《【書籍化】わしジジイ、齢六十を超えてから自らの天賦の才に気付く【8/26から電撃マオウでコミカライズスタート!】》黃泉還し
部屋に戻ると、ディギンが壁に立て掛けてあった燭臺に火を燈してくれた。
ようやく室をはっきりと見渡せる程度に明るくなった現狀を見たディルは思った。最初からこうしておいた方が絶対に客を呼び込めるんじゃなかろうかの、と。
「ここにあるもんならどれでも好きなもんを持っていって構わん。じいさん、予算はいくらだ?」
「銀貨五枚じゃ」
「じゃあお代は一律銀貨五枚でいいぜ」
「……そういうやり方をしとるから、貧乏から抜け出せないんじゃと思うぞ?」
ディルは自分もまたディギンと同じくらい金銭覚がないということを棚上げにしつつ彼にそう忠告した。
當たり前だろ、わかってるさそれくらい。
そう言った彼の笑顔を見て、恐らくわかってても治せない、気の問題なんじゃろうなぁと遠い目をするオジジ。
「そう言ってもらえるのなら、ありがたく買わせてもらうとしようかの」
「そうそう、親切ってもんはもらえる時にもらっとくのが正解だからな」
お互い苦労をしているからか、彼ら二人の人生観にはしばかり似たようなところがあった。
ディルはそれ以上何も言わず武の味に移る。
槍を使うという選択肢もあるかもしれん。相手のきを見切れるのならば、剣よりもかなりリーチの長い槍を使うというのも十分に選択肢にってくるはずだ。
先ほどは薄暗かったために弱いをしっかりと跳ね返していた剣にばかり目が行っていたが、明るくなった今は先端部分にしか刃のついていない槍もしっかりと彼の考慮にる。
試してみてもいいか尋ね了承をもらい、外に出て槍を振ってみることにするジジイ。
藁を使うまでもなかろうと仮想の敵をイメージし、先端を思いきりぶつける要領で突きを放ってみる。
彼が想像上の相手としてイメージしていた明なゴブリンのの中に、槍の穂先は吸い込まれていった。
引いて、再び刺突を放つ。そして再度引き三度目の攻撃を終えた段階で、ディルは気付いた。
「ダメじゃのこれ、腰を使う頻度が尋常じゃないわい」
槍は長い、片手で扱えるような剣とは異なり両手を使い扱わねばならない。
いわゆる長の取り回しをするためにはを捻ったり大きく腕を振ったりといった全運が必要となってくる。
確かにリーチは長いし、見切りのおかげで狙った場所に攻撃を放つことはできそうではある。
だが攻撃を放つためにを引き絞り、そして戻す際にはどうしても大きく腰の力を使う。右側から左側へと持ち変える時や部分を振り回す際にもそれは同様であり、腕の力だけである程度取り回しの利く剣とは隨分勝手が違ったのである。
これを使ってたら、早晩腰が発してしまうわい。下手に々手を出したりせず、大人しく剣一本で行くことにしようかの。
ディルはし名殘惜しさをじつつも、再び室へと戻っていった。
「……あ、どうも……うわぁっ⁉」
行きの際には気付いていなかったレイ年が今度は挨拶をしてくれたが、彼は頭を下げた拍子に手に持っていた何かを地面に落としてしまった。どうやら何かがっていた陶だったようで、パリンと大きく音を立てて割れたかと思うと中から白っぽい凸凹の石が飛び出してくる。
「は、はわわわわわっ……」
「おいレイ、またやったのかお前はっ‼」
店先から飛び出してきたディギンがレイと一緒に石を拾い集めているのを見てディルは、ただただ頑張れと思った。
俺達が拾うから何もせんでいいという言葉に素直に従っていたディルは、二人が石を拾い陶の欠片を拾い集めている間、作業場を見渡すことにした。
黒ずんだ爐、先の変形した槌、天井や地面の黒ズミ。
今までの生活ではお目にかかれなかったようなその非日常に、おじいちゃんの心は昂った。キョロキョロと忙しなく周囲を見ていたディルの視線は、とある一點で制止した。
部屋の隅にちょこんと置かれている、全的に使用の強い部屋にはしばかり場違いなガラス張りのショーケース。そしてその中に納められている黒い刀の剣。
片付けが一段落するのを見計らって、ディルはその剣を指差してディギンの方を向いた。
「あれはなんじゃい?」
「ん……ああ、あれか」
何か苦いものでも食べたかのような顔をするディギン。彼のその表の変化を見てもなお、ディルは説明の続きを促した。
「魔剣だよ、前に興味があってオークションで競り落とした死蔵品さ。壽命を喰らう呪いの魔剣で、名前はえっと確か…………黃泉還し(トータルリコール)だったかな?」
「……ほう?」
吐息じりの相槌を打ったディルの瞳に、キラリと強い輝きが宿った。
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