《【書籍化&コミカライズ】偽聖とげられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【本編完結】》26話 キング(ロゼルト視點)
「リシェル様。
このままここに居ては、他の者と同じ末路をたどるだけです。
なぜ逃げないのですかっ」
執務室で、文の一人が聲を荒らげてリシェルに問う。
そう、まだあれは逆行する前。
リシェルが弱冠18歳にして財務を任されていたときだ。
ロゼルトも、文の中に変裝をして紛れこんでいた。
この國は酷い有様で、貴方が立ち上がらないと必ず滅ぶ。
どうかどれだけ酷いのかその目でお確かめくださいと懇願され、変裝をして王宮に紛れこんでいた時のことだった。
ロゼルトの他に文が2名。
そのうちの一人がリシェルにんだのだ。
「今の話は聞かなかった事にします。
はやく席に戻りなさい」
そう言ってリシェルが書類に目を通しながら答えれば
「しかしっ!!!」
まだ文の一人が食い下がろうとする。
彼らもわかっていたのだ。
このまま行けば何か不祥事があったとき、リシェルがまっ先に槍玉にあげられ首を切られると。
リシェルはそのためだけにいるお飾りに過ぎないことも。
それは文である彼らとて同じことで。
リシェルにこのような進言をすれば自分の首も危ういはず。
それでもこの文は彼に進言をしていた。自分の首も覚悟して。
だが、そのような発言が彼以外の耳にった場合、リシェルの立場はさらに危うくなる。
ロゼルトがリシェルの立場だったら不敬罪として自分が罰せられる前にこの文の首をはねただろう。
しかし、18歳のは、悟ったような笑みを浮かべた。
「私が投げ出したら、誰がこの仕事をけるのでしょう?」と。
ロゼルトが王宮に忍び込んだのはそれが最初で最後だった。
他の貴族が言うように自國が危機的狀況だということを知るのはそう何日もかからなかったからだ。
そして何より――出生のでやさぐれていた自分がいかに小さいか実させられた。
実の父と信じていた父は、義父にすぎず、母は國のためにと國王陛下と不貞を犯した。
普段仲睦まじい夫婦で自慢の父と母だっただけに、母の裏切りが信じられなかった。
國のためと頭ではわかっていても、父を裏切った母を今まで通りの目で見られない。
そしてその罪の結晶が自分なのだから尚更許せなかったのだ。
けれど。王都にきて現実を見てみれば、母は決して間違ってなどいなかったと気がつく。
あのガルシャ王子だけは王にしてはダメだ。
王のなどではない。
そして正式に王位継承権を持つものたちは、ガルシャ派の貴族に殺された。
こういった時のための保険は確かに必要だった。
自分と同じ歳の18歳になったばかりのが國のため命を投げ出す覚悟を決めていたのに。
自分はそのことすら知らずのうのうと領地で暮らしていた。
王族に目をつけられないようにと、社界から隔絶されていたため、世間がまるで見えていなかった。
思ったよりずっと國は危機的狀況に瀕している。
この國を変えよう。そしてあの子を救ってみせよう。
そう決心し、ロゼルトは王位継承者として立ち上がる。
だがロゼルトが意を決して立ち上がった時には既にリシェルは隔離されたあとだった。
そして一度は忍び込み助けようとしたものの、足を切斷されていて予定していた出計畫は無理だと斷念した。
その後助ける事もかなわず、リシェルは殺されてしまう。
時代が逆行した時、今度こそ自分がこの國を変え、彼をも救って見せると誓った。
その守ると誓ったがいま自分の目の前にいる。
喜ぶべき事なのだろう。
だが。
「ロゼルト。今日はどこに行くのでしょう」
平民の服裝で。
まるで戦地に赴くような表で言うにロゼルトは苦笑いを浮かべた。
特に表にはでてないが、不安定な何かを抱えた彼の気持ちを和らげようとデートにってみたのだが……。
絶対何か勘違いしてる。
ロゼルトはポリポリと頭をかく。
ループの真相を話せば、彼はそちらばかりに気をとられ、このようなデートは斷られてしまうだろう。
だから話す前に渉カードとしてデートを持ちかけてみたのだが。
どうやらそれをリシェルを試す試練とけ取ったらしい。
やる気になってくれるのはありがたいのだが……。
思っていたデートと違う。
ロゼルトは心の中で思うのだった。
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