《「もう・・・・働きたくないんです」冒険者なんか辭めてやる。今更、待遇を変えるからとお願いされてもお斷りです。僕はぜーったい働きません。【漫畫1巻+書籍2巻】》24 人形使いルカ3
そうと決まれば善は急げ。
ルカは褒めてくれるかな?
くま吉は何て言うだろうか。
街外れのルカの工房へお邪魔した。
ルカの一軒家に著くと、ウサギのいぐるみがポストの手紙の投函口に挾まって足をぱたぱたかしていた。
「二軍ウサギ?何してるの?」
ずぽっと引っこ抜く。
ペコリとオジギをしたウサギは、狹い投函口に突撃してまた挾まった。
ルカの家には裁部隊のウサギのいぐるみがいっぱいいる。僕にはさっぱり分からないが、ルカには違いが分かるらしい。
「しっかりしてっ。サポート1」
ずぽっと引っこ抜き、今度はバフをかけた。
再びペコリとオジギしたウサギは、今度は手紙を出す方から頭を突っ込んだため挾まらなかった。
中の手紙を取って家のドアの下にある小さな隙間から家にっていく。
何だったんだ?
微かな違和が僕の中に殘った。
ルカは人見知りなので、ベルがあっても意味が無い。一応鳴らしてみたけど。
カラン、カラン
出てきた試しは無いんだよね。
だから貰った合鍵を使って中にった。仲の良い宅配業者さんも渡されてる。
「ルカ〜遊びに來たよ〜」
板の間を歩き、ルカを探す。
革の匂いがした。
最近は革製品も取り扱ってるらしい。
といってもさすがに居住スペースにはらないよ。
おっ!見つけた。
・・・・・・そういえば。
ルカも僕と同じ魔導師だ。
命題である『人形使い』という恩寵を得た代わりに、の中には深淵に奪われた虛ろがある。
彼の払った犠牲は、対人恐怖癥。
僕の想像になるけど、ルカは友達がしかったんじゃないかな?深淵で遊んでる友達に手をばしたら、嫉妬深いそいつは友達になってくれた代わりに彼に他の人が近づかないように、ルカから勇気を奪っていった。
まっ、これは僕の勝手な想像だけど。
僕が初めてルカの聲を聞いたのは、くま吉が初めて喋った日だったような気がする。それから仲良くなれたんだっけ。
つまり、くま吉は虛ろの住人だ。
何が言いたいのかと言うと、こいつやべぇんじゃねえかって事。
マジかよ。
僕は裏切られた気分だ。
見たくないを盜み見た揺とまだ信じたい気持ちから、こちらに気付かず激しく手をかしてる友達に聲をかける。
「く、くま吉。お前、いったいそこで何をしてるんだ」
僕の聲で振り返ったくま吉は、ウサギのいぐるみを縛ってた。おおぅ、こいつは本當にクレイジーだぜ。
「おぅ!相棒じゃねぇか。丁度良いところに來たな。ちょっとこっち來て一緒に手伝ってくれないか」
見られて恥ずかしがるどころか。
平然と僕に參戦を求めてきた。
くっ、なんてヤツだ。
「嫌です!」
ルカの魔法で鉄壁ガード!
功・・・あ、危なかった。
噂で聞いた事がある。
そういうプレイで喜ぶ大人がいると。
僕にはそんな変態みたいな趣味は無いから巻き込まないでくださいっ。
「なんでぇ。ちょっとくらい、いいじゃねぇか」
くま吉は僕に見せつけるようにプレイを再開しだすし、縛られているウサギはピクピクと震えてる。お前らそれ合意の上だよな?違ったら全力で止めるけど、もし合意なら全力でここから逃げだしたい。どっちなんだ?いぐるみ達の表からは読み取れない。
しかも、くま吉さまは結び方に満足しなかったのか一旦解き始めた。ルカと同じで職人気質な所があるのかもしれない。
くっ・・お前はいったいどんな作品を作る気なんだよ。
ぽんっと何かが足に當たり、ちょっと正気に戻った。
足にぶつかって止まったのは、糸玉?解けながらころころと転がってきたようで糸がず〜っと向こうの部屋までびている。
糸玉を追いかけてウサギのいぐるみが時折転けながらよちよち歩いてきた。糸玉を摑もうとしてすっ転び、ヘディングシュートォォ。
ようやく追い付いたはずの糸玉はころころころと転がっていく。
名探偵エクスには糸玉がここに転がってきた理由が分かってしまった。犯人はお前だっ!
糸玉を見失いきょろきょろした犯人ウサギは糸玉を発見し耳をぴょんと立てた。さらに罪を重ねる気なのかよちよちと歩きだしていく。
「もうっ待ってよ!」
ようやくそこに、この家の主であるルカが、糸くずをいっぱいひっつけて現れた。
「やぁ、ルカ。遊びに來たよ」
「ひゃうっ!」
ルカは恥ずかしそうに後ろを向いて、ぱんぱんと頭についた糸くずを払う。
おおっと、もしかしてお取り込み中だったかな。
「急に來てごめんね?」
「來てくれたのはいいの。でも貴方もベルくらい鳴らしなさいよっ!」
涙目のルカに上目遣いで抗議されたけど、僕はベルを鳴らしました〜と目で抗議。
メンチを切り合う2人。
「よっしゃあ!!どんなモンでい!」
うわっ!
2人の絡み合う視線を引き裂いたのは、興したくま吉の聲だった。
ふぅーほんと、何なの?
びっくりするからやめて。
歓喜の方向を見ると、誇らしげなくま吉に、縛から解かれたウサギがお辭儀をしていた。
どうやら普通に絡まった糸をただ解いていただけらしい。なんでそんな絡まり方をするんだよ!紛らわしい。
勘違いしてごめん。
「くま吉、僕はくま吉の事を信じてたよ」
「何言ってんでい、相棒?」
疲れが見えるルカに視線を向ける。
「ところで、この慘狀は?」
「なっなんでもないの」
ルカは、何かを隠すように誤魔化した。
怪しい。
「えっと、もしかして」
「だから何でもないのっ」
ズンッ!
と大きな音がしたので、現場に駆けつける2人と1。
そこには、倒れた素材に埋もれてぱたぱた足をかしているドジっ子ウサギがいた。
ルカをジト目で見たら。
「そうよ!私には貴方がいないと駄目なの!悪い?」
逆ギレしたルカがいた。
えーと、ごめん。
バフ魔法の知力+1が切れるとここまで酷いとは知りませんでした。
■■ファンアート■■
兼さん
■■ファンアート■■
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