《【書籍化&コミカライズ】偽聖とげられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【本編完結】》55話 こんなはずじゃなかった
マリアの作戦は完璧なはずだった。
こんなはずじゃない。
マリアは心の中で呟いた。
二度目の人生は――功させるはずだったのに。
「リシェル・ラル・ラムディティア。
お前のした數々の悪行。
知らぬとは言わせない!!」
王宮の舞踏會會場で王子がバサリと書類を広げた。
「これがその証拠。
犯罪者と結婚することなどできぬ!!
――婚約破棄だ!!!」
貴族が集まる王族主催の舞踏會で。
ガルシャ王子の聲が響く。
そう、用意していたのは。
リシェルが領地に支給された國の資金を流用したという濡れの資料。
もちろんこれはマリアが仕組んだもので、リシェルが地位を剝奪されたあと、マリアがその噓を見抜いてリシェルに謝されるという筋書きまである。
本當の聖リシェル・ラル・ラムディティアを平民の分に落とし、自分の意のままにる。
それが偽聖マリア・ファン・レンデーゼの策略だった。
マリアの予定ではここでリシェルは泣き崩れるはずだった。
だが王子に証拠を突きつけられても、リシェルは平然とその様子をみている。
銀髪のしい14歳のリシェルはまったくじないのだ。
あれ?予定と違う?
逆行前では泣き崩れたはずだったのに。
今回は泣かないの?
王子の隣でマリアが不思議そうに見ていれば
「証拠?
そのような造されたものが証拠だというのか?」
異論を唱えたのはリシェルの父グエン・ラル・ラムディティアだった。
「な!?
造などと、この期に及んでしらを切る気か!!!」
ガルシャ王子がグエンに反論すれば
「署名に押されているその印を使用しだしたのは1年前。
2年前の書類になぜその印が押されているのですか。殿下」
グエンの問いにガルシャの顔が青くなる。
「そ、それは……」
「証拠というのならそれ相応の査をしてから、斷じるべき。
このような子供でもわかるような造に気づきもしないとは。
大衆の面前で裁くなど言語道斷。
婚約破棄?
公爵家と王家との間にわされた婚約は我が國ではの條約と同じ。
その條約を一方的に破棄するというのなら、それ即ち宣戦布告!!!
我領地ラムディティアの威信にかけてその勝負けてたとう!!!!」
言ってグエンが剣を抜き、會場にどよめきが走る。
「ち、違うっ!!誰かあれを取り押さえろ!!!!」
ガルシャの言葉に従い兵士達がグエンを取り押さえようとしたその瞬間。
「「聖への忠誠を(カルシャシャーン)!!!!」」
別のところから聲が聞こえ、突如舞踏會広場に神姿の男達が姿を現し、こうとした兵士達の首元に容赦なく剣をつきつけた。
その服裝は神達が魔族と闘う神闘服で。
そのに刻まれた紋章で彼らの素はすぐ知れた。
神殿の暗部を司る。戦闘部隊。「神の従者」
「んな!?」
王子とマリアが驚きの聲をあげれば、會場の扉から一人の男が現れる。
全ての神と神殿を総べる長。大神エクシス。
「たかが弱小國の王子ごときの分際で。
聖様と婚約破棄?
思い違いも甚だしい。
その罪。萬死に値します」
言って、杖をひと振りすれば王子は派手な音をたてて壁に叩きつけられる。
「ただで死ねると思わないでいただきたい。
味わったことのない苦痛を。
永遠の苦しみを!!
死ぬこともできぬ地獄を味わわせてあげましょう!!」
と、そのままぐりぐり足で踏みつけた。
その目は神とは思えぬほど殘酷で、その場に居合わせた貴族達に引き気味に距離をとられていた。
「おい、アレどっちが悪役かわからねーな」
「貴方は黙っていてください」
とエクシスの両隣を歩いていた護衛騎士に扮したジャミルとシークがエクシスの姿を見てドン引きしている。
「ど、どういうことだ!?」
踏まれながらもなんとか王子ガルシャがべば、
「簡単な事だ。
そこにいるリシェル・ラル・ラムディティアこそ聖なのだよ」
と、今度は金髪の麗なエルフ達が登場する。
エルフの里にだけ住まう神に最も近いといわれる種族エルフ。
彼らが人間の前に姿を現す事はあまりない。
高位の神でなければ會えないのだ。
そしてその後ろには明らかに武裝しているであろう竜人達も舞踏會場へ場してきた。
急展開に。
マリアはついていけなかった。
一何がどうなっているのだろう。
婚約破棄されて――リシェルが平民に落とされて――慈悲深いマリアが拾ってあげる予定だったのに。
なぜこんな展開になっているのか。
誰かこの狀況を説明してぇぇぇぇぇぇぇ!!!
マリアは心の中でぶのだった。
【書籍化】解雇された寫本係は、記憶したスクロールで魔術師を凌駕する ~ユニークスキル〈セーブアンドロード〉~【web版】
※書籍化決定しました!! 詳細は活動報告をご覧ください! ※1巻発売中です。2巻 9/25(土)に発売です。 ※第三章開始しました。 魔法は詠唱するか、スクロールと呼ばれる羊皮紙の巻物を使って発動するしかない。 ギルドにはスクロールを生産する寫本係がある。スティーヴンも寫本係の一人だ。 マップしか生産させてもらえない彼はいつかスクロール係になることを夢見て毎夜遅く、スクロールを盜み見てユニークスキル〈記録と読み取り〉を使い記憶していった。 5年マップを作らされた。 あるとき突然、貴族出身の新しいマップ係が現れ、スティーヴンは無能としてギルド『グーニー』を解雇される。 しかし、『グーニー』の人間は知らなかった。 スティーヴンのマップが異常なほど正確なことを。 それがどれだけ『グーニー』に影響を與えていたかということを。 さらに長年ユニークスキルで記憶してきたスクロールが目覚め、主人公と周囲の人々を救っていく。
8 171【書籍化決定】婚約破棄23回の冷血貴公子は田舎のポンコツ令嬢にふりまわされる
【第十回ネット小説大賞受賞。11月10日ツギクルブックスより発売です!】 侯爵家の一人息子アドニスは顔よし、頭よし、家柄よしのキラキラ貴公子だが、性格の悪さゆえに23回も婚約を破棄されていた。 もうこれ以上婚約破棄されないようにと、24番目のお相手はあえて貧しい田舎貴族の令嬢が選ばれた。 そうしてやってきた令嬢オフィーリアは想像を上回るポンコツさで……。 數々の失敗を繰り返しつつもオフィーリアは皆にとってかけがえのない存在になってゆく。 頑ななアドニスの心にもいつの間にか住み著いて……? 本編完結済みです。
8 82白雪姫の継母に転生してしまいましたが、これって悪役令嬢ものですか?
主人公のソシエは森で気を失っているたところを若き王に助けられる。王はソシエを見初めて結婚を申し込むが、ソシエには記憶がなかった。 一方、ミラーと名乗る魔法使いがソシエに耳打ちする。「あなたは私の魔術の師匠です。すべては王に取り入るための策略だったのに、覚えていないのですか? まあいい、これでこの國は私たちのものです」 王がソシエを気に入ったのも、魔法の効果らしいが……。 王には前妻の殘した一人娘がいた。その名はスノーホワイト。どうもここは白雪姫の世界らしい。
8 103職業魔王にジョブチェンジ~それでも俺は天使です~
神々の治める世界に絶望し、たった一人で神界を壊滅させた天使。 二百年後、天使は女神を救うため、ある世界に転生する。 その世界は邪神達によって、魔王に指揮された魔族が蔓延り、神々が殺され、ただ終焉を待つだけだった。 天使は全ての力を捨て、転生する。世界を救うために―――― 「天職魔王ってどういうことだよ!?」 小説家になろうでも投稿しています。
8 164闇夜の世界と消滅者
二〇二四年十一月一日、世界の急激な変化をもって、人類は滅亡の危機に立たされた。 突如として空が暗くなり、海は黒く染まり始めた。 それと同時に出現した、謎の生命體―ヴァリアント それに対抗するかのように、人間に現れた超能力。 人々はこれを魔法と呼び、世界を守るために戦爭をした。 それから六年。いまだにヴァリアントとの戦爭は終わっていない…………。
8 176Licht・Ritter:リッチ・リッター
ここは日本、生まれてくる人間の約90%は魔法・能力をもって生まれてくる時代。 そんな日本で生活する主人公、耀 練(かがやき れん)は様々な騒動に巻き込まれ、それに立ち向かう。 彼自身にも色々謎が多いなか、一體どうなっていくのか。 魔法の世界がやがて混沌にのまれる時...全ての謎が明かされる。
8 68