《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》11
「もうしだけ、こうしていても良いか?」
抱き締める腕をしだけ緩め、リリアーナの顔を覗き込む様にして確認する。
すっかり忘れていたが、餌付けも膝に乗せるのもダメだとダニエルに言われていたのだ。
それに加えて抱き締めてしまってもいる。
今更はあるが、もしリリアーナが嫌がる様なら直ぐに解放して謝罪しよう。
でももし。了承してくれたなら、しは彼も私をけれてくれたのだと思っても、いいだろうか……?
リリアーナの返事を、張しながら待つ。
彼はし考える様にして、そして頰を赤く染めながらも、小さく頷いてくれた。
私は喜びを隠す事もせず、ギュッと彼を抱き締めた。
……どれ程の時間をそうしていたのか。
私はまた抱き締める腕をし緩め、腕の中の彼の顔を覗き込む。
ずっと、稱で呼びたいと思っていた。
ずっと、稱で呼ばれたいと思っていた。
なかなか言い出すタイミングが無かったのだが、今がその時なのではないか。
「リリと、呼んでもいいだろうか」
「え?ええ、構いません」
「では、リリは私をウィルと呼んでくれ」
「……」
リリアーナは視線を泳がせ、そして恥ずかしそうに
「今まで通りウィリアム様ではいけませんか?」
などと言うので、即卻下してやった。
………………………………………………………………
最近のリリアーナがお気にりの場所は、西側にある奧庭の小さな四阿《あずまや》である。
もともと人があまり立ち寄ることの無い場所だが、リリアーナがいる間は穏やかな時間を過ごせる様にと、護衛やお付きの者以外の使用人達は出來るだけそこを避ける様にしていた。
週末の今日は、近衛騎士達の訓練を早々に切り上げ、晝食(ランチ)を一緒にといに來たのだが。
彼は本を読んでいるうちに、ついウトウトと眠ってしまった様である。
私は彼の橫へと腰を下ろし、起こさぬ様ゆっくり頭を膝に乗せ、彼用のひざ掛けをそっと掛けてやる。
膝に掛かる幸せな重みに、思わず笑みを浮かべる。
し離れた所から見守る護衛たちやお付きの者が、それを吃驚した顔で見ていた事など、私は知らない。
気持ち良さそうに寢息を立てているリリアーナ。
頭をでていると、彼の瞼がゆっくりと開いていく。
「起こしてしまったか?」
「す、済みません」
リリアーナは慌てて起き上がり、膝から彼の重みが消えるのを、しだけ殘念に思った。
「そろそろ晝時だから、一緒にどうかと思っていに來たんだが」
「はい。それでしたら、こちらで一緒にランチにしませんか?」
リリアーナがそう言うのならば、偶には外で食べるのもいいだろう。
直ぐに準備をさせ、二人でのんびりとランチを楽しんだ。
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