《【書籍化&コミカライズ2本】異世界帰りのアラフォーリーマン、17歳の頃に戻って無雙する》3章:神ってにまみれたヤツ多いよな(9)
トールは全に雷を漲らせたままタックルをかましてきた。
大型トラックの比ではないその運量に全のが逆立つ。
オレは剣を両手で上段に構え、そのまま振り下ろす。
「そんな細い剣で止められるものか!」
かまわず突っ込んで來るトールの額で一瞬剣先が止まりかけるも、オレはそのまま剣を振り抜いた。
――ドガシャァン!
オレの背後で真っ二つになったトールが、道場の瓦礫に突っ込んだ。
「俺様のを斬るとはどんな剣だよ」
半分ずつになりながらも、トールはなんとか立ち上がろうとしている。
どっから聲を出してるんだ。
復活するのをのんびり見ている理由もない。
オレは左の掌をトールのにむけることで、手もれずに空中へと持ち上げた。
「が半分になっているとはいえ、俺様に傀儡をかけるだと!?」
「悪いがさよならだ」
オレはトールを空中にい止めたまま、一瞬で間合いを詰め、右手で剣を構えた。
「ちきしょう! 次にこっちに來たときはまた俺様と戦えよ! 次は最初から全力でや――」
最後まで言わせることなく、トールのをダイスサイズまで々に切り裂いた。
さらに――
――ごうんっ!
地面からそれらを包み込むように火柱を吹き上げ、塵も殘さず焼き盡くす。
「ふう。悪質なタックルだったぜ」
「良質なタックルってあるの……?」
渾のボケが通じない!?
そういやこの単語はまだないんだったな……。
「ヴァリアントが人間を使ってこちらに出てきていたなんて……」
「今日のところは現象がわかっただけで、理屈は殆どわからなかったけどな」
自然発生なのか人為的なものなのかだけでも知りたかったんだがな。
トールクラスで召還者を探知できないのであれば、自然現象の可能が高そうだが。
でもあいつ、ちょっとバカっぽかったからなあ。
「ねえカズ……あたしも、トールくらい強くなれるかな? 同じ足技主で、私のグングニルだってオーディンを基にした武。トールのミョルニルに負けないはずなのに、百倍以上は実力差があったわ……」
百倍という數字が合っているかはともかく、桁違いの実力差があったのは間違いない。
今はそれがわかっただけでも及第點だ。
「ヴァリアントは人間という『』を破ってるからな」
「でもカズも人間でしょ?」
「まあな。由依もオレが改造する神を使いこなせれば、トールレベルと戦えるようになるかもな」
「本當?」
「たぶんな」
絶対とは言えない。
地獄のような特訓を重ねた上で、よほどの才能があった場合にのみそれは可能だろう。
「由依お嬢様!」
その時、遠くから黒服の男が數人走ってくるのが見えた。
SPだろう。
「じゃあ由依、また明日學校で」
そう言い殘すとオレは、宵闇へと飛んだ。
クラスメイトが二人死んだ。
そのことで殆ど心が痛まないのは、記憶が薄れ始めたせいだけではないだろう。
強さなんかよりも、近な人の死を當たり前にけれてしまうことが、前の人生から一番変わったことかもしれない。
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