《無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》第34話 、実家に逆戻り
実家のお父様と兄様達に、判明した真実を伝えつつ、い(・)る(・)とわかってしまった悪魔に対する対策について講じるべく、私とアスタロト、パズス、マーリンで、ニーズヘッグに乗って実家の城に戻ることにした。
本當ならば、前回よりもさらに延びた街道などを眺めて喜ぶところなのだが、今回はそんな心の余裕は私にはなかった。
先に、フォルトナー領へ向かうことを、霊の小鳥に伝令させていたので、実家には、帰ることが伝わっていて、大きなニーズヘッグの姿が見えても、実家側の警備兵は慌てる様子もないようだ。
いつものように、城の屋上に著地すると、マーリンに抱きかかえてもらって飛び降りる。
「おかえりなさいませ、リリス姫! いらっしゃいませ、お客人殿。客間を用意してございます」
屋上で控えていた、案役らしい侍が、さっそくとばかりに、私達を階下へと案してくれる。
「こちらでございます」
そう言って、侍が開けた扉の中には、すでに、お父様と兄様達が待っていて、ソファに腰を下ろしていたところを、挨拶のためか立ち上がる。
「おお、リリス! そして、お客人の皆様! ようこそおいでくださいました。ささ、こちらへ!」
そう言って、大人數でも座れる大きなソファに皆をう。
「リリスはこっちにおいで」
そう言われて、私は、マーリンからカイン兄様にけ渡され、兄様が腰を下ろした膝の上に座らされる。
「おい、カイン! ずるいぞ!」
抜け駆けされたアベル兄様が、カイン兄様に文句を言う。
「ふふ、こういうのは早い者勝ちですよ」
ね、と言いながら、私の頭をでるカイン兄様。
ーーその前に、私は十五歳なんですけどね? 最近、自分でも本當かどうか怪しくなってきました。
「それにしても、あの魔王領を統一した大魔王パズス様とお會いできるとは……」
お父様は、偉大な帝王に実際に対面できて、無量といったじである。
こういうのは、男のロマンとかいうものなのだろうか?
「いやいや、我がマスター、リリス殿の類稀なる力があってこそです。普通の者では、私を召喚するなど不可能でしょう」
パズスが、目を細めて私を褒める。
「ねえねえ、にーさま」
そんな中、私は本題について話をしたいと、カイン兄様の服の裾を引っ張る。
「ああ、今日のお話のことかな?」
兄様が察してくれて、私は、こくこくと頷く。
「そうですな。そのために、我はマスターに請われて、この地に參ったのだったな」
思い出したように言って、パズスも頷いてくれる。
「我が領に起きる、『災厄』についての原因が判明したとか……」
ようやくお父様も、本題にる気になったのか、を乗り出してくる。
「マスターは、魔族領の書庫で調べようと考えていたらしいのですがな、ちょうどその時代に生きていた私を彼が喚び出していましてな。それで、事実をお教えしたのです」
私達の領は、長年この地を治め、この領を治めるものの義務とばかりに、定期的に襲いくる『災厄』と戦ってきた。だから、その理由がわかると聞いて、お父様も兄様達も、張と期待にごくりとを鳴らす。
パズスは、先日私達に教えてくれたことを、そのまま、お父様や兄様達に語り出した。
太と月を司る、雙子の姉神ガイアと弟神ガイアスの存在。
萬をする慈の神であるガイアに対して、ガイアスは人間しかさないこと。
やがて、ガイアスを主神とする宗教を立てる、ノートン王國が興ったこと。
そんな中、次元の外に存在する悪魔のうちの一人が戯れにこの世界を破壊しに現れた。
その地が、このフォルトナー領にある、例の亀裂であること。
その時に、ガイアス教に選ばれた者が『勇者』、そして、人の子の中からガイア神が選んだのが、フォルトナー家の祖先でもある『英雄』だったこと。彼らは、それぞれの神から神剣を與えられていた。
結局、勇者は悪魔に力及ばす力盡き、『英雄』は悪魔を倒すことこそできなかったものの、この地に封印することに功したことを説明した。
「封印に功したのでしたら、なぜ『災厄』が起こるのでしょう?」
パズスが一旦説明を區切ったところで、カイン兄様から疑問の聲が上がった。
「しょれは……」
私は、その後の話が、あまりにも酷いので、俯いてしまう。
「ん? どうした? リリス」
そんな私の頭を、カイン兄様が優しくでて下さる。
「恐らく、ガイアス教、そして、國としては『勇者』ではなく、『英雄』が悪魔を封じるという偉業をし遂げたことを、面子を潰されたと思ったのだろう」
パズスが、話を再開すると、その話の雲行きの悪さに、お父様も兄様達も顔を顰めた。
そして、フォルトナー家は、褒の名目で辺境に領地を與えられたこと。むしろ、その地に封じられたに近い。
そして、それまではなかった『日食』という天現象が起こるようになったことまで、全てをパズスは告げるのだった。
「……それでは、我が一族は、功績をし遂げたにもかかわらず、歪んだ思想の神と、宗教と、國に、げられてきたということではないか!」
バン、とテーブルを叩いて立ち上がるお父様の顔は、まさに怒り心頭に発するといった様相だった。
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