《【書籍化】「お前を追放する」追放されたのは俺ではなく無口な魔法でした【コミカライズ】》連攜してみた
—―ゴオオオオオオオッ! ヒュンッ! ゴゴゴゴゴッ!—―
背中から火の矢やら氷の柱やらが飛び、地面は土が隆起する。
どれも俺を紙一重で避けてはモンスターに突き刺さり、その命を刈り取っている。
「いいぞ、テレサ!」
俺は後ろで援護しているテレサに聲を掛ける。
今は冒険者ギルドからけた討伐依頼の最中なのだが、俺のきを見極めて最適な攻撃を繰り出してくれるお蔭で、こちらは隨分とやりやすい。
彼が魔法でモンスターの気を引いてくれている間に、俺は奧へ突き進むと統率しているリーダーモンスターを攻撃する。
「はああああああっ!」
気合とともに剣を一閃させる。
確かな手ごたえとともに、モンスターのが上下にわかれた。
「よしっ!」
テレサの魔力を吸ったお蔭で、これまでよりも鋭い攻撃を繰り出すことができる。
リーダーモンスターと倒したことで連攜にれが出始めた。
後は、時間をかけて討伐していけばよい。そんな風に考えていると……。
—―シュボボボボッ! ドッガンドッカン! キィィーーン! ゴゴゴゴゴッ!—―
テレサが先程までよりも張り切って魔法を使い始めた。
相変わらず無表なのだが、漂う雰囲気はどこか楽し気で、逃げうモンスターを次々と討ち取っていく。
「おーい、あまり飛ばしすぎるなよ?」
彼の魔力量の多さは良く知っているのだが、流石に魔法を使いすぎだ。
「あっ……」
しばらくすると、テレサは魔力が盡きてしまい倒れるのだった。
「だから言ったのに……」
俺は背中にムニュムニュとらかいを堪能しながら説教をする。
あれから、モンスターを全滅させた俺たちだったが、テレサが倒れてしまったのでおぶって戻ることになった。
「確かにモンスターの數は多かったが、お前さんが無理をする必要はなかったんだぞ?」
おそらく、俺の負擔を減らすために広域に魔法を放ったのだろうと推測する。
—―ムニュリ――
を押し付けながらもテレサは右手をばして文字を書く。言われっぱなしでは納得できないらしい。
『確かにペースをして飛ばしすぎたことは認めます。だけど、今までならこのくらいの魔法で倒れることはなかったのです』
心なしか普段より文字が薄く見える。
『おそらく、ガリオンに吸われて回復していなかったのかと……』
「そいつはすまんな。かわりにこうして背負ってやってるんだ。あいこで良いだろ?」
そう言うと、ぐったりとを投げ出す。どうやらそれが返事らしい。
「それにしても、やっぱりお前さんの魔法は的確だったな。ルクスたちの時も最大の援護ができるように見極めて放ってたんだろ?」
直撃させたという話は聞いたことがないし、実際にテレサの魔法で大勢のモンスターと戦った俺にしてみると、これ以上の援護はないと斷言できる。
『それを、あなたが理解してくれているとわかったから、つい張り切りすぎました。反省しています』
おそらく、これまで組んできたパーティーメンバーからは評価されたことがないのだろう。
言葉を発せないということもあるのだが、テレサが放つ魔法は戦闘時の理想的なきに合わせてある。
同じレベルで考えられるパートナーでなければ、一瞬で理解できるものでもない。
今回、俺が呼応したことでやり易さをじ、ついつい飛ばし過ぎてしまったのだろう。
背中からへこんでいる気配が伝わってくる。が読みやすいやつだ。
「まあいいから、今は寢ておけ」
首筋に息が吹きかけられるのをじる。散々セクハラをしているというのに無防備なことこの上ない。
しばらくして、寢息が聞こえてくるようになると、
「本當に、一緒にいて飽きないやつだよ、お前さんは」
完全に寢落ちしているテレサに俺はそう呟くのだった。
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