《【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】》301:権威の在り方
「わたくしかモモ嬢のどちらかが魔になるのは、結局は大昔からの踏襲だった訳でしょう?」
古代においては當時なりの事があったのだが、だからと言って今の時代に馬鹿げた風習を殘しておく意義などあるのか。生贄はする側もされる側も、辛い事しかないのだ。
「時間がなかったからね。手っ取り早く君の名譽を回復し、モモ嬢を魔として封印するシナリオだったんだけど……君が初代聖の力を借りて、モモ嬢に誰も殺させる事なく人間に戻せたのは予想以上の幸運だった」
「幸運とは……気軽に仰る。悪役令嬢のわたくしにいきなり聖やれだなんて、殿下もチェリーも無茶ぶりが過ぎますよ」
上手くいったからよかったようなものの、ほとんど賭けと言ってもよかった。私は、選ばれた人間じゃない。それでも一応は王妃教育をけてきた者として、必死に振りかかる火のを自分なりに払い除けてきた。幸運なんて言葉で簡単に片付けてしくない。
「幸運だよ。だって僕は、モモ嬢の魔化に目を瞑って見殺しにした罪を、誰に裁かれなくとも一生背負っていくつもりだったからね。結果オーライでしょ」
むくれてサンドウィッチを頬張っていたところに、何でもない風を裝って重過ぎる覚悟を聞かされ、軽く咽てしまった。反応に困る事を言った自覚があるのか、イエラオ殿下は無作法を咎めない。そして今後は二度とこのような事を起こさないと誓ってくれた。
「生贄システムを後生大事に抱える聖教會のやり方は、現代にはそぐわない。たとえ異世界から持ち込んだ最先端の技や知識であっても、何百年も経てば時代遅れになっていくものだから」
「イエラオ殿下の目的は、聖教會の改革ですか」
この國の神とも言うべき聖と一化してしまっている聖教會に、メスをれるのは容易ではない。宗教というのは非常にデリケートな問題で、権力で即解決という訳にはいかないだろう。人は心の拠り処として宗教を求めているのだから。
しかし『真の聖』だったモモが魔化し、神力ごと吹き飛ばされてしまった現在、カラフレア王國には聖がいなくなり、聖教會は大混だという。この國の『権威』の在り方が、問われる時が來ている。
「伝統はもちろん大事だよ。でも世界の勢を見ながら時代に合わせて変えられるところは変えていくべきだ。もちろんそう簡単ではないのは分かってる。何年も……何十年もかけて回ししながら、しずつ変えていくしかない。気の遠くなる話だよ」
「あのー……イエラオ殿下って本當に十五歳なのですか? 実は転生者で、前世はいい歳した政治家のおじさんだったりとか」
若いとどうしてもすぐに結果を出したがるものだが、イエラオ殿下のやりかたはまどろっこしいようで堅実だ。囲碁のような戦い方と言うか……全像をよく見ている。
私の指摘に、はーっと眉間をみながら溜息を吐いた殿下は苛立ったようにキッと眥を上げた。
「誰かさんたちが不甲斐ないから、その分早く大人にならなきゃいけなかったんだよ!」
「アッハイ、申し訳ありませんでした……」
私はもちろん、これはレッドリオ殿下たちも含まれている? ゲームが始まる以前から、何となく尊敬の念が薄くなってはいたと思ってたけど。
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