《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》7
ブフォッという何やら吹き出す様な音(聲)に自分が今いる場所を思い出し、リリアーナは思わずギギギ……と音がしそうな程にぎこちなく、口いっぱいにお菓子を頬張ったままの顔をそちらに向けると。
驚きに目を見開いて機の向こう側で固まっているウィリアム殿下と、機の手前で口に手をあてプルプル震えているマッチョな青年が。
リリアーナはカップに殘ったし冷めたお茶で無理矢理に口の中のお菓子を流し込むと、カップをテーブルに戻し服のれなどをチェックした後、背筋をピンとばしてから
「そちらのお話はもう終わりましたの?」
と、令嬢らしく微笑みを浮かべながら暢んびりとした口調で無かった事にしようとした。
しようとしたのだが、マッチョな青年が堪らず聲をあげて笑い出した為に、無かった事には出來なかった模様である。
しかもご丁寧に目に涙まで浮かべている。
そしてそれまで固まっていたウィリアム殿下まで、聲をたてて笑い出したのだ。
これに今度は笑していた筈のマッチョな青年が固まった。
これでもかと言う程に目を見開き、口もポカンと開かれ、ちょいイケメン寄りだった顔は殘念な顔になっている。
ウィリアムはそれに気付くとムッとした様な表に。
「ダニー、何だその顔は」
「いや、だって、おま、ウィルがいきなり笑うからだろ。知ってるか?ウィルがこう、口角をちょっと上げて笑っただけで明日は嵐かって大騒ぎなんだぜ。それが聲たてて笑うとかさ、何それ、天変地異の前れ?」
「私が笑ったくらいで大袈裟な。くだらん」
「いやいや、長い付き合いの俺だって、お前が最後に笑ったの見たのって何年か前だったと思うぞ? いやぁ、それでこの令嬢は噂のウィルが選んだ婚約者でいいのかな?」
ダニーと呼ばれるマッチョな青年は、人懐っこそうな笑顔を浮かべてリリアーナの方へ向かって行く。
リリアーナが腰を下ろすソファーの橫で、リリアーナの目線に合わせる様にしゃがむ。
「俺は氷の王子様って呼ばれてるコイツ、ウィリアム殿下の馴染兼部下のダニエルだ。ダニーと呼んでくれ」
「……リリアーナ・ヴィリアーズです」
「リリアーナ嬢か。いやぁ、君のおで貴重なものが見られたよ。ウィルの笑う姿とか、數年振りに見たわ」
ダニエルは思い出したのか、また肩を震わせて顔を床に向けて笑い出した。
【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑稱だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそうなほど痩せ細った體軀に、不健康な肌色、ドレスは薄汚れている。 義母と腹違いの妹に虐げられ、食事もロクに與えられず、離れに隔離され続けたためだ。 陞爵を目指すハグル家にとって、侍女との不貞によって生まれたアメリアはお荷物でしかなかった。 誰からも愛されず必要とされず、あとは朽ち果てるだけの日々。 今日も一日一回の貧相な食事の足しになればと、庭園の雑草を採取していたある日、アメリアに婚約の話が舞い込む。 お相手は、社交會で『暴虐公爵』と悪名高いローガン公爵。 「この結婚に愛はない」と、當初はドライに接してくるローガンだったが……。 「なんだそのボロボロのドレスは。この金で新しいドレスを買え」「なぜ一食しか食べようとしない。しっかりと三食摂れ」 蓋を開けてみれば、ローガンはちょっぴり口は悪いものの根は優しく誠実な貴公子だった。 幸薄くも健気で前向きなアメリアを、ローガンは無自覚に溺愛していく。 そんな中ローガンは、絶望的な人生の中で培ったアメリアの”ある能力”にも気づき……。 「ハグル家はこんな逸材を押し込めていたのか……國家レベルの損失だ……」「あの……旦那様?」 一方アメリアがいなくなった実家では、ひたひたと崩壊の足音が近づいていて──。 これは、愛されなかった令嬢がちょっぴり言葉はきついけれど優しい公爵に不器用ながらも溺愛され、無自覚に持っていた能力を認められ、幸せになっていく話。 ※書籍化・コミカライズ決定致しました。皆様本當にありがとうございます。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※カクヨム、アルファポリス、ノベルアップにも掲載中。 6/3 第一章完結しました。 6/3-6/4日間総合1位 6/3- 6/12 週間総合1位 6/20-7/8 月間総合1位
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