《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》4
「おぉい、ウィル。例の件なんだが……」
いつもの様にズカズカと部屋へとって來るのは、私の部下であり馴染みのダニエル。稱ダニー。
筋を鍛える事が趣味の男だ。
彼の存在に気付いたダニエルは気まずそうに部屋を出ようとしたので、引き止める。
「とりあえずそっちに……」
機を指差してから、彼をチラッと見やりそこで待つ様に伝える。
ダニエルからけ取った書類は急ぎの案件では無かったが。
とりあえず指示を出し、サインをしてから彼に戻す時にふと、大人しく待っているだろう彼の方に目線がいったのだが。
彼は大人しく待っているどころか、何の遠慮もなく、満面の笑みを浮かべて次々とテーブルの上に並べられた菓子を口にしていく。
唖然として見ていると、ダニエルもその姿に気が付いた様で、肩を震わせて笑っている。
ぎこちなく口いっぱいに菓子を頬張ったままの顔をこちらに向け、イタズラの見つかった子供の様にバツの悪そうな顔をし。
そしてカップの茶を飲み干しテーブルに戻すと、突然服のれなどをチェックし、背筋をピンとばしてから
「そちらのお話はもう終わりましたの?」
と、令嬢らしく微笑みを浮かべながらのんびりとした口調で話し出したのだ。
多分誤魔化そうとしたのだろうが、そんな事で誤魔化せる筈もなく、堪らず聲をあげて笑い出すダニエル。
その目には涙まで浮かんでいる。
あまりにも斜め上を行く誤魔化し方に、思わず私まで聲をたてて笑っていた。
ダニエルの用事も終わり、機から彼のいるソファーへと場所を移す。
先程口いっぱいに菓子を頬張る姿に『昔飼っていたリスに似ていたな』などと思い出し、テーブルの上に殘っている菓子を手に取り、彼の口元へ持っていけば。
反的に口を開けてパクついた後、『しまった』という顔をしながらも、口はモゴモゴとしっかりいているのだ。
その姿に嫌悪はない。
寧ろ可らしいとさえ思っている自分がいる事に驚いた。
は煩わしく、可らしいなどと思ったこと等一度も無かったし、今後も無いと思っていたのだが。
どうやら橫に座る彼だけは違うらしい。
そんな自分のを不思議に思いながらも、また一つ菓子を手に取り、再度彼の口元へと持っていく。
今度はなかなか口を開こうとしない彼。
こうなると無理にでも食べさせてやろうという気になるものだろう?
彼が我慢出來ずに口を開くのが先か、私が諦めて手を下ろすのが先か。
まあ、負ける気はしないが。
結果はやはり彼が負けし、私の勝利である。
向かい側に座り、笑い過ぎて痙攣を起こしているダニエルは放置だ。
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