《【書籍化】わしジジイ、齢六十を超えてから自らの天賦の才に気付く【8/26から電撃マオウでコミカライズスタート!】》これまでとこれから
ディルは二週間ほど馬車に揺られ揺られながら、故郷であるトカの村からギアンの街までやって來ていた。
財布と相談し一番安い乗り合い馬車に乗ったのだが、そのせいでギアンに到著した時には、彼の全はバキバキになってしまっていた。
彼は移時間を無駄にしないよう、馬車の中で自らのスキル見切りの使い方を試すことにした。
結果として幾つもの事実が判明し、ディルの旅路は彼にとり有益なものとなった。
まず第一に、見切りは全の最適なかし方を理解するスキルであるということ。
一番使えるのは間違いなく戦闘ではあるが、馬車の揺れの中で腰の痛みと関節痛が最小限になるようにをかすことも、見切りにより可能であった。
そして第二に、見切りには事実上の使用制限があるということが挙げられる。
見切りの発時間は、かなり區々で、數秒しか持たぬ時もあれば、數分間使ってもまだ維持できていることもあった。
それら全ては一回としてカウントされ、使用狀態が切れる度、ディルの全は老いによる倦怠に襲われる。
スキル見切りを使えば、自然回復を待たずとも虛狀態をすることはできる。
だが、そうした場合、使用後に以前のものの數倍もの疲れが、に押し寄せてくるのだ。
一応試してみた限り五回までの連続使用なら、見切りを使って誤魔化すことができたが、それ以上は不可能だった。
常時見切りを使用し続ければ、最適運を続けることは可能であるようにも思えたが、ディルはそれを試しはしなかった。
スキルに溺れ、スキルを使用していることを常態としてしまえば、必ず痛い目を見ることになるだろうと、彼は察していたのだ。
ディルは老人としての経験から、このスキルが酒や遊びと同等、人を墮落させてしまう可能をめているものであることをじ取っていた。
スキル見切りを使い続ければ、の痛みとも無縁のままくことができる。
だがディルは最初の一週間を除いて、敢えて何も使わない狀態で馬車に揺られ腰痛をじ続けた。
そして彼は、見切りのもう一つの利點を実証した。
即ち見切りを使用した時のきを真似れば、擬似的な効果を得ることができるという點だ。
ディルは暇な時間を見つけては、見切りの使用時の捌きを覚え、の重心の変え方を覚えていった。
が覚えているために、それは再現することは然して難しいことではなかった。
見切りによる戦闘補助、持続的な継戦能力、そして自分ののきを最適化できるという副次的なメリット。
依存しそうになりそうなデメリットも含め、ディルは道中の時間を使い、自らのスキルに関する理解をかなり深めることに功していた。
後は実戦を経験しながら慣れていくしかないじゃろう。
そんな風に考え、彼は街の中央部にある冒険者ギルドの扉を叩いたのだ。
そして何故か連れていかれそうになっているを助けることになり、図らずもスキル見切りを実地で使うことにも功できた。
自分の見た目ときのギャップというアドバンテージがあったとはいえ、明らかに強そうな人間を気絶させることができた。
昔作ってから一切の手れをしていない木剣でも戦えるのだから、鉄の剣を使えば、更なる戦闘能力の向上が期待できるだろう。
もしかしたら食べる所と寢るところの確保に加え、トール達へ仕送りができるようになるかもしれない。
倒れている男が衛兵達に引っ立てられていくのを見つめながら、ディルはそんなことを考えていた。
「わし、もしかして後で偉い人に呼ばれたりする?」
「大丈夫ですよ、ここの皆さんがディルさんは悪くないって証明してくれますから……ね?」
ミースは凄く良い笑顔で皆を見渡しているはずなのに、どうしてかそれは、周囲を睥睨しているかのように見えてしまった。
ディルは、彼の後ろに虎の幻像が見えた。
先ほどまでか弱いの子だと思っていたが、なかなかどうして切り替えの早いである。
そのまま彼に言われるがままついていき、ディルはカウンターを抜け、二階に上がってから奧へ奧へと歩いていくことになった。
まさか取って食われるようなことはないだろうが……と考えてから、冷靜に自分がしたことを思い返すディル。
冒険者になろうとしている人間が扉を開くのと同時に暴力沙汰……普通に考えればマズいなんてものではないだろう。
最悪の可能が一瞬頭をよぎったが、頭から離れないミースの笑顔を思いだし暗い考えはすぐどこかへ消えてしまった。
何をされるかは、正直なところよくわかってはいない。
そもそも冒険者というものが敵をバッサバッサと斬り殺す奴等という程度の知識しかない化石爺にとって、今こんな風に冒険者としての一歩を踏み出そうとしていること自があり得ないことなのだ。
(まぁ……さっきのじからすれば、そこまで心配する必要もないじゃろ)
見切りの連続使用で強引にけ出すという最終手段もある。
それにどうせいつ死ぬかもわからないのだから、一人のを救えただけでも上等だろうという考えもあった。
そんな楽観的なのか悲観的なのかわからない考えを抱きながら歩いていると、ミースが足を止めてドアをゆっくりと開く。
何やら豪華そうな椅子と機の置かれている部屋がその全貌を現した。
ディルが右側の椅子の方へ歩いていくと、ミースが逆の椅子へ向けて歩いていくのが橫目に見えた。
「どうぞ、おかけになってください」
ディルは勧められるがまま椅子に座り、そのあまりの反発のなさに思わず顔を綻ばせた。
【書籍化】竜王に拾われて魔法を極めた少年、追放を言い渡した家族の前でうっかり無雙してしまう~兄上たちが僕の仲間を攻撃するなら、徹底的にやり返します〜
GA文庫様より書籍化が決定いたしました! 「カル、お前のような魔法の使えない欠陥品は、我が栄光の侯爵家には必要ない。追放だ!」 竜殺しを家業とする名門貴族家に生まれたカルは、魔法の詠唱を封じられる呪いを受けていた。そのため欠陥品とバカにされて育った。 カルは失われた無詠唱魔法を身につけることで、呪いを克服しようと懸命に努力してきた。しかし、14歳になった時、父親に愛想をつかされ、竜が巣くっている無人島に捨てられてしまう。 そこでカルは伝説の冥竜王アルティナに拾われて、その才能が覚醒する。 「聖竜王めが、確か『最強の竜殺しとなるであろう子供に、魔法の詠唱ができなくなる呪いを遺伝させた』などと言っておったが。もしや、おぬしがそうなのか……?」 冥竜王に育てられたカルは竜魔法を極めることで、竜王を超えた史上最強の存在となる。 今さら元の家族から「戻ってこい」と言われても、もう遅い。 カルは冥竜王を殺そうとやってきた父を返り討ちにしてしまうのであった。 こうして実家ヴァルム侯爵家は破滅の道を、カルは栄光の道を歩んでいく… 7/28 日間ハイファン2位 7/23 週間ハイファン3位 8/10 月間ハイファン3位 7/20 カクヨム異世界ファンタジー週間5位 7/28 カクヨム異世界ファンタジー月間7位 7/23 カクヨム総合日間3位 7/24 カクヨム総合週間6位 7/29 カクヨム総合月間10位
8 52【書籍化】「お前を追放する」追放されたのは俺ではなく無口な魔法少女でした【コミカライズ】
【書籍化・コミカライズ】決定しました。 情報開示可能になり次第公開致します。 「お前を追放する!」 突然、そう宣告を受けたのは俺ではなく、後ろにいた魔法使いの少女だった。 追放の理由は明白で、彼女が無口で戦闘の連攜がとれないこと、リーダーと戀人になるのを拒んだことだった。 俯き立ち去ろうとする少女を見た俺は、リーダーが魔法使いの少女に言い寄っていたことを暴露して彼女の後を追いかけた。 6/17 日間ハイファン2位総合9位 6/19 日間ハイファン1位総合3位 6/22 週間ハイファン1位 6/24 週間総合5位 6/25 週間総合1位 7/5 月間ハイファン1位月間総合5位
8 147アサシン
俺の名は加藤真司、表向きはどこにでもいる普通のサラリーマンだが裏の顔は腕利きの殺し屋だった。
8 168『休止中』平成を生きる世界最高峰の醫者は、戦國時代の名もなき農民に転生したみたいです!
世界最高峰の醫者は、戦國時代に転生した?! 転生したら、農民でした。 醫學、前世の知識を使い成り上がりを目指そうとする。 しかし、主人公の前には山賊、海賊、キリスト教などが 圧力や武力で襲い來る。 それを前世の経験、知識で避けて、後から來た他の転生者達と協力をしながら、天下を取る?! ※豊臣秀吉が、主人公ではありません。 ※作者、醫學の知識皆無です。もし、間違っていたらそこは訂正するつもりです。 ※ノベルバでも、更新しています。是非!!! https://novelba.com/works/877492 ※この作品を読んで不快になる方もいると思います。 武將の子孫の方々、キリスト教の方々、仏教の方々、外國人の方々、そのほか歴史が大好きな方々、先に謝罪申し上げます。 これはエンターテイメント小説としてあつかってください。 実際と性格が違う、ここの部分忠実と違う! そんなことが、多數あると思います。 しかし、皆さん何度も言いますが、これはあくまでもエンターテイメント小説としてお楽しみください。 一応、ジャンルは歴史なんですけどね、、、(笑) よろしくお願いします。 なるべく、忠実にそうように気をつけますが(笑) ブクマ登録よろしくお願いします。 感想待っています。 改善したほうが、良いところがあれば教えてください。 善処します。
8 144幼女と遊ぼうとしたら異世界に飛ばされた件について
コンビニへ行く途中に幼女に異世界に行きたくないかと問われる。幼女を追いかけまわしてみれば気が付くと周りは森、スマホは圏外、そして目の前には化け物。 例の幼女を一回毆ると心に定めて早千年、森に籠って軍滅ぼしたり魔法も近接戦闘も極めたりしましたが一向に毆れそうにありません。 偶然拾ったエルフの女の子を育てることにしたので、とりあえず二人でスローライフを送ることにしました。 ※1~150話くらいまで多分改稿します。大筋は変えません。でも問題児達である「過去編」「シャル編」「名無し編」はまだ觸りません。觸ったら終わりなき改稿作業が始まるので。
8 73勇者なんて怖くない!!~暗殺者が勇者になった場合~
ラグナール帝國暗部のトップにして、國の実力者である『五本剣』の一人に數えられる主人公、ディーネ・クリストフ。 彼は隣國のフリアエ王國において勇者召喚が行われた為、その內情を探るよう王から命令される。 當然、その力と身分は隠して。 勇者達の関係に巻き込まれる事になった彼は、果たしてどのような道を歩むのか。
8 143