《快適なエルフ生活の過ごし方》特別編:帝國の野
野の帝國ではありません。
まあストレス発散と言っても私が出來ることはたかが知れてる。
「始めるよ、ベヘモス」
「まあ今は暇だから良いけどさ」
まずは地割れ。地震とともに亀裂を生み出してそこに幾頭も落ちていく。
「じゃあ次は乙姫……じゃない、リヴァイアサン」
「あー、はいはい」
辛うじて割れ目を逃れたやつに水流を押し流す。こういうのは得意なんですよと誇らしげに語っているリヴァイアサン。
「だいぶ殘ったね。よし、焼いてイフリート」
「意」
張り切って向かってくる奴を炎に巻き込んで辺り一面を煉獄に変える。この時にはもう他のみんなは撤退してた。あ、地割れの時には退き始めてたのね。
「後処理はテンペスト、お願いね」
「はーい」
凄まじい風が吹き荒れて死骸と生き殘りを吹き飛ばしていく。あらかた片付いた時、城から騎士たちが飛び出して來た。
「な、何事だ? これは地割れ? 先程の地震で出來たのか?」
どうやら地震の余波が帝都にまで行っていたらしい。そいつはすまんかった。それでモンスターが何かやったのかと出て來たという。
「ひとみん、さすがにやりすぎだと思うよー」
「ひとみちゃんは加減を覚えた方がいいですね」
「ひとみさん、ドンマイ」
いやいや……私、またなんかやっちゃいました?って言うんだっけ、こういう時は。
皇帝陛下への謁見再び。今度は勇者は居ない。
「その、スタンピードを防いでくれて謝している」
「いえ、そんな言われるような事はしてませんし」
「その、今からでも勇者のフォローに向かって貰えないだろうか? というかあなた方が倒した方が早いのでは?」
ごもっともだけどそういう訳にはいかないんだよ!って言いたいけど言ってもあまり理解して貰えないしなあ。
「この力は制約がありましてしばらくは使えないのです。今はこの帝都の一大事故にやむなく使っただけの事。他の者たちも同じです」
「あ? えーと、うん! そーなんだー!」
素早くハルが同意してくれた。よし、これで大丈夫。
「その力はいつまた使える様になるのだ?」
「一年かもしれませんし、三年かもしれません。正直いつになるのか分かりません」
「なるほどな……ならば!」
あれ? 今皇帝陛下ニヤリとか笑わなかった?
「それならば今貴様らを恐れる必要はないという事だな。その力、帝國の為に盡くして貰うぞ!」
「えーと、それはどういう……」
「力が戻った時には魔王も倒されているだろう。その後の覇権を握るのは我が帝國であるべきだ。魔王が倒されてなくとも切り札は持っておく必要がある」
「そんな事に私たちが加擔するとでも?」
そりゃそうだ。力が戻ったら木っ端微塵に出來るんだから。実際、力を喪った訳ではないから今からでも木っ端微塵に出來るけど。
「そんなのは分かっておる。だからな、こういうものを用意しておる」
皇帝陛下が取り出させたのは首の様なもの。私にわんわんプレイをしろって? いや、ここ、夜想曲は奏でられないからな!
「これは隷屬の首。裝著者は言いなりになるのだ!」
なんという十八用達首! えーと、つまり、大量の騎士団で私たちを囲んで力づくで抑えて首をはめると? うわー、外道だなあ。勇者に手を出さなかったのは魔王を倒してもらうためかな? 後はもしかしたら戦勝パーティーとかでつけるはずだったのかもしれない。
聖女が來るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳?なぜか陛下の態度も変わってません?【書籍化&コミカライズ決定】
「私は聖女を愛さなければいけない。だから君を愛することはない」 夫となるユーリ陛下にそう言われた私は、お飾りの王妃として靜かに日々を過ごしていくことを決意する。 だが、いざ聖女が召喚されたと思ったら……えっ? 聖女は5歳? その上怯え切って、體には毆られた痕跡が。 痛む心をぐっとこらえ、私は決意する。 「この子は、私がたっぷり愛します!」 身も心も傷ついた聖女(5歳)が、エデリーンにひたすら甘やかされ愛されてすくすく成長し、ついでに色々無雙したり。 そうしているうちに、ユーリ陛下の態度にも変化が出て……? *総合月間1位の短編「聖女が來るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、夫と聖女の様子がおかしいのですが」の連載版となります。 *3話目だけ少し痛々しい要素が入っていますが、すぐ終わります……! *「◆――〇〇」と入っている箇所は別人物視點になります。 *カクヨムにも掲載しています。 ★おかげさまで、書籍化&コミカライズが決定いたしました!本當にありがとうございます!
8 142妹と兄、ぷらすあるふぁ
目の前には白と黒のしましま。空の方に頭をあげると赤い背景に“立ち止まっている”人が描かれた機械があります。 あたしは今お兄ちゃんと信號待ちです。 「ねぇ、あーにぃ」 ふと気になることがあってお兄ちゃんに尋ねます。お兄ちゃんは少し面倒臭そうに眠たそうな顔を此方に向け 「ん? どうした妹よ」 と、あたしに話しかけます。 「どうして車がきてないのに、赤信號だと止まらないといけないの?」 先ほどから車が通らないしましまを見ながらあたしは頭を捻ります。 「世間體の為だな」 お兄ちゃんは迷わずそう答えました。 「じゃああーにぃ、誰もみていなかったらわたっていいの?」 あたしはもう一度お兄ちゃんに問いかけます。お兄ちゃんは右手を顎の下にもって行って考えます。 「何故赤信號で止まらないといけないのか、ただ誰かのつくったルールに縛られているだけじゃないか、しっかり考えた上で渡っていいと思えばわたればいい」 ……お兄ちゃんは偶に難しい事を言います。そうしている間に信號が青に変わりました。歩き出そうとするお兄ちゃんを引き止めて尋ねます。 「青信號で止まったりはしないの?」 「しないな」 お兄ちゃんは直ぐに答えてくれました。 「どうして?」 「偉い人が青信號の時は渡っていいって言ってたからな」 「そっかー」 いつの間にか信號は赤に戻っていました。 こんな感じのショートストーリー集。 冬童話2013に出していたものをそのまま流用してます。 2016年3月14日 完結 自身Facebookにも投稿します。が、恐らく向こうは二年遅れとかになります。 ストリエさんでも投稿してみます。
8 197【完結】「お前の嫉妬に耐えられない」と婚約破棄された令嬢の醫療革命〜宮廷醫療魔術師に推薦されて、何故か王國の次期騎士団長様に守られる生活が始まりました〜【書籍化】
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8 160豆腐メンタル! 無敵さん
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8 126創造の力で異世界無雙~言霊使いの異世界冒険譚
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