《【WEB版】劣等賢者のケモノ魔法革命〜「獣人は魔法が使えない劣等種だ」と宮廷魔師から追放されたけど、弟子とFランク冒険者を満喫してたら、いつの間にか最強の魔法學院ができていた〜:書籍化+コミカライズ》21.賢者様、ライカの奇行の原因をすぐに解明しちゃうよ!
「ライカ、どうしたの? お腹すいた?」
武屋でライカが突然、暴れだした。
普段なら、お腹すいたって聞くと、間髪れずに「はい!」って元気よく返事をするのに。
たとえ、食後であっても返事をするのに……。
「ぐるるるるっるるうううですぅうう!!」
話し合おうとするも、ライカには言葉が通じないようだ。
狂犬じみた唸り聲をあげて、こちらを睨みつけている。
せっかくの可い顔が臺無しである。
あれ、この表、ひょっとして……。
私は全てを見通す鑑定魔法【真実の目】を発させる。
すると、ライカの杖が怪しくり、『呪い』のマークが現れる。
なんてこったい。
あの子、偶然、呪われた武を手に取っちゃったらしい。
「風の霊よ、我に手を貸せ! うぃいいんどぉおおぶらすとぉぉおおお!」
錯しているのか、魔法らしきものをび始めるライカ。
そのきは普段と全く同じであり、もちろん、何も発しない。
ふぅ、よかった。
もしも魔法が使えたら、大慘事が起こるところだった。
ライカが魔法が使えなくて本當に良かった。
「うがががが! ナゼナンデスカァあああ!?」
呪われたライカは地団駄を踏んでなんだか悔しがっている。
しかし、まずいぞ。
この子は剣聖の孫。能力は半端じゃない。
暴れたら、いろんなものが破壊されちゃうよ。
その証拠に彼の足元にあった小石か何かが々になっている。
ひぃいい、地団太で石ころを砕するってどうなってんのよ。
「ワタシ、ガクインデマホウナラッタ、デモツカエナイ、ナゼ?」
ライカは白目をむいた狀態で、ぶつぶつうわ言を言い始めている。
見るからに危ない人である。
追い出されるどころか、捕まるかもしれない。
駆け出し冒険者が武屋さんから出になるのは非常にまずい。
へっぽこ武をたしなむという楽しみが減ってしまう!
彼の呪いを解呪しなくっちゃ!
それも、一刻も早く!
「聖なる貓よ、我に呪いを解く力を!」
私は貓魔法【聖なる☆頭突き(ホーリーヘッドバット)】を発させる。
これは何を隠そう、私専用の解呪魔法!
実家の貓が再會のたびに頭突きしてくるのをヒントに開発した魔法なのである。
前にいた勇者パーティーには聖がいたから、使う機會はあんまりなかったけど。
しゃきゃああああああ
詠唱を終えると、変な音をたてながら私のおでこがり始めるッ!
「えいっ!」
私はライカの背後から近づくと、腰のあたりをどすんと頭突きする。
うむ、良い。手応えあり。
良い子は頭突きなんてマネしちゃダメだよ。危ないからね。
「ひきゃん!?」
ライカはまるで犬が尾を踏まれたときみたいな聲を出すと、そのまま床にぶっ倒れる。
ぴくぴくぴく、しばし痙攣。
「……あれ? お師匠様、私、なにかやっちゃいました?」
目をさましたライカは腹立つことを言いながら立ち上がる。
顔はすっかり戻っていて、文字通り憑きが落ちた様子。
どうやら自分が呪われていた自覚はないらしい。
やっちゃいましたじゃないよ、まったく。
「でぇええ、私、呪われてたんですかぁ!? うそぉ、信じられません! お師匠様の『壊セ壊セ、全てを破壊スルノダ』って聲が聞こえてきただけなんですよっ!? いかにもお師匠様が言いそうじゃないですか!」
「言うか、そんなことっ!!? 君は私を何だと思ってるんだね!?」
なんとか呪いが解呪できたようで一安心……などと思っていたら、ライカがとんでもないことをぶちこんでくる。
「……破壊魔ですかね?」
「んなわけ、あるか!」
私のことを危険思想の持ち主だとでも言いたいのかね。
私はただ冒険者ギルドの水晶玉をグレーゾーンから攻めただけだよ。
人聞きが悪いなぁ、全く。
「ふぅむ、この杖が全ての元兇みたいだね……」
とはいえ、一番悪いのはこの杖なのである。
私は呪いに耐があるので、それを試しに素手でってみることにした。
見たじは普通の杖なんだけどなぁ。
すると、どうだろう。
私の頭の中にも、かすかに『魔法は発だぁあああ』などという不謹慎な聲が聞こえてくるではないか。
しかも、うちのおばあちゃんの聲で。
ちなみに『魔法は発だ』はうちのおばあちゃんの口癖である。
この呪いは神干渉系の類いらしい。
その人の信頼している人の聲で破壊行為を促してくるという悪辣な呪いがかけられている。
もしも私に呪い耐がなかったなら、騙されちゃうかもしれない。
これってかなり格の悪い嫌がらせである。
ふぅむ、どうしてくれようか。
【賢者様の貓魔法】
聖なる☆頭突き(ホーリーヘッド):ある程度の呪いを浄化する解呪魔法。貓というものは主人が帰宅すると頭をこすりこすりとしてくることがある。あれは実は悪いものを祓うお清め行為であり、非常に尊い。誠に尊い。この魔法はその貓の特徴をヒントに開発された。頭突きでなくても、こすりこすりでも解呪可能。
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