《[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!》『生還者』
工藤は、自分の話はもういいとばかりに話を次へと……ってか俺のことへと移した。
だが、俺は三級だ。特殊な力も何もない、ありふれた三級の冒険者。そんな俺が特級よりも有名とか、あり得ないだろ。
「そんなことねえだろ。俺は三級だぜ? 使える魔法の屬も普通。有名になる要素が──」
「冒険者がダンジョンに潛る際、最初にそのダンジョンの危険を調べるために先遣隊が送り込まれます。その先遣隊の軽い調査によってダンジョンの危険度は定められますが、それとて完璧ではない。稀に、調査結果による危険度とは違う危険度の場合があります。そしてその大抵の場合は──」
「定められた危険度よりも高い危険がまってる」
「ええ。普通の冒険者はそれを経験することは基本的にありませんが、あなたは違う。あなた方のチームは過去五年の間に三度も測定ミスに遭遇しながら、チームメンバーの誰一人としてかけることなく、それどころか重傷を負わず、その場に居合わせた他のチームまで共に生還している」
「偶然だろ」
「偶然というには、三度という數は些か多すぎるかと思いますよ」
……確かに、こいつの話は間違っていない。
だが、あれは俺の力じゃない。本當に生き殘れたのも偶然の要素が大きい。
「助けられたことはわかってる。誰が助けてくれたのかもわかってる。だけど、どうして勝ったのか、どうして生き殘れたのか誰もわからない。絶対に生き殘れる狀況じゃなかったのに……。そんな狐に化かされたような、詐欺師に騙されたかのような戦いをする男。ついた呼び名が『生還者(サバイバー)』。あいつと一緒なら必ず生き殘れる……なんて、界隈では結構有名な話ですよ」
「……詐欺師じゃなくて、せめて手品師くらいにしてくれよ」
界隈で有名っつったって、そりゃあごく一部だろうに。この辺の低位の冒険者の間だけの話のはずだ。
まあ一度だけ他所に行った時に測定ミスに遭遇した時もあったが、それだってそんな有名になるほどの騒ぎにはならなかったはずだ。
「隨分と恥ずかしい話を持ち出すな。だがそりゃあ俺だけの話じゃないだろ。確かに俺が目立ってたかもしれないが、あれはチーム全員の活躍あってこそだ」
「本當に、そうでしょうか? もちろんチームの活躍があったことは事実でしょう。けれど──」
「俊。なにをしているのです。それの相手をする必要はありません。こちらに」
工藤がそれ以上の話をする前に、宮野達との話を終えたのか天智が戻ってきて工藤の言葉を遮った。
だが天智はできる限り俺のことを見たくないのか、それだけ言うとすぐに振り返ってし離れた場所へと歩いて行った。
それ自はまあいいんだが、今の反応、それと最初に話した時の反応からして、こいつは俺のことを教えていないのか?
「……あのお嬢様には話してないのか?」
「ええ。教導とはいえ、何でもかんでも教えるわけではありません。時には自分で気づかないといけないこともあります。今回は報を集める大切さですね」
「大変だな」
「まあそれなりに。ですがそれはあなたも同じでしょう? やりがいもありますし、自分と同じような者が──」
「俊!」
「ああすみません。もう行きますね」
「早く行かないと怒られるからな」
再び話を遮られた工藤は、すまなそうに眉を寄せて謝った後、天智の方へと去っていった。
「生還者、か……そう大そうなものでもないけどな」
……だがそれは今は関係ない。
工藤が俺のことをあのお嬢様に話してないってんなら好都合だ。あいつの考えからして、この後教えるってこともないだろうし、ひとまずは気にする必要はないだろう。
まあ、全く警戒しないってこともできないが、なくとも序盤はこっちの想定通りに進むとはずだ。
ただ……
「あいつの相手をするのは骨が折れるだろうな……」
[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
ホビージャパン様より書籍化することになりました。 書籍化作業にあたりタイトルを変更することになりました。 3月1日にhj文庫より発売されます。 —————— 「俺は冒険者なんてさっさと辭めたいんだ。最初の約束どおり、俺は辭めるぞ」 「そんなこと言わないでください。後少し……後少しだけで良いですから、お願いします! 私たちを捨てないでください!」 「人聞きの悪いこと言ってんじゃねえよ! 俺は辭めるからな!」 「……でも実際のところ、チームリーダーの許可がないと抜けられませんよね? 絶対に許可なんてしませんから」 「くそっ! さっさと俺を解雇しろ! このクソ勇者!」 今より少し先の未來。エネルギー資源の枯渇をどうにかしようとある実験をしていた國があった。 だがその実験は失敗し、だがある意味では成功した。當初の目的どおり新たなエネルギーを見つけることに成功したのだ──望んだ形ではなかったが。 実験の失敗の結果、地球は異世界と繋がった。 異世界と繋がったことで魔力というエネルギーと出會うことができたが、代わりにその異世界と繋がった場所からモンスターと呼ばれる化け物達が地球側へと侵攻し始めた。 それを食い止めるべく魔力を扱う才に目覚めた冒険者。主人公はそんな冒険者の一人であるが、冒険者の中でも最低位の才能しかないと判斷された者の一人だった。 そんな主人公が、冒険者を育てるための學校に通う少女達と同じチームを組むこととなり、嫌々ながらも協力していく。そんな物語。
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