《【8/10書籍2巻発売】淑の鑑やめました。時を逆行した公爵令嬢は、わがままな妹に振り回されないよう格悪く生き延びます!》【番外編】イリルの休日〜晝下がりのカフェ〜完
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「今日は殘念でしたね」
クリスティナを送って自室に戻ったイリルに、ブライアンがそう言った。
四人でカフェでお茶を飲んだ後、陣の買いめぐりに付き合うという一日だったのだ。
「何が殘念なんだ?」
わかっているが聞いてみた。ブライアンはにやにやして答えた。
「クリスティナ様と二人っきりになれなくて。警備の隙をつくおつもりだったでしょう?」
何もかもお見通し、と言わんばかりにブライアンだったが、イリルは澄ました顔で答えた。
「だからお前はわかっていないんだ」
「おっと、何をでしょう?」
「あれはあれで楽しかった。何より、クリスティナが幸せそうだったからいいんだ」
「そういうものですか」
負け惜しみではない。
友人と兄とイリル。
今日過ごしたのは、クリスティナにとって心を許せる人ばかりだ。
だからだろう。クリスティナは滅多に見せない寛いだ表をずっと浮かべていた。
クリスティナとそんな時間を共有できたこと。
イリルにとって、それは何よりも嬉しいことだった。
「お前にもいずれわかるさ」
「はいはい、どうせ獨りですよ」
「ブライアン」
「はい?」
イリルはあらたまった口調でブライアンに言った。
「今日は私のわがままに付き合ってくれて謝する」
「な、何をおっしゃるんです? わがままなんて」
「いろいろと気苦労かけただろう。助かった」
「聖なる者」とその婚約者である第二王子、そして公爵家を継いだばかりのシェイマス、さらに平民出だからこそ隙のあるグレーテ。
そんな四人が、王都の人混みを移したのだ。
遠巻きに護衛していたブライアンたちにとって、かなり気疲れしただろう。
イリルはブライアンに笑いかけた。
「私はお前たちがを張れる主人であろうと思っているよ、いつも」
「そ、そんなこと! 十分です! もう!」
「それでブライアン、これだが」
照れて揺するブライアンに、イリルは包みを見せた。
「なんですか?」
「今日行ったカフェで買った焼き菓子だ。流行っているらしいから妹さんに渡してやれ。明日休みだろ?」
「イリル様……」
歳の離れた小さな妹をブライアンが大事にしていることはイリルもよく知っている。
「もう!!」
照れが限界を越えたのか、ブライアンは怒ったように言った。
「これだから、イリル様は!」
「何怒っているんだ?」
「怒ってなどおりません! もう! 本當にイリル様は! 素晴らしいんですよ! ありがとうございます!」
「珍しい謝の仕方だな」
「だって、こんなの妹が喜ぶに決まってるじゃないですか」
「それはよかった。今日はもういいぞ」
「それでは失禮します!」
バタバタと部屋を出るブライアンを見送って、イリルはふと呟く。
「二人きりになれなくて殘念か……」
帰り際のクリスティナの耳に赤みが殘っていることを思い出して、イリルは小さく頷いた。
「あいつがああ言うってことは、周りにはバレていないな……」
元より、馬車の中では二人きりだ。最初からそれで十分だとイリルは思っていた。
ーー次にゆっくり會えるのはいつだろう。
そのときはどの花を送ろうか。
休日の終わりの寂しさを、イリルはそんな幸せな悩みで打ち消した。
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