《【WEB版】劣等賢者のケモノ魔法革命〜「獣人は魔法が使えない劣等種だ」と宮廷魔師から追放されたけど、弟子とFランク冒険者を満喫してたら、いつの間にか最強の魔法學院ができていた〜:書籍化+コミカライズ》22.賢者様、武屋の呪いを解呪します! やっとのことでFランク武を手にれてご満悅。そして、その裏には救われる命があった
「ライカ、とりあえず品にはらないでね、嫌な予がするから」
ライカはどうやら呪いへの耐が著しく低いようだ。
この子、アホだし、好奇心旺盛だからベタベタすぐにっちゃいそうだし、釘を指しておかねば。
「お師匠先輩、この帽子なんかどうです、ぐるぐるぅううう!!」
だがしかし。
私の言葉は見事に空を切る。
ライカは私の注意など聞かないまま、とんがり帽子にトライし、即座に呪われる。
っていうか、そのとんがり帽子、禍々しい目がついてるやつじゃん!
どう考えても、呪われてるでしょ! 目がいてるし!
「アホかぁっ!」
「わうぉおっ!?」
しょうがないので、再び頭突きを食らわす私である。
あぁもう、弟子のポンコツ行為に頭がくらくらしてきたよ。
「だってぇ、しょうがないじゃないですか。お店にあるものが呪われてるなんて気づかないですよぉ」
ライカは何事もなく立ち上がるも、ケモミミをしゅんとさせて弁解してくる。
確かに、一理ある。
普通、武屋に並ぶ前にしっかりと鑑定を行うものだ。
特に王都の大きな武屋となればなおさらだろう。
私は呪われた杖を持って、鑑定魔法の【真実の眼】を作させ、じぃっと明後日の方向を見つめる。
すると、そこには【呪い】以外にも【偽裝】【効果遅延】の赤文字が。
ははぁん、なるほど。
この呪いは巧妙に偽裝されて埋め込まれているらしい。
しかも、効果がゆっくりと現れるタイプの呪いらしく、おそらく購してしばらくたったら発するという合。
なんたる悪意。
恐ろしくよくできている呪いだね。
私じゃなきゃ見逃してたよ。
ライカはとんでもなく呪い耐が低いので、効果が即効で現れたみたいだけど。
「……もしかして、他にも呪われているものがあるとか?」
それに【偽裝】という文字にちょっとだけ嫌な予がする。
私は鑑定魔法を発させながら、武屋さんの棚全をじっくりと眺める。
すると、どうだろうか!
棚のあちこちに『呪い』の文字がゆっくりと浮かび上がっていくではないか!
それも尋常な數じゃない。
數十個、いや百個以上ものアイテムが呪われているのだ。
あわわわ、この品揃えやばいって。
もうほとんど呪いの武・防屋みたいなことになってる。
これを買った人がみんな暴れ出したら、大変なことになるよ!
「こんなの許せません! 私、武屋さんに抗議してきます! 私を呪ってくれた罪は重いですよっ! 寸止めなしで一発ぐーで毆ります! 私、こう見えても極犬カラテの黒帯ですよっ!」
ライカはぷんすか怒って、目を三角にする。
気持ちはわかるけど、暴力に訴えるな。
お前が捕まるぞ。
「すとーっぷ! 止まれ止まれ! ライカ、これあげるから!」
「あっ、ドーナツじゃないですか! へへへ、この砂糖のかかってるやつ大好きなんですぅう」
私は懐から非常食を出してライカをなだめる。
砂糖がまぶしてある太りそうなやつをむしゃむしゃ食べ始める。
ちなみにこの子、晝食はさきほど済ませたばかりである。
すごい胃袋。
「……しょうがない、一つずつ解呪していくよ。ここに來たのもなにかの縁だし」
「さすがです! お師匠先輩! こうやって見えないところでコツコツ親切にするのが大事なんですね!」
ライカは変に私を褒めてくれるが、そうじゃない。
実を言うと、私のしがっていた冒険初心者3點セットもしっかり呪われていたのだ。
何の目的があって呪いをばらまいているのか知らないが、あたしが目に著けた品を呪ってくれた罪は重い。
どうせならついでにやってあげようっていうわけである。
昔の人は、「為せばる」って言ってたし、不可能なことじゃない。
その後、私たちはお店中を駆け巡り、ありとあらゆるアイテムを解呪、解呪、解呪。
平たく言えば、頭突き、頭突き、頭突き!
小一時間ほど経った頃には、全てのアイテムの呪いは解呪されていた。
うぅう、おでこがひりひりするよ。
こんなのもう二度とごめんだよね。
「よぉし、最高の裝備を揃えたよっ!」
「よかったですね! お師匠先輩様!」
その後、私は満面の笑みで自分用の冒険初心者三點セットを購。
ひのきの棒と布の服と革手袋である。
ライカには、とんがり帽子と武じゃないフリスビーを買ってあげた。
帰り際にライカのローブについていた紋章を布で覆ってもらって準備完了。
これで私もライカも一人前のFランク冒険者に見えるだろう。
うふふ、私の冒険者生活はまだまだ始まったばかりだよ!
◇リス獣人のソロ、武を揃える
「はぁ、最近ついてないなぁ」
ワイへの王都に溜息をつくひとりのがいた。
彼の名前はソロ・ソロリーヌ。
種族はリス獣人で、旅をしながら腕を磨く、駆け出しの冒険者である。
彼のため息には理由がある。
先日、森に薬草を取りに行くとキラーベアの集団に襲われ、そのまた先日には盜賊に襲われて人質になったのだ。
どちらも不幸中の幸いで負傷はしなかったのだが、不運続きであることは否定のしようがない。
ワイへ王國では自分を劣等種と蔑む冒険者はほとんどいない。
だが、それでも彼の心を劣等が支配する。
そんな時、彼は獣人であるにもかかわらず魔法を使いこなしたという、新緑の賢者アンジェリカの言葉を思い出すのだ。
風の噂ではあるが、新緑の賢者は「為せばる、たぶんきっとできるはず」などと言い放ったという。
まさに名言である。
その言葉をにソロは今日もやる気を振り絞るのだった。
「今日のラッキーアイテムのこん棒も手にったし、頑張るぞ!」
彼は王都で一番大きな武屋を訪れると、こん棒を手にれる。
彼の小柄な格からすると大きめだが、なかなかしっくり來る出來栄えだ。
「よぉし、私も新緑の賢者様みたいな偉大な冒険者になるんだ! 頑張れ、私!」
ソロは鼻歌まじりにうきうきした気分で武屋を後にするのだった。
彼は知らない。
武屋にるときにすれ違った、二人の冒険者が命の恩人であることを。
そして、そのうちの一人の緑髪の貓人こそが、彼の憧れの人であることを。
ソロ・ソロリーヌ、後に伝説のソロファイターと呼ばれるリス獣人のである。
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