《無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》第84話 、英霊に助力を乞う
「ところでマスター。私をお呼びいただいたということは、私の知恵か特殊な魔法を所とお見けしましたが?」
そう言いながらフィレモンはしゃがみ込むと、軽々と私を抱き上げる。
ーーここは私の定位置なのかしら?
いい加減に抱っこは慣れたものの(便利だし)、出會うなり皆當たり前のように抱き上げようとするのは、いかがなものかしら? と文句の一つも言いたくなってしまう。
「ねえ、ちょっとこまってるヒトが、いりゅのよ」
不満は置いといて、目の高さが同じになったフィレモンに呼び立てした理由について説明を始めることにした。
「ほう、困っている方、ですか」
フィレモンは私に頷きかけてから、マーリンの方に目を向ける。
「それで、あなたが私の存在をマスターにお教えしたということかな?」
「お察しのとおりです」
フィレモンの言葉に、マーリンが一禮して返す。
「お久しぶりです、フィレモン殿。あなたの時魔法の力をお借りしたいのです」
マーリンはそういうと、その場で空気になっていた勇者達三人を指し示す。
「おや、隨分とが悪い。まるで何か悪しきものの眷屬か何かのようですね」
フィレモンが、なんとなく察しているのか、そんな表現をする。
「ご名答です。彼らは悪魔の甘言にわされて、禍をもたらす種を飲んでしまったようなのです」
「ほう、種。まさか悪魔の種を飲み込んで、そのがにはびころうとしている?」
「また、ご名答です。さすがは博識なフィレモン殿。そのが脳に達すると、彼らは意思を持たぬ不死の悪魔の手駒となってしまうらしいのです」
何度かフィレモンとマーリンの間で會話がわされて、事態を把握すると、フィレモンはため息とともに、呆れ顔で、まだ地べたに腰を下ろしたままの勇者達を見下ろした。
「いまだに、安易に悪魔の囁きに耳を貸すものがいるとは……。彼らを使役し飼い慣らすことができる者など、稀有だというのに。傲慢な人間だ」
フィレモンは、勇者達にはあまり同的……というか、むしろ軽蔑の目を向ける。
ハヤト達は、恥いるように、顔を赤らめて俯く。
「でも、このままだと、このくにも、タイヘンでしょう? だから、てをかしてほしいのでしゅ」
あまり乗り気ではなさそうなフィレモンの様子に、私は慌てて引き止めるように、抱き上げられた狀態で、彼の纏うをぎゅ、と摑む。
「そうですね。マスターのお心を煩わすものは、なんとかするのが我々の役目ですから」
大丈夫ですよ、と言って、握りしめた私の手に彼の大きな手を重ねて、その溫もりで安心させてくれた。
「で、私に何をせよというのかな?」
そこに、魔導研究所の所長のベリトが一歩フィレモンの前に進み出る。
「魔王城の魔導研究所所長をしております、ベリトと申します。悪魔の種を摂取した勇者一行三名には、貴殿の時魔法で時を止めた上で、切開手にて、種の除去を試みたいと思っているのです」
「ほう、手。それに私の力を使おうというのだね。……古き時代にも手というものがあったが、どれも苦痛を耐え忍んで行うものであった。それを、我が力で苦痛とへの負擔を減らそう、そういうことかな?」
「はい、さすがは知恵の賢者とも言われるフィレモン殿。……ご推察のとおりです」
ベリトが、最後まで説明する必要がなかった、そのことに驚いていた。
◆
ベリトの案で、研究所所員達と、フィレモン、フェルマー、マーリンの三人と私で場所を移して、特に衛生面に気をつけたという、研究所の真っ白な部屋に通された。
準備がよく、すでに被験者が橫になる寢臺も三臺並んでいる。
「まず、時魔法は早めに施したほうがいいね。三人とも、各自寢臺に橫になって」
ベリトが勇者達三人を早くと促す。だが、ハヤトが私の元へ駆け寄ってきた。
「リリスには酷いことをしたのはわかってる……復讐されても仕方がないってわかってる。でも……信じて、いいのか、な……」
最後は自分の立場的に強くも言えないのか、言葉が窄んでいく。
「だいじょうぶ。サイゼンをつくしてもらうから。……しんじなしゃい」
そう言ってはっぱをかけると、ハヤトは意を決したかのように、寢臺に橫になった。
そしてそれに連なるように、フォリンとマリアもそれぞれ寢臺に橫になった。
「では。……時間停止(ストップ)」
フィレモンが、三人にそれぞれ魔法をかける。彼らは、呼吸するのきすら止まって、靜かになった。
車付きのテーブルに切開用のナイフやピンセットなど、必要な道が載せられたテーブルが部屋に運ばれてきた。
「さあ、我が魔王領初の切開手を始めるぞ……!」
陣頭指揮を切るらしい、ベリトの眼鏡が、部屋の明かりの加減できらりとった。
ーーやっぱりマッドサイエンティストってじなのよね。
【書籍化・コミカライズ】三食晝寢付き生活を約束してください、公爵様
【書籍発売中】2022年7月8日 2巻発予定! 書下ろしも収録。 (本編完結) 伯爵家の娘である、リーシャは常に目の下に隈がある。 しかも、肌も髪もボロボロ身體もやせ細り、纏うドレスはそこそこでも姿と全くあっていない。 それに比べ、後妻に入った女性の娘は片親が平民出身ながらも、愛らしく美しい顔だちをしていて、これではどちらが正當な貴族の血を引いているかわからないなとリーシャは社交界で嘲笑されていた。 そんなある日、リーシャに結婚の話がもたらされる。 相手は、イケメン堅物仕事人間のリンドベルド公爵。 かの公爵は結婚したくはないが、周囲からの結婚の打診がうるさく、そして令嬢に付きまとわれるのが面倒で、仕事に口をはさまず、お互いの私生活にも口を出さない、仮面夫婦になってくれるような令嬢を探していた。 そして、リンドベルド公爵に興味を示さないリーシャが選ばれた。 リーシャは結婚に際して一つの條件を提示する。 それは、三食晝寢付きなおかつ最低限の生活を提供してくれるのならば、結婚しますと。 実はリーシャは仕事を放棄して遊びまわる父親の仕事と義理の母親の仕事を兼任した結果、常に忙しく寢不足続きだったのだ。 この忙しさから解放される! なんて素晴らしい! 涙しながら結婚する。 ※設定はゆるめです。 ※7/9、11:ジャンル別異世界戀愛日間1位、日間総合1位、7/12:週間総合1位、7/26:月間総合1位。ブックマーク、評価ありがとうございます。 ※コミカライズ企畫進行中です。
8 56【WEB版】劣等賢者のケモノ魔法革命〜「獣人は魔法が使えない劣等種だ」と宮廷魔術師から追放されたけど、弟子とFランク冒険者を満喫してたら、いつの間にか最強の魔法學院ができていた〜:書籍化+コミカライズ
第一部完結。 書籍化&コミカライズ決定しました。 「アンジェリカさん、あなたはクビです!」 ここは獣人は魔法を使えないことから、劣等種と呼ばれている世界。 主人公アンジェリカは鍛錬の結果、貓人でありながら強力な魔法を使う賢者である。 一部の人間たちは畏怖と侮蔑の両方を込めて、彼女を【劣等賢者】と呼ぶのだった。 彼女はとある國の宮廷魔術師として迎えられるも、頑張りが正當に認められず解雇される。 しかし、彼女はめげなかった。 無職になった彼女はあることを誓う。 もう一度、Fランク冒険者からやり直すのだ!と。 彼女は魔法學院を追いだされた劣等生の弟子とともにスローな冒険を始める。 しかも、どういうわけか、ことごとく無自覚に巨悪をくじいてしまう。 これはブラック職場から解放された主人公がFランク冒険者として再起し、獣人のための魔法學院を生み出し、奇跡(悪夢?)の魔法革命を起こす物語。 とにかくカワイイ女の子+どうぶつ萬歳の內容です。 基本的に女の子同士がわちゃわちゃして、ドタバタして、なんだかんだで解決します。 登場する獣人のイメージは普通の人間にケモミミと尻尾がついた感じであります。 ところどころ、貓や犬やウサギや動物全般に対する獨斷と偏見がうかがえますので、ご注意を。 女性主人公、戀愛要素なしの、軽い気持ちで読める內容になっています。 拙著「灼熱の魔女様の楽しい溫泉領地経営」と同じように、ギャグベースのお話です。 評価・ブックマーク、ありがとうございます! 誤字脫字報告、感謝しております! ご感想は本當に勵みにしております。
8 57Skill・Chain Online 《スキル・チェイン オンライン》
Skill Chain Online(スキルチェイン・オンライン)『世界初のVRMMORPG遂に登場』 2123年、FD(フルダイブ)を可能にするVRギアが開発されてからニ年。 物語の様な世界に期待し、いつか來ると思い続けてきた日本のゲーマー達は、そのニュースを見た瞬間に震撼した。 主人公・テルもその一人だった。 さらにそこから、ゲリラで開催された僅か千人であるβテストの募集を、瞬殺されながらもなんとかその資格を勝ち取ったテルは、早速テスターとしてゲームに參加し、すぐにその魅力にはまってしまう。 體験したSCOの世界はあまりにも、今までの『殘念ソフト』と言われていたVRゲームと比べて、全てにおいて一線を害していたのだ。 來る日も來る日もβテスターとしてSCOの世界にログインする。 SCOの正式オープンを向かえていよいよゲームが始まるその日。SCO専用の付屬部品を頭のVRギアに取り付けて仮想世界へとログインした。 ログインしてすぐ、始まりの街で言い渡されるデスゲーム開始の合図。 SCOを購入する際についてきた付屬部品は解除不可能の小型爆弾だったのだ。 『ルールは簡単! このゲームをクリアすること!』 初回販売を手に入れた、主人公を含む約千人のβテスターと約九千人の非βテスター約一萬人のゲーマー達は、その日、デスゲームに囚われたのだった。
8 51進化上等~最強になってクラスの奴らを見返してやります!~
何もかもが平凡で、普通という幸せをかみしめる主人公――海崎 晃 しかし、そんな幸せは唐突と奪われる。 「この世界を救ってください」という言葉に躍起になるクラスメイトと一緒にダンジョンでレベル上げ。 だが、不慮の事故によりダンジョンのトラップによって最下層まで落とされる晃。 晃は思う。 「生き殘るなら、人を辭めないとね」 これは、何もかもが平凡で最弱の主人公が、人を辭めて異世界を生き抜く物語
8 70僕は異世界召喚され召喚士になりました。
失敗から始まった召喚士としての新たな人生、最初から地味に怠けてる主人公が多くの仲間と契約して成長していくちょっぴり殘念な異世界ストーリーここに開幕!!!!! 「俺が現世に戻ることは……ない!」
8 141転生先は現人神の女神様
結婚もし、息子と娘も既に結婚済み。孫の顔も見たし、妻は先立った。 89歳の生涯……後はペットと死を待つだけ。 ……だったはずなのに、現人神の女神に異世界転生? お爺ちゃんはもういない! 今日から私は女神様。 精霊が暴れてる? そうか、大変だな。頑張れよ。 人間は神々に選ばれた種族だ? 何言ってんだこいつ。 助けてくれ? 國が大変だ? おう、自分の國ぐらい自分達でなんとかしろ。 可愛い精霊達の為に未開の地開拓しよっと。 ハーレム? 逆ハー? 他所でやれ。お前の息子? いらねぇよ帰れ。 見て見て! 魔法使えば川で海上スキー的なのでき……へぶぅ!? そんな女神様の話。 あらそいは どうれべるでしか おこらない by めがみさま どう足掻いても主人公最強。 ※ 初めての投稿、どころか初めて小説を書きます。 2017/07/02 なんとなくあらすじ変更。 2017/07/07 完結しました。
8 95