《【書籍化】萬能スキルの劣等聖 〜用すぎるので貧乏にはなりませんでした》魔軍博士
「火球魔法(ファイアボール)十重奏(デクテット)――!!」
「ふむ。お得意の初級魔法の多重発か……」
十箇所から同時にファイアボールを白服の男に向けて発。
しかし、彼は得意のテレポーテーションを使っての回避を繰り返します。
本來、高等魔法で溜めナシでは使えないテレポーテーション。それを連続で行い――。
「見事だが、私相手には々相が悪いみたいだね」
「――っ!?」
気付けば背後を取られている私。
彼の言うとおり、數打てば當たるという戦法はあまり効果が無さそうですね……。
「私もそう思っていたところです」
「なっ――!?」
エリスの背後を狙った時に彼の手刀は見ていました。
ならば見ずともあなたの腕がびてくることくらいは読めますよ。
振り向きざまに彼を斬ろうと剣を抜くと、初めて焦りの表を見ることが出來ました。
「ようやく一太刀浴びせることが出來ました」
「……そういえば剣もそれなりに使えるんだっけ。一本取られたよ」
斬られた首筋から流れる青いを手で拭いそれを舐めながら彼は私の目を見據えます。
格は一般男並ですが、とにかく能力が高い――反的に攻撃を繰り出すことが出來たので何とか攻撃を當てることが出來ましたが……。
「魔軍博士、ウィリーだ。仲間たちからは博士(ドクター)って呼ばれているよ」
「なぜ、急に自己紹介を?」
「別に大した意味はないんだけどね。親友がさ、強敵と認識した相手には殺す前に名乗っておくことが禮儀だって五月蝿くて――」
ウィリーと名乗った白服の男は、自己紹介をした瞬間にまた姿を消します。
これは相手を本気にさせたと見てよろしいのでしょうか。
「また、背後――!」
後方からの気配に反的に反応した私でしたが、その瞬間に気配が消えます。
背後に回ったのはフェイクで、もう一度テレポーテーションを使ったみたいです。
してやられましたね。カウンターの準備を逆手に取られるとは。
「今度はこちらが一本取る番かな――」
「させませんわ。――聖の大矢(セイントスマッシュ)!」
「――っ!?」
しかしながら、私には仲間がいます。
頼りになるもう一人の聖が。
彼は彼が私に攻撃する瞬間を見定めて、テレポーテーションでウィリーに薄してゼロ距離から攻撃を浴びせました。
「がはっ……!?」
「油斷大敵ですわね。わたくしのことを失念するとは」
「エリスさん、助かりました。ありがとうございます」
「ソアラ先輩のお役に立てるなら、このエリス――たとえ火の中、水の中……ですわ!」
今度は腹にを開けられたウィリー。
確実にダメージは與えられたと思うのですが、何か違和があります。
ウィリーはまだまだ本気ではないようなそんな気配が……。
「ゲリュセルスに加えてゼルまで殺られたからさ。本來は裏方の私がこんなモノを飛ばせと命令されて、あの方は困った方だよ。この中に賊が侵してきたら、ということをまるで想定してないんだから」
ウィリーが愚癡を溢した瞬間――ガクンと要塞の高度が落ちたような気がしました。
そして彼が腹の傷にれると、一瞬でその傷が癒えます。
この魔力は先程までと段違いです。大怪我を一瞬で元通りにするなど、リルカでも出來るかどうか……。
元々、魔法の発速度が異様に速かったのですが、それに加えてこんな蕓當まで可能となると――。
「良いことを教えてあげようか。この要塞は僕の魔力を喰らって浮いているんだ。今、僕は要塞に喰わせる魔力を半分程度に減らした。この意味は分かるかい?」
そして、ウィリーは種明かしをします。
魔力量が上がった理由と、この要塞が空を浮いている理由。
この二つが接に関係していることを教えてくれたのです。
思った以上に厄介なことになりました……。
「あなたが莫大な魔力を保有しているということですか? これだけの要塞を空高く浮かせるなんて、化としか言えませんわ」
「いえ、それよりも大事なのは――ウィリーを倒せば、この要塞が落ちるということです」
「あっ――!?」
人質を取られて、戦いを挑まれたと解釈しても良いこの狀況。
しかもウィリーの魔力は今までの敵と比べても段違いに高い。
これまでにないほどの張の中で、最強の敵との戦いの第二ラウンドが始まりました――。
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