《《書籍化&コミカライズ》神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~》23話。【弟SIDE】オースティン伯爵、アルトに戻って來てしいと手紙を出す
私──リリーナが大旦那様の部屋にると、大旦那様はすっかりやつれたお顔になっていました。
無理もありません。
大旦那様が、アルト様を追放して伯爵家次期當主に選んだナマケル様の悪評は、もはやとどまるところを知りません。
ナマケル様は、王宮テイマーの仕事をなさそうともせず、非合法な仕事を請け負う者たちに聲をかけています。
どうやら冒険者ギルドに相手にされないので、裏稼業の者を護衛に雇ってドラゴンをテイムしに行くようです。
しかし、裏稼業の者たちから、相當、足元を見られて、ぼったくられているようです。相手はナマケル様より、何枚も上手なのです。
素直にシレジアの領主となられたアルト様に助けを求めれば良いと思うのですが……
それだけは絶対に嫌なのだそうです。
もうオースティン伯爵家に、未來はありません。
私はアルト様の元に向うべく、大旦那様にお暇をいただくために、ここに來ました。
「リリーナ、お前はアルトとは親しかったな」
「はい。アルト様こそ、私の真のご主人様だと思っております。今日限りで、お暇をいただきたく存じます」
「そうか……お前はアルトの元に行くのだな? ならば好都合だ。この手紙を辺境のアルトにまで屆けくれ」
大旦那様はそう言って、封がされた手紙を取り出しました。
「ワシの目が曇っておった……
ナマケルでは王宮テイマーは務まらぬ。
王殿下にお怪我を負わせ、ドラゴンをテイムもできる目処も立っていない。
そこを質の悪い連中につけこまれて、金をむしられておる……」
大旦那様は、ここ數日ですっかり白髪の増えた頭をかきむしりました。
「このままでは、ワシの老後……いや、もといオースティン伯爵家はおしまいだ!
王宮のモンスターたちは不満を溜め込んで、いつ暴走してもおかしくない。
アルトこそ當主にふさわしかったのだ」
大旦那様は、ご自分の過ちにようやく気づかれたようです。
ナマケル様は大旦那様に対して、ゴマをするのだけは上手でした。
そのため大旦那様はナマケル様ばかりをかわいがってきました。
できればもっと早く、アルト様の日々の努力と功績を正統に評価していただきたかったです。
「ワシが代わりにモンスターの面倒を見ているが……手が回りきらん。
アルトに戻ってきてもらい、當主の座に著いてもらう以外に道はない」
「承りました。この手紙はアルト様に戻って來て、ご當主様になってしいという容が書かれているのですね?」
もしアルト様が、オースティン伯爵家を継いでくださるなら。それは私にとってもうれしいことです。
この屋敷で、再びアルト様にお仕えできるのですから。
「その通りだ。だが、もしアルトが斷るようなことがあれば……全力で説得してもらいたい」
「斷る? アルト様がこのお話をですか?」
大旦那様は不安そうなお顔をしておられます。
どうやらアルト様が、このお話を蹴る可能が高いと考えているようです。
「そんなことは、まず有り得ないと思いますが……王宮のモンスターたちをアルト様は、大変かわいがっておられましたし」
「この際だから、お前にも教えておこう。
実はアルトは伝書鳩の手紙で、とんでもないことを報告してきたのだ……
なんとエルフの王を救い、エルフと同盟を結んだというのだ!
友好の証として、エルフの魔法技を提供をされたと言ってきておる!」
大旦那様は、わなわなと震えだしました。
「事実だとしたら、歴史的な偉業だ!
エルフは人間よりも優れた魔法の使い手だ。その魔法技を、我が國はから手が出るほどしがってきた。
たが、エルフは人間を嫌い、決して國を持とうとしなかった。魔法技を奪おうにも、奴らは結界を張った森で暮らしていたので、手が出せなかったのだ」
なるほど、突然、アルト様を當主にするなどとおっしゃったのは、そういう魂膽もあってのことでしたか……
エルフの盟友となったアルト様を連れ戻せば、エルフの魔法技も手にる。
そうすればオースティン伯爵家の王國での名聲と力は、大きく高まるということですね。
「わかったであろう? アルトがオースティン伯爵家と縁を切って、エルフの魔法技とそこから得られる利益を獨占するやも知れぬのだ。
あやつはワシらを恨んでおるだろうからな……」
「アルト様は、復讐を考えるようなお方ではないと思いますが……」
それにしても、スケールの大きな話になって私も驚きました。
アルト様はシレジアで、大変な功績を上げられていたのですね。
やはり、アルト様は偉大なお方です。
「父上、兄貴を當主にするって、どういうことだってばよ!」
その時、ノックも無くナマケル様が、部屋に飛び込んで來ました。
どうやら盜み聞きをしていたようです。
ナマケル様は怒りに顔を赤くしています。
「今、凄腕の暗殺者を護衛に雇う渉をしているんだ。それができれば、ドラゴンをテイムすることなんて簡単なんだよ!」
「ナマケルよ……お前の【ドラゴン・テイマー】について、ワシは勘違いをしていたようだ。
【ドラゴン・テイマー】は無條件でドラゴンをテイムできるスキルではない。
テイムに功できるかは、基礎となるテイマースキルが大きく関係している。
だからバハムートのテイムに失敗したのではないか?」
「なっ!? テイマースキルLv1のオレっちじゃあ、ドラゴンをテイムできないと言いたいのか!?」
「その可能が高い……アルトと違い、ずっと怠けていたツケが回ってきたのだ。今のお前ではドラゴンをテイムすることは……おそらくできん」
大旦那様は、過酷な現実をナマケル様に突きつけます。
ナマケル様は屈辱にをプルプルと震わせました。
「なあ、ナマケルよ。このままでは、オースティン伯爵家はおしまいだ。
アルトに頭を下げて戻ってきてもらうのだ。そして、兄弟仲良く我が家を盛り立てていってはくれぬか?」
大旦那様はナマケル様に、やさしく問いかけます。
私は不覚にもしてしまいそうになりました。
そうですよね。それが一番です。
「ああんっ? いまさら、何を言ってんだってばよ! オレっちの方が、兄貴より優れているんだ! オレっちこそ、當主にふさわしいんだよ!」
ナマケル様はバンッ! と大旦那様の機を叩きました。
その拍子に、機に裏返しに置いてあった書類が床に落ちてしまいました。
私が拾い上げると『巨メイドとウハウハ暮らすワシの夢の老後計畫』と、書かれていました。
そのためには、アルトに戻ってきてもらうのが、一番良い。リリーナは貧だから要らんって……な、なんですか、コレ?
思わず絶句です。
「父上、これは……父上の老後のために兄貴に戻ってきてもらいたいってことかよ!?」
「そ、そうだ! 何が悪いのだ! ワシはやりたくもないモンスターの世話を若い頃からずっとやってきたのだぞ!
せめて老後くらいは、大好きな巨メイドちゃんに一日中囲まれて暮らして何が悪い! もう採用面接もしておるのだ!
お前の方こそ、ワシの夢を邪魔するでない! この無能者めが!」
「なんだとっ! それが父上の本音だってか!?」
おふたりは、そのまま醜い言い爭いを始めました。
はあ。やっぱりオースティン伯爵家はお終いのようです。
大旦那様は老後を、アルト様におんぶに抱っこされて過ごすおつもりですか……
こう言っては失禮ですが、まさに老害ですね。
こんなおふたりの世話をするくらいなら。アルト様には辺境の領主様として、ご活躍いただいた方が良いですよね……
ああっ、アルト様。早くお會いしたいです。
【※読者の皆様に大切なお願い】
・面白かった、楽しかった
・続きが気になる
などとしでも思ってくださった方は、畫面下部の☆☆☆☆☆をタッチして【評価】を頂けるととても嬉しいです。
(「★5」ではないけど、しだけ面白かった→「★★★☆☆」など、気軽に採點していただければと思います・・・!)
ブックマークも勵みになります!
何卒、よろしくお願いします!
【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜
主人公は目が覚めたら森の中にいた。 異世界転生?ただの迷子?いや、日本だったが、どうやら魔物やら魔法がある世界になっていた。 レベルアップやら魔物やらと、ファンタジーな世界になっていたので世界を満喫する主人公。 そんな世界で初めて會ったのは貍のクー太と、運良く身に著けた特別なスキルでどんどん強くなっていく物語。 動物好きの主人公が、優秀な貍の相棒と新たに仲間に加わっていく魔物と共に過ごす物語です。 ※新紀元社様から書籍化です! ※11月半ば発売予定です。 この作品はカクヨム様でも投稿しております。 感想受付一時停止しています。
8 174【完結】前世は剣聖の俺が、もしお嬢様に転生したのならば。
近い未來……もしかしたらここではないかもしれない現代。 東京に住む新居 燈(あらい あかり)は、少し裕福な家庭のお嬢様として都內の高校へ通うスイーツが大好きな一七歳の女子高生。 優れた容姿と超高校生級のスタイルの良さで、學園の女神、青葉根の最高神、究極(アルティメット)乳神様とまで呼ばれている。 高校でも人気の彼女には……とてもじゃないけど同級生には言えない秘密が存在している。 それは、前世の……それも異世界で最強と呼ばれた剣聖(ソードマスター)、ノエル・ノーランド(♂)の記憶。 どうして異世界で生きていた俺が現代日本へと、しかも女子高生として転生したのか? そんな前世の記憶と、現世の女子高生として悩んでいるが……。 この世界は異世界からの侵略者……降魔(デーモン)に悩まされていて……放っておけば降魔(デーモン)に滅ぼされてしまうかもしれない? 燈は前世から引き継いだ他を圧倒する身體能力と、それを生かした異世界最強の剣術ミカガミ流を駆使して降魔(デーモン)に立ち向かう。 現代日本に蘇った異世界最強の剣聖(ソードマスター)新居 燈の戦いが……今始まる! 二〇二二年九月一四日完結いたしました。 第2回 一二三書房WEB小説大賞 一次選考通過
8 85俺、自分の能力判らないんですけど、どうしたら良いですか?
異世界へ赴き、"異彩"を用いて任務をこなす"開拓団"を育成する教育機関、"學園"へと入學した|御笠《みかさ》 |琥太郎《こたろう》。しかし彼は、異彩の能力すら分からず劣等生のレッテルを貼られてしまう。 で・す・が!! これ、キーワード見てみ?"戀愛"だぜ? 有りますとも、戀愛。彼女いない歴=年齢の寂しい非リアどもに次ぐ。ついでにそうじゃないリア充どもにも次ぐ。 お・ま・た・せ☆ ハーレム?始発電車でお帰り願ったよ。さぁ! 野郎共!一人につき、一人のヒロインだそ? 一夫多妻?我が辭書にそのような文字は無い! はい、調子乗ってました。すいません。ハードル高すぎでした 昨今のハーレム系に一言物申したい。面白いよ?めっちゃ面白いよ?だけどさ?現実見てみ?やれ、不倫だ、あーだこーだ世間からひっ叩かれるんだぜ?そんな世の中でハーレムはちとハードル高くね? と、言うわけで!書いてやりましょうとも!思わず「こんな戀愛をしてみたい!」と思うような物語を! と、言うわけなので、「ハーレムものは、ちょとお腹いっぱいかな?」って方にオススメなので、暇な時にいかがでしょう? あ、プロローグはほぼ説明文だから後で読んでも変わらんよ。
8 116世界一の頭脳を持つ母と世界一力が強い父から生まれた雙子
かつて、世界最強の頭脳を持っていると言われた母 とかつて世界最強の力を持っていると言われた父の 息子の主人公と、その妹 主人公とその妹は、世界最強夫婦の子供(雙子)ということもあり、普通じゃないくらいに強かった。 主人公が強いのは力ではなく頭脳。 そして、殘念なことにその妹が強いのは當然頭脳ではなく、力。 両親は、それを僕達が14の時にやっと気づいた そして、15になったその瞬間、僕達は異世界にいた... 最後までお付き合いいただけると嬉しいです!!
8 116異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?
「全ての條件は揃いました」 平凡な高校生活を送っていた佐野 祐。 だが神の都合で、異世界に強制転移させられてしまう。 そして、祐が神からもらった力、それはもしかしたら神にも匹敵する力だった。 ※投稿頻度は不定期ですが約1週間周期を目標にしてます。
8 135俺の周りの女性は全員美少女なんだが必ず何か重大な欠點がある!
ありとあらゆることが平凡で、 運がとてつもなく悪い少年長谷川俊は、 自分に告白をしてきた幼馴染の告白を斷ったせいで無殘に殺されてしまう。 そんな俊のことを可哀そうに思った神々は、 俊を異世界へと転生させる。 また異世界に転生させた貰う時俊は、 神々からチートなステータスを授けてもらい、 異世界を楽しみつつ、 男の夢である美少女ハーレムを作ろうと決心するのだが、 そこには自分を無殘に殺した幼馴染がいて......
8 144