《【書籍化】萬能スキルの劣等聖 〜用すぎるので貧乏にはなりませんでした》凱旋
「よくぞ生きて戻ってきてくれた! 大聖殿の戦果は聞いておる! ゲリュセルスを見事に討伐した後――魔王軍にられていた勇者殿と死闘を演じ、それを退けたと」
船でエデルジア王國に戻ってきた私たちはクラウドに案されて王宮へと赴きました。
エデルジア王宮は城というよりも要塞に近い雰囲気で、々しい印象をけます。
そのまま案されるままに謁見の間にてエデルジア國王、アルカマッハ五世から労いの言葉を頂いた私たち。
しかし、私たちは陛下の仰るほど大層な戦果は上げておりません。
「陛下、私たちは魔王軍の幹部と思しき白服の男を取り逃がしております。彼こそ勇者ゼノンをも洗脳してった危険な魔族。空間移魔法(テレポーテーション)を使ったので足取りすら摑めぬ始末です」
あの白服の男をそのまま逃したのは痛手でした。
まさか、ゼノンをけしかけて逃げの一手をいきなり打つとは思っていませんでしたので、迂闊としか言いようがありません。
「ふむ。大聖殿は真面目なのだな。もちろん、完璧な戦果を上げることに越したことはないが、まずは達した項目を誇るが良い。ゲリュセルスには我が國もかなり手を焼いていた。一度の出陣で討伐まで至ったのは快挙である」
魔王軍の幹部を倒したという戦果は確かに大きいということは認識しております。
気がかりな事がその後に出てしまったので、勝利の余韻に浸ることは出來ませんでしたが、陛下の仰せになるように完璧に拘っても仕方ないような気もしてきました。
「それに、何よりも大聖殿が無事だったことが喜ばしい。大賢者殿は亡くなり、剣聖殿も“嘆きの宮殿”で片腕を失う結果になってしもうたからな。これは世界的な損失である。吾輩の責任も大きい……」
世界中から鋭を集めたアルカマッハ五世は、戦略的な采配も自らが行っています。
陛下の指揮下で大賢者ガイアが死亡して、剣聖カインが片腕を欠損するという結果になってしまい、自ら責任をじているのは無理もないことでしょう。
五満足で戻ってこれたのは私と聖騎士ヒースクリフだけ。
私も一歩間違えれば死んでいましたし気を引き締めませんと……。
◆ ◆ ◆
「嘆きの宮殿では、魔王軍の幹部……漆黒の魔剣士ゼルと剣聖カインが一騎打ちをして、片腕と引き換えにゼルを葬ったらしい。カインといえば、蕓的な観點からしても最強だと言っていい剣士だったが……」
同じ剣士としてロレンスは剣聖カインが片腕を失ったことに対して何か思うことがあったみたいです。
漆黒の魔剣士ゼルを倒した戦果は大きいのですが――。
「地獄島ではあたしは何も出來なかった。姐さん、絶対にあたしがあなたをお守りしますから」
「エレインさん、そんなに力まなくても大丈夫ですよ。ご無理をしなくても、十分に頼りにしていますから」
エレインは腕に力を込めながら意気込みを口にします。
もちろん気合をれることは大事ですが、私を守るために力を振るおうとするのは困りものです。
気持ちは嬉しいですが、それでエレインが傷付くなど耐えられませんから。
「わたくしたちとゲリュセルスが相の良い相手だったのは幸運でしたね。屬の魔法が無ければゲリュセルスはかなりの強敵でしたから」
「今後、彼と同レベルの敵と戦うことになっても油斷すると全滅もあり得ると言うことだな。拙僧もまだまだ修練を積まねば」
死霊使いであるゲリュセルスは死霊の弱點である屬の魔法無しでは厄介極まりない相手でした。
白服の男は恐らくゲリュセルスと同格以上の相手ですし、魔王軍にはまだまだ強力な敵がいることでしょう。
そのような相手といつ戦うことになるのか分かりませんが――
「大聖殿! 大変です! そ、空に……、空に……、巨大な要塞が――! 魔王軍の魔たちが一斉に空から――」
青ざめたクラウドの聲とともに私は信じられないことを耳にします。
空中に要塞が出現し、そこから大量の魔が降り注ぐという事態。
まさか、いきなりこんな事態になるとは。私たちは戦慄してしまいました――。
不死の子供たち【書籍販売中】
記憶を失った青年『レイラ』が目を覚ました世界は、 命を創造し、恒星間航行を可能とした舊人類が滅んだ世界だった。 荒廃し廃墟に埋もれた橫浜で、失われた記憶の手掛かりを探すレイラは、 人工知能の相棒『カグヤ』と共に、殘虐な略奪者がのさばり、 異形の生物が徘徊する廃墟の街に身を投じることになる。 【いずみノベルズ】様より 【不死の子供たち③ ─混沌─ 】が販売中です。 公式サイト https://izuminovels.jp/isbn-9784295600602/ 【注意】感想欄では、物語や登場人物に関する重要な要素について語られています。 感想欄を確認する際には注意してください。 サイドストーリー中心の『ポストアポカリプスな日常』も投稿しています。 ※カクヨム様でも連載しています。
8 93妹と兄、ぷらすあるふぁ
目の前には白と黒のしましま。空の方に頭をあげると赤い背景に“立ち止まっている”人が描かれた機械があります。 あたしは今お兄ちゃんと信號待ちです。 「ねぇ、あーにぃ」 ふと気になることがあってお兄ちゃんに尋ねます。お兄ちゃんは少し面倒臭そうに眠たそうな顔を此方に向け 「ん? どうした妹よ」 と、あたしに話しかけます。 「どうして車がきてないのに、赤信號だと止まらないといけないの?」 先ほどから車が通らないしましまを見ながらあたしは頭を捻ります。 「世間體の為だな」 お兄ちゃんは迷わずそう答えました。 「じゃああーにぃ、誰もみていなかったらわたっていいの?」 あたしはもう一度お兄ちゃんに問いかけます。お兄ちゃんは右手を顎の下にもって行って考えます。 「何故赤信號で止まらないといけないのか、ただ誰かのつくったルールに縛られているだけじゃないか、しっかり考えた上で渡っていいと思えばわたればいい」 ……お兄ちゃんは偶に難しい事を言います。そうしている間に信號が青に変わりました。歩き出そうとするお兄ちゃんを引き止めて尋ねます。 「青信號で止まったりはしないの?」 「しないな」 お兄ちゃんは直ぐに答えてくれました。 「どうして?」 「偉い人が青信號の時は渡っていいって言ってたからな」 「そっかー」 いつの間にか信號は赤に戻っていました。 こんな感じのショートストーリー集。 冬童話2013に出していたものをそのまま流用してます。 2016年3月14日 完結 自身Facebookにも投稿します。が、恐らく向こうは二年遅れとかになります。 ストリエさんでも投稿してみます。
8 1973分小説
一話完結の短編集です。
8 143俺、自分の能力判らないんですけど、どうしたら良いですか?
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8 156スキルを使い続けたら変異したんだが?
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