《【書籍化&コミカライズ2本】異世界帰りのアラフォーリーマン、17歳の頃に戻って無雙する》4章:パパ活ですか? いいえ、援です。(4)

オレは夕方に放送していたアニメのビデオ録畫を見ながら、魔力回路の最適化作業をしていた。

流れている映像が懐かしすぎる……。

この頃はまだ、深夜アニメなんて概念はなかったんだよな。

當時何度も見たラノベのアニメ化作品だが、ついついまた見てしまう。

それにしても、ものすごい原作レイプである。

當時はこれがわりと普通だったなあ。

アニメからった作品の原作を読んだ時、よく驚いたもんだ。

それにしても、畫質が荒い。

地デジってすごいんだな。

今からほんの二十年で、今見ている14型のテレビより大きなモニターを気軽に使い、個人がPCで作業をするようになるなんてな。

Vtuberが自宅から配信なんてしている世界になるのだ。

の進化ってのはすごいもんだ。

はっ……!

オレは気付いてしまったぞ。

Vtuberが流行る前からオレもVの者としてデビューしておけば、推しとからむ機會があるかもしれない。

いいぞ、希が湧いてきた。

だが推しが男と絡むところなんてみたくないな。

その中がオレ自だとしてもだ!

か……バしかないのか……。

そんなくだらないことを考えているうちに、魔力回路の最適化がいったん完了した。

いったんというのは、の強化に合わせて魔力回路も最適化しなおす必要があるからだ。

さて――

オレはソナーのように薄い魔力を街へと飛ばした。

特定の波長を持った魔力を見つけると、反応が返ってくる仕組みだ。

あまり強い魔力を飛ばすと、もし知能力を持つヴァリアントがいた場合、逆にこちらの存在がバレてしまう。

そのため、なんでもかんでもこの方法で探知するわけにはいかない。

とりあえず、オレや由依の家の付近に、ダークヴァルキリーがいないかを確かめる程度だ。

二度見たダークヴァルキリーは、素となった人間は別なはずなのに、非常に似通った魔力を持っていた。

達はザコだが、人間にとっては脅威だ。

そして、今の由依には良い修行相手とも言える。

実戦に勝る修行はないからだ。

由依のことは護ってみせる。

だが、オレがどれほど強くても、本當にちょっとしたことで人間は死んでしまうということを、イヤと言うほど味わってきた。

由依自も強くなってくれれば、しでも生き殘る確率は上がるだろう。

というわけで、近くに奴らがいないならばそれで良し。

もしいるなら、由依と一緒に向かえば良い。

みつけた!

繁華街の近くだ。

オレはごついピッチを手に取った。

もちろん連絡先は由依だ。

その前に正確な位置を、オレの探知と地図アプリを照合して……って、アプリなんかってねえわこのピッチ!

紙の地図ってどうやって見るんだったかな……。

あっちの世界ではざっくりした地図しかなかったし、それで事足りたからなあ。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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