《【書籍化&コミカライズ】創魔法の再現者 ~『魔法が使えない』と実家を追放された天才年、魔の弟子となり正しい方法で全ての魔法を極めます。貴方の魔法は、こうやって使うんですよ?~》114話 分析1
「……なるほど。見ただけで魔法を再現する相手、か」
第三王陣営が、次の戦いに向けて各々の準備を開始する。
そんな中でまず、エルメスは言われた通り師ローズと共にカルマ対策の話し合いを始めていた。
「僕たちと同系統の魔法の使い手、ということなのでしょうか?」
「ま、その可能もなくはない。魔法はそもそも理論さえ知っていれば誰でも使えるはずの技だし、魔法を再現する機能を持った創魔法は『原初の碑文《エメラルド・タブレット》』一択ってわけでもないしな。あたしと同じように魔法の源にたどり著いて、あたしと同じ系統の魔法を開発した誰かがいる──そんなこともありえないってことはないだろうさ」
ローズと言えど、決して唯一無二の存在ではない。そこをまずはしっかりと判明させたのち……
「──ただ、お前の覚的には違うんだろ?」
「……はい」
エルメスの表から考えを読み取っての問いかけに、神妙に頷く。
「そういう、何かを分析していたような気配はなかったんです。どちらかと言うと、誤解を恐れずに言うのであれば……子どもが砂遊びをしていた結果たまたま魔法ができたかのような。理論的ではなく直的に、無意識に、勝手に、自的に。それこそ……」
「……統魔法のような、か?」
「──それです」
ローズの補足に、改めて自分の中にある違和を整理できてエルメスは呟いた。
そうだ、あの瞬間。自分がカルマと対峙した際の彼の魔法的な特を、敢えて言葉にするのであれば。
奴は──統魔法使いのような質で、創魔法使いのような効果をっていたのだ。
「だとすると、予想は大分絞られるな」
話をけて、ローズが続ける。
「本來、通常の魔法の習得に必要な知識や能力を奴は踏み倒している。となればそこには踏み倒せるだけの代わりの理由がある、それこそ統魔法使いのようにな。そしてお前が見た奴の特は統魔法使いに近いとのこと、つまり結論は一つ」
「……に、何かしらの魔法が埋め込まれている」
その結論に辿り著くと同時──々と繋がってくるものがあった。
そうか、奴は何かしらの魔法をに持っている、否、と言うより……
「──あれの(・・・)(・)そのものが(・・・・・)創魔法(・・・・)、なのか……?」
そう考えると、大分しっくりくる気がする。
奴が魔法をコピーするたび、そして魔法を使うたびに。奴のを構する魔力やその他諸々が微細に変化している覚があった。
恐らくだが、奴のを構する一つ一つのパーツが、そのままエルメスの『原初の碑文《エメラルド・タブレット》』に含まれる魔法の欠片に対応しているのだろう。
厳に創魔法であるかどうかは分からないが、近しい質を持つそれによって。奴は魔法を見るだけでが無意識のうちに対象の魔法を解析し、それを扱う上で最適な構に変化させている。
『原初の碑文《エメラルド・タブレット》』が、最終的にあらゆる魔法を記した完璧な叡智の書を目指すための魔法であるとするならば。
奴は、その生版。最終的に──あらゆる(・・・・)魔法を(・・・)自在に(・・・)扱える(・・・)生に(・・・)なる(・・)ように(・・・)この世に産み落とされた、それこそ『魔法生』としての究極系としてデザインされた何か、その『』とも言える存在だと思われる。
「……」
「……想像以上に、ヤバい存在みたいだな」
現時點で、下手をするとローズに匹敵するかもしれないほどの規格外。
加えて、そこからどうやら相當に進化の余地を殘しているらしい存在。
……なぜ、そんな奴が今こんな場所にいるのかは謎だが──もしこの推測が全て合っているのならば、向こうはこちらの完全上位互換。ぱっと見では、到底勝ち目がないように思える。
それを、持ち前の知識で余すところなく理解し切った上で。
「さて、それじゃあ」
「ええ」
師弟は、どちらともなく呼吸を合わせて、告げる。
「「──どうやって倒す?」」
そんなものは、彼らにとって日常茶飯事とばかりに。
敵い得ない強敵も、びくともしない世界の法則も。元より彼らが戦うべきものは、彼らよりも遙かに強いのが當たり前。
故に、全く臆することはなく。報を共有しきったここからが本番だと。
引き続き、創魔法の使い手たちは。今までと同じく、初戦の経験をもとに分析を続けていくのだった。
短めですみません!
カルマはいろんな意味で異質な相手なので、彼に対してエルメスたちがどう戦って何をつかみ取るのか、ぜひ次回以降も読んで頂けると!
『創魔法』三巻、現在発売中です!
畫面下部の畫像リンクから書籍コーナーに飛べます。
例によって一部立ち読み+口絵も見られるようになっているので、
よろしければ是非是非購をご検討いただけるととても嬉しいです……!
今後とも、『創魔法の再現者』をよろしくお願いいたします!
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