《ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常:5~海をまたぐ結婚詐欺師!厳島神社が結ぶ、をんな達のえにし~人ヴァイオリニストの橫顔、その翳が隠す衝撃の真実》行確認
行確……行確認の意。被疑者を尾行してきを確認する……ってそのまんまですね。
橫領事件となると、やはり専門家に詳しいことを訊いた方がいいだろう。
和泉の知人が2課にいる。親しい間柄ではないが、こっちの話を聞いてもらうぐらいの時間はもぎ取れるだろう。
そう考えて彼が、一つ上の階にある捜査2課の刑事部屋のり口に立った時だ。
「てめぇこら、和泉! 人のシマ荒らしやがって!!」
と、いきなり捜査2課の管理である長沢警部に怒鳴りつけられた。
「……はい?」
長沢はつかつか歩み寄ると、いきなり和泉のぐらを摑んだ。
「とぼけるのか!? 昨日、宮島にいただろう?」
「昨日どころか、ここ何日か通い詰めていましたよ」
「ほら見ろ!」
瞬間湯沸かしの異名を取るこの警部は和泉よりもだいぶ背が低く、下から見上げる形で睨んでくるので、つい見下ろす形になってしまう。
そのことが余計に相手の神経を苛立たせるようだったが、仕方ない。
「何か勘違いなさっていませんか? 僕が宮島に行っていたのはあくまでプライベートな目的です。2課の管理にぐらを摑まれるような真似はしていませんが」
すると何かおかしいと思ったらしく、管理は咳払いをした。
「……アレックス・ディックハウトを知っているか?」
「誰です、それ? 新手のハリウッド俳優ですか?」
「知らんならいい、さっさと1課に戻れ」
「へぇ……無料で英會話を教えてやると持ちかけて、高い教材をクレジットカードで買わせた挙げ句に、何人ものと結婚の約束ねぇ」
和泉は近くで仕事をしていた彼の部下のパソコンを覗いた。
「こらてめぇ、何を勝手に捜査資料を読んでんだ?!」
しっしっ、と野良貓を追い払うように長沢は手を振る。
「この男見ましたよ、宮島で」和泉が言うと、
「んなこたぁわかってる! こっちは慎重に慎重を重ねて、奴の行確してたんだぞ? それをノコノコとお前は~!!」
「そんなこと知りませんよ。僕の専門は人殺しを捕まえることですから、詐欺師相手ではありません」
とはいうものの、和泉は俄然興味を引かれた。
2課が目をつけているこの男、先日見かけた外國人に違いない。
金髪碧眼で、やはり同じゲルマン系民族と思われる白人と一緒に、咲の実家である旅館を訪ねていた。
どういう訳か……だいたい想像はつくが、咲に向かって「アキヒコ」と呼びかけていたあの男。
「で、令狀は?」
「もうすぐだ……って、やかましい!!お前は引っ込んでろ!!」
あの男が詐欺師だとしたら、連れのと邦人男も仲間だろうか?そんなふうには見えなかったが……。
「あ、ねぇ。長沢警部」
なんだ? と不機嫌そうに返事がある。
「橫領の時効は7年でしたっけ?」
ふん、と長沢警部は鼻を鳴らした。
「時効には刑事上と民事上の2種類がある。犯罪があってから一定期間に起訴できなかった場合、その後は罪に問えない。犯人が海外逃亡をして時効停止になっていない限りは7年で時効だ。つまり、刑事責任は問えん」
「7年……」
思った以上に短いものだ。
「しかし民事上は、不法行為の事実を知ってから3年以、行為があってから20年間なら、訴えれば損害賠償請求は可能だ。ただしかぬ証拠が必要だがな。帳簿が書き換えられていたら、古くなればなるほど見抜くのは難しい……ってなんでお前にそんな講義をしてやらなきゃならんのだ?! 知りたいことがあれば自分でググっとけ!」
いい歳をしたオッサンが若ぶって今時の単語を使うとは片腹痛い。
顔に出ていたのか、長沢警部がまた何か怒鳴り出しそうだったので、和泉は退散することにした。
これはただの勘に過ぎないが、あの旅館での橫領事件は過去に限ったものではないだろう。
現在も続いていて、それが経営を圧迫している。
背任者がいる。そいつが膿だ。
それにしても、大丈夫だろうとは思うが、咲にあの詐欺師が近寄らなければいいのだが。
外國人観客が増えている今、英會話ができた方が絶対にいい、などと言われたらなるほどと思ってしまうだろう。
和泉は彼にメールをしておくことにした。
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