《【書籍化】探索魔法は最強です~追放されたおっさん冒険者は探査と知の魔法でり上がる~》30.いや、落ち著こう俺……
「さ……さささ300枚!?」
「加えて、『爵位や稱號等、むものはあるか? 可能な範囲で話を聞く』との事だ。いや、正直我々としてもレアケース過ぎて何もアドバイスできん」
冒険者ギルドからの呼び出しをけて出頭したロノムであったが、通された個室のテーブルに積まれていた王國金貨の山と常設役員の一人から告げられた言葉に絶句していた。
「あー……とりあえずだ……。この金貨の山、ギルド経営の銀行に預けて貰っても良いかな……?」
常設役員のその言葉に、ロノムは無言のまま三、四回頷いた。
*****************************
「不肖このアイリス、報連相を怠っていたことを深く反省しております」
「ああ……うん……大丈夫。あの日はほら、エクスさんとゲームに夢中になっていた俺も悪いから……」
ふらふらとした足取りをしながら個室から帰ってきたロノムは、冒険者ギルドのエントランス大広間でアイリス、メルティラ、ルシア達と合流した。
確かにロノムはアイリス達三人からローレッタ妃とアフタヌーンティーを共にしたことは聞いている。
しかし、その席で「紫紺(しこん)の寶珠(ほうじゅ)」の対価の話が出ていたことまでは聞いていなかった。
「通常時の市場価格が大王國金貨80枚前後だったはずだから、王國金貨100枚は包んで頂けるだろうか」と言った皮算用をしていたところにその三倍の報酬が目の前に積まれてしまった事によって、貧乏冒険者気質が抜けきれないロノムは完全にを失ってしまったわけである。
「あの、あの、僕達も王様とのお茶會の件で舞い上がっておりまして、肝心なことをロノム隊長に話忘れていました……。ごめんなさい」
「私としても、迂闊であったと反省しております。申し訳ございません。宜しければお水をお飲み下されば多は落ち著けるかと思います」
ルシアとメルティラもロノムに対して反省の弁を述べ、持參していた水筒を渡した。
「大丈夫……ほんと大丈夫……。いや、落ち著こう俺……。俺はアライアンスの団長……大金を目の前にすることもザラ……どんなことがあってもじない……王族から金貨が大量に送られるなんて言う事もある……。あるかーーーい!!」
全く落ち著いていないが、ロノムは取りあえず自分は落ち著いていると言う事にする。
メルティラからけ取った水筒の水を飲み、一息ついた。
「そう言えば、報酬の他にも々つけて貰えるって話でしたけど、本當だったのですか?」
お茶會の時の話を思い出しながらルシアがロノムに聞く。
「ええと、その件についてはギルドの役員と話し合いをした結果、いつか王都に行った際に客人としての待遇を授けて貰うことにしたよ。稱號とか爵位とかはの丈に合わないしね」
「なるほどなるほど。王都にも一度観に行ってみたいですなあ」
「私は以前王都に行ったことがあります。風明な良いところでしたよ」
ロノムの答えにアイリスとメルティラが相槌を打つように言葉を返した。
「王都か……。俺も話に聞くだけだし行ってみたい気持ちはあるなあ……。取りあえずだ、何だかんだでお金も沢山貰えたし、あまり散財しないようにしながらみんなで買いにでも行こうか。シルバー・ゲイル本部の裝とかも良くしたいからね」
ひとまず落ち著きを取り戻したロノムは、折角なので何か買いに行くことを提案する。
できればこれを機に、最低限のしか置いていないシルバー・ゲイルの本部を改裝したいところではあった。
「さんせーです! 不肖このアイリス! 本部に!! ソファを置きたい!!!」
「他にも外套掛けと言ったものがしいですね。今は床に直置きしているも多いですし」
「も、もしよければ、よければですが、プランターを買って香草を育てませんか? 香草が常備できれば野営地で作る料理も華やかになりますし」
三者三様の意見が出たところで、ロノム達一行は冒険者ギルドを後にし大通りの方へと向かっていった。
*****************************
アンサスランの中心街は賑やかだ。
街の中心にある冒険者ギルドから四方に大通りがびており、それぞれに商店や食事処、そして大手アライアンスの本部が立ち並んでいる。
「家屋でソファと外套掛けを注文したし、プランターも買ったし、次は何を見ようか」
「そう言えば、最近ロッさんも夕方越えても書きすることが多くなっているので、今よりもいいランタン買った方が良くないですか?」
アイリス、メルティラ、ルシアの提案したを買ったところで、アイリスはロノムの希を聞いていないことに気付き、さり気なくロノムのしそうなものを聞いてみた。
「あー、そうだね。近頃はどうしてもギルド宛の書きが多くなってきてしまって、遅くなってしまうからね」
「ランタンでしたらいい雑貨店を知っておりますよ。大通りからし裏路地にったところにあります」
メルティラの案に従い、ロノム達四人は荷を抱えながら大通りを歩いていた。
*****************************
「しっかしこの街は治安がいいんだか悪いんだかと言ったじですねえ」
アイリスが眺めている先をロノムも見えると、路上の端で喧嘩をしている男達と周りで焚き付けている野次馬によって人だかりができている。
それとは別にギルドの方から衛兵が數名走ってきており、その喧嘩はすぐに仲裁されそうではあった。
「良くも悪くも冒険者の街だからね。喧嘩っ早い連中は多いけど程々って言葉を知っているし、こんな街だから、アンサスランの自治権を掌握している冒険者ギルドも警察機能に力をれているよ」
「商店の店主や職人も引退した元冒険者が大半だから、下手に強盜なんかしようものなら返り討ちに逢うってケースも多いので、この街は逆にそう言った盜りがないと言う話も聞いた事があるなあ」
ロノムがアンサスランの治安狀況について語る。
「不必要に夜半に出歩かなければ、普通のでも街を一人で出歩けますからね」
ルシアがそれに答えた。
特にルシアは撃武が無ければ華奢なと変わらないような格であり魔法の心得もない。
街の治安には人一倍敏でなければならないだろう。
「そうだね。だけど歓楽街は治安が行き屆いてなかったりぼったくりの店とかも多いので気を付けないといけない。みんなは知らないと思うけど、戦いに慣れた冒険者の男でも人局(つつもたせ)とかに引っ掛かってぐるみ丸ごと剝がされるなんてこともあるみたいだよ。突然に話しかけられた時は注意だね」
「そのようなものに引っ掛かかってしまう殿方もおられるのですか?」
メルティラが「そんな人本當にいるのか?」と言ったような風で人差し指をに當てながら、ロノムに聞いた。
「たまにね、いるんですよ。あー……前のアライアンスにもいたねそう言えば……」
ロノムは元パーティリーダーの馬顔を思い出してしまった。
いやいや、流石にもう変なに引っかかってぐるみ丸ごと引っぺがされる、と言ったような愚かな真似はしていないだろう。
それに、俺にとってはもう関係のない人だ。
そんなことを思いながら、ロノムは今のパーティメンバー三人と共に賑やかな街を歩いていた。
スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました★スニーカー文庫から【書籍版】発売★
西暦2040年の日本。 100人に1人の割合で超能力者が生まれるようになった時代。 ボッチな主人公は、戦闘系能力者にいじめられる日々を送っていた。 ある日、日本政府はとあるプロジェクトのために、日本中の超能力者を集めた。 そのタイミングで、主人公も超能力者であることが判明。 しかも能力は極めて有用性が高く、プロジェクトでは大活躍、學校でもヒーロー扱い。 一方で戦闘系能力者は、プロジェクトでは役に立たず、転落していく。 ※※ 著者紹介 ※※ 鏡銀鉢(かがみ・ぎんぱち) 2012年、『地球唯一の男』で第8回MF文庫Jライトノベル新人賞にて佳作を受賞、同作を『忘卻の軍神と裝甲戦姫』と改題しデビュー。 他の著作に、『獨立學園國家の召喚術科生』『俺たちは空気が読めない』『平社員は大金が欲しい』『無雙で無敵の規格外魔法使い』がある。
8 186聖女が來るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳?なぜか陛下の態度も変わってません?【書籍化&コミカライズ決定】
「私は聖女を愛さなければいけない。だから君を愛することはない」 夫となるユーリ陛下にそう言われた私は、お飾りの王妃として靜かに日々を過ごしていくことを決意する。 だが、いざ聖女が召喚されたと思ったら……えっ? 聖女は5歳? その上怯え切って、體には毆られた痕跡が。 痛む心をぐっとこらえ、私は決意する。 「この子は、私がたっぷり愛します!」 身も心も傷ついた聖女(5歳)が、エデリーンにひたすら甘やかされ愛されてすくすく成長し、ついでに色々無雙したり。 そうしているうちに、ユーリ陛下の態度にも変化が出て……? *総合月間1位の短編「聖女が來るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、夫と聖女の様子がおかしいのですが」の連載版となります。 *3話目だけ少し痛々しい要素が入っていますが、すぐ終わります……! *「◆――〇〇」と入っている箇所は別人物視點になります。 *カクヨムにも掲載しています。 ★おかげさまで、書籍化&コミカライズが決定いたしました!本當にありがとうございます!
8 142悪役令嬢の中の人【書籍化・コミカライズ】
乙女ゲームの好きな平凡な少女、小林恵美は目を覚ますと乙女ゲームアプリ「星の乙女と救世の騎士」の悪役令嬢レミリアになっていた。世界の滅亡と自身の破滅を回避するために恵美は奔走する! ……その努力も虛しく、同じく転生者であるヒロインの「星の乙女」に陥れられた恵美は婚約破棄された上で星の乙女の命を狙ったと斷罪された。そのショックで意識を失った恵美の代わりに、中から見守っていた「レミリア」が目を覚まし、可愛い「エミ」を傷付けた星の乙女と元婚約者の王子達に復讐を行う。 主人公は「レミリア」です。 本編は完結してますが番外編だけ時々更新してます。 おかげさまで一迅社から書籍化されました! コミカライズはpixivのcomic poolさんにて11/19から始まります! ※ガールズラブタグは「人によってはガールズラブ要素を感じる」程度の描寫です
8 187バミューダ・トリガー
學生の周りで起きた怪異事件《バミューダ》 巻き込まれた者のうち生存者は學生のみ。 そして、彼らのもとから、大切にしていた物、事件の引き金《トリガー》とされる物が失われていたのだが・・・? ある日を境に、それぞれの運命は再び怪異へと向かって進み始める。分からない事だらけのこの事件に、終息は訪れるのか? 大切な物に気づいたとき自分の個性が武器となる・・・!! ―初挑戦の新作始動―
8 53無能な俺がこんな主人公みたいなことあるわけがない。
無能の匠 そんなあだ名を現実世界でつけられていた夢も希望もないダメ主人公{多能 巧}による突然の異世界への転移。 ある日変な生き物に異世界に飛ばされた巧。 その異世界では精霊術、紋章術、降魔術といった様々な魔法の力があふれていた。 その世界でどうやらスゴイ魔法の力とやらを授かったようだった。 現実世界ではなんの取柄もない無能な大人が異世界で凄い異能の力を身につけたら・・・
8 190天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭な肉體と便利スキル『創成魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~
その力を使って魔界を住み心地良くしようと畫策するも舞臺は真っ暗で外気溫450℃の超々灼熱の大地。 住み心地は食からと作物を作り出そうとするも高溫で燃え盡きてしまう。 それならと燃える木を作るが、収穫した実も燃えてました! 逆転の発想で大地を冷卻しようと雨を降らせるも、その結果、村の水沒を招いてしまうも、それを解決したそのひたむきさが認められ何と領主に擔ぎ上げられてしまう! その後村のために盡力し、晝の無いところに疑似太陽を作り、川を作り、生活基盤を整え、家を建て、銀行を建てて通貨制度を作り、魔道具を使った害獣対策や収穫方法を數々考案し、村は町へと徐々に発展、ついには大國にも國として認められることに!? 何でもできるから何度も失敗する。 成り行きで居ついてしまったケルベロス、レッドドラゴン、クラーケン、元・書物の自動人形らと共に送る失敗だらけの魔界ライフ。 様々な物を創り出しては実験実験また実験。果たして住み心地は改善できるのか? ──────────────────────────────────────── 誤字脫字に気付いたら遠慮なく指摘をお願いします。 また、物語の矛盾に気付いた時も教えていただけると嬉しいです。 この作品は以下の投稿サイトにも掲載しています。 『ノベルアップ+(https://novelup.plus/story/468116764)』 『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4480hc/)』 『アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/64078938/329538044)』
8 116