《快適なエルフ生活の過ごし方》特別編:今明かされる、ヒトミ、ハイエルフ

認識阻害がデフォルト。

「それではひとみ様、そのお姿をお見せ下さい」

「あ、いや、別に故意に隠してた訳じゃないんだけどね」

認識阻害を解いてアストラマリウさんと世界樹様に正を曬す。自分で言うのもなんだけど絶世のなんだよね。というか異界の? 長くびた耳はアストラマリウさんたち普通のエルフとはし形が異なる。

「ハイエルフ……本當に……い、いえ、まだ。それならば四大霊すら使役するという実力を」

「仕方ないわね。イフリート」

「おそばに」

「テンペスト」

「はいはーい」

「ベヘモス」

「えー? 今クラバトで忙しい……なんでもないです」

「乙姫」

「すまぬ、私だ」

あれ? 乙姫じゃなくて……リヴァイアサンだっけ?

「うむ、乙姫に浦島と離れとうないと駄々をねられてな。仕方なく私が代理する事になったのだ。まあ向こうでは仕事しておるみたいだから勘弁してやってくれぬか」

あー、まあそういうことなら。無理矢理連れてくる訳にもいかないもんね。

さて、アストラマリウさんは……なんかポカーンと口を開けてるが。

「もっ、申し訳ありませんでした!」

おおう、なんという流れる様な土下座。お主、なかなかやるな?

「これだけの霊力を恣(ほしいまま)にされるとは正しく古のハイエルフに相違ありません!」

「あなたは呼べないの?」

「大霊なんてとんでもありません。中霊がせいぜいです」

なんでも風と水の中霊、シルフとウンディーネは呼べるんだとか。あ、後植霊も世界樹の霊の力で呼べるらしい。

で、魔法は、というと霊の加護もあって風と水の魔法が得意なんだとか。雷が風で氷結が水らしいから攻撃力としては申し分無いらしい。

「では、このアストラマリウ、勇者様のパーティに加わるべく旅立ちます。世界樹様、お見守り下さい」

「ええ、いつでも見守って居ますよ」

「あと、私が居ないからってデザート食べ過ぎないでくださいね」

「ぴゅーぴゅぴゅー」

いや、口笛吹けてないからって口で言うなよ。というかデザート好きなのね。むむう、これは向こうに帰ったらユグドラシルにもデザートお供えすべき?

「あちらのユグドラシルはあなたと味覚がリンクしてますからあなたが味しいものを食べたらそれが供になりますよ」

なるほど! まあユグドラシルの分みたいなものだし、レーヴァテインがあるもんね。よし、帰ったら味しいものを食べよう。

さあ、アストラマリウさん、出発だ。と言っても勇者パーティが何処にいるのか全く分からないんだけど。とりあえず帝國の帝都に行って探すかね。帝都にはハルを単獨で派遣して準備させてるから心配無いと思うんだよね。

世界樹から出てくると私を見てエルフの里長が頭を下げた。あれ? なんで?

「ええと、見たらハイエルフというのは分かりますし、あと、四大霊様たちもついてきておりますから」

おおっと、送還するの忘れてた。あと、認識阻害掛け直すのも。まあエルフの里を出るまでは良いかな。

「ハイエルフ様とはいざ知らず、今までの非禮、何卒お許しください」

「あー、いいよいいよ。知らなかったんだし、里を守るためだったんだから。それじゃあこの子借りていくね」

里長はずっと平低頭したままだった。さて、それじゃあ改めて帝都に行きますか。あ、でもとうやって?

「森に運んでもらいましょう。こちらへどうぞ」

目の前の森がぐにゃりとひしゃげて道が出來た。その道を進むとし向こうにでかい街が見えてきた。あれが帝都らしい。

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