《愚者のフライングダンジョン》9-2 俺、まじおこなんだが

作業ある尾を終えたらデカブツは俺を無視して奧に下がっていった。なんだろう。この気持ち。寢取られた嫁が処理の道に扱われてるじ。

つーか、あそこで飾られてる生首がイエスだとしたらコイツはなんなんだ。どこでマリアと知り合ったんだ。

ダンジョンにってから苦戦は多かったけど、今が一番ダメージけてるわ。

そしてめちゃめちゃムラムラする。ちんちんが青くってるよ。

「やばいやばい。坐禪しよ」

無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無駄。無無無無無無無無無無無無無無無無………

「よし、殺そう」

殺生大事。オスは駆除。マリアは悪、でも大事。

ちょいーと、頭を整理しようかね。ここはラスボスの闘技場。俺を追ってきたのかわからんが、マリアはここを拠點にしていて、マリアの娘たちによって現在も工事中。

そして娘たちは俺の息子イエスの子どもじゃなくて、そこのデカブツとマリアの子どもたちだった。

小さなイエスの生首が丁寧に飾られてることから、イエスは赤ん坊の頃に死んだとわかる。

じゃあ、やっぱりわからん。このデカブツはなんなんだ。どっから湧いて出た?

他にもアリのコロニーがあって、マリアのように突然変異があったってことか。

それでボーイミーツガールしてこの拠點に來た。もしくは拠點で俺を待っていたマリアを襲って無理矢理子どもを孕ませた。

うん。後者にしよう。拠點で俺を待っていたマリアをこのデカブツ間男が強したってことにしよう。そっちのほうがイライラする。

「てめーこら、デカブツこのやろう。俺のマリアを寢取りやがってこのやろう。おめーの娘たちも娘たちにリフォームさせた闘技場も俺が全部貰うからなこのやろう。全部やぞ全部。

かかってこいや! 一騎討ちじゃ馬鹿野郎!」

挑発をけても全く相手にしないだと。なんだこら。こっちは化けやぞ。

おいこら。ちょっとはビビれよ。

「お、どうしたマリア? 大丈夫か?」

なんかマリアが苦しんでるんですけど。やばいやばい。どうしたらいい!

「おーい! 助けてくれ! マリアが大変だ!」

あー、よかったよかった。來てくれたわ。娘たちが看病してるわ。あの団子味そうだな。マリアもうまそうに食ってるやん。

せっせと看病していたのに急に離れたからどうしたかと思ったら、マリアから出てきた卵を娘たちが持ち去っていった。

「ん? あれ、もしかしてもう産まれたの? さっきエッチしたばっかなのに……」

そしたらのっしのっし、と聞き覚えがある足音が近づいてくる。

「おい、デカブツこら! くな! マリアに近づくんじゃねえ!」

間男は俺の聲なんか無視して、さっき卵を産んだばかりのマリアと尾し始めた。マリアの尾を摑んで自らの尾をあてがってる。

俺はただそれを呆然と眺めるしかなかった。

びくりと震えたら、作業を終えた間男が元の場所に戻ってゴミを食いはじめた。

「てめーこら、早がこのやろう(笑)。おめー、相手のことなんも考えてないな馬鹿野郎(笑)」

全然俺のこと相手にしねえじゃん……。

悪口を言われても全然平気やんかこのデカブツ。もし俺がこんな悪口言われたらショックで寢込むのに。

一番自分に効く悪口ほど相手に効くはずなのに!

「見せつけやがってよお。言葉がわかんねえか。馬鹿チンカスこのやろう。

おめーのちんちんよりな、俺のちんちんのほうがみんな喜ぶんだわ。おめーのちんちんはらねーからな。

らねーのに早とかおめー、あれだ。ほんと草」

ほらみろ。ちんちんがもう輝きすぎて紫になっちゃってんよ。みんな釘付けだわ。激アツだよ。

そしたらまたマリアが苦しみ始めた。

まさか俺がいない間ずっとこの地獄を繰り返していたのか?

「おぉマリア。また産まれるんか? 痛いね。痛いよね。おーい! 助けてくれー!」

ほら來た。すぐ來た。団子持った娘たちが來た。

「よしよし、マリア。頑張ったなあ。ずっとこんなの続けてたんか。大変やったなあ。ほらもう尾がガバガバや。ウエストは完璧やからな。あんま気にせんでよかぞ」

けた卵の中にちんちんがない赤ちゃんがっとった。

「おー、またの子かな。わからんけど。ほら、抱っこせんでええんか」

卵をマリアに近づけてやったけど、橫から卵を奪われた。

ほんでマリアに団子を押し付けたら娘たちは卵を持って去っていくわけですか。

「あーあ。ほら持っていかれた。それでええんかマリア。幸せか?

今、その幸せを終わらせてやるからな」

のっしのっし、と聞こえているぞ。いい雰囲気を邪魔しやがる足音がよ……。

「おめーこら……ぶっ!」

毆った!? さっきまで無視してたくせに!!?

おおー! 飛んでるー! 床と並行に飛んでるよー!

落ちるよー! 4階から落ちるのってこんな怖いんか!

ドスン!

「あーーーいってぇ……まじでムカつくぜ」

急になにあいつ……怒ったの?

でもね。俺の方が100倍怒っとるよ。

「人の嫁と息子に手ぇ出しといてなあ。逆ギレかコラ。

俺の怒りに比べたらなあ。おめーの怒りなんかプンプンマーク一個分なんだよコラ!」

おら! いくぞおら!

    人が読んでいる<愚者のフライングダンジョン>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください