《ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常:5~海をまたぐ結婚詐欺師!厳島神社が結ぶ、をんな達のえにし~人ヴァイオリニストの橫顔、その翳が隠す衝撃の真実》耳を傾ける
三村亜沙子はすっかり憔悴した様子で、うつろな目をして座っていた。
彼に寄り添い、立っているのは一度だけ會って話を聞いたことのあるピアニストだ。
コンサート會場での発砲事件の後、彼もまた事聴取のため広島北署へと連行されてきた。
「お話、聞けますか?」結が聲をかけると、彼は小さな聲ではい、と答えた。
「刑事さん、彼が一緒でもかまいませんか?」
「あなたがそれをまれるのでしたら……」
宏樹さん、と彼は男に向かって呼びかけた。
「全部、本當のことをお話しします」
三村亜沙子は口を開いた。
「私は西島進一君をい頃からよく知っています。彼とは家が近かったことと、互いの父親が友人同士だったせいもあって、家族くるみでの付き合いもありました。そして可奈子……」
「沖田可奈子さん、ですね?」
「ご存知だったんですか。そうです、可奈子は西島家の敷地にある離れに住んでいた、西島家のお抱え運転手の娘……」
三村亜沙子と沖田可奈子は同級生、進一は彼達よりも3つ下である。そこは既に調べがついている。
「そして私は、子供の頃からずっと……進一君のことが好きでした」
亜沙子の告白に一瞬だけ、新里の顔が歪んだ。
しかし彼はすぐに平靜さを取り戻し、無表になる。
「でも彼の気持ちはずっと……可奈子にありました」
亜沙子は目を伏せ、話を続ける。
「悔しくて、でも……こんなことを言うと気を悪くなさると思いますが、私には自信がありました。可奈子は運転手の娘、私は……それなりの家庭に産まれた子供でしたから」
わかる気がする。彼の仕草や雰囲気にはどことなく、育ちの良さや気品があるような気がしていた。
「実際、進一君のお父様は將來的に私と彼を結婚させたい、と冗談ではなく言ってくれました。でも本人は……」
ふと結は、それが今回の事件にどんな関わりがあるのだろうかと考えた。
でも。こんな時班長ならきっと、止めたり遮ったりしないで、最後までちゃんと彼の話を聴くだろう。
「中學生の頃のある日、私は可奈子に恥をかかせるつもりで、進一君のお誕生日パーティで彼にバイオリンを弾いてみせるように言ってみました。そうしたら……私が淺はかでした。彼には本の才能があったんです。驚きました」
やはり亜沙子と同じようにバイオリンを習ってはいたが、すぐに飽きてしまった進一から譲りけたバイオリンを、彼は見よう見まねでかに練習を積んでいたらしい、と彼は話した。
「こんな才能を埋もれさせるのはもったいない、と私は彼にバイオリンを続けるよう薦めました。でも音楽を習うというのは、なかなかお金がかかるんです。可奈子のお父様はやはり趣味の範囲でなければ続けるのは難しいと……。ただ、驚いたことに、進一君のお父様が、金銭面の援助をするから音大に進學するようにと取り計らってくださいました。そうして私と可奈子は同じ音大に進みました。私達はいつも一緒でした。私はそれがとても楽しかった。でも、可奈子にとってはそうじゃなかったんです」
「……なぜ、ですか?」
わかる気はするが、あえて結はそう訊ねた。
答えがすぐになかったので、つい自分が思ったことを口にした。
「失禮ですが、私の推測をお話ししてもかまいまんか?」
はい、と返事がある。
「三村さん、私も可奈子さんのお顔を拝見したことがあります。正直言って、あなたのような綺麗なといつも一緒にいるのは、彼にとって相當苦痛だったと思いますよ」
私だって、この人とはいつも一緒にいたくない。思わず結はので呟く。
「実を言うと私と可奈子は、同じ學區に住んでいたので……小學校と中學校は同じでした。だからいつも一緒にいたのですが……あれは、中學生位の頃です。心ないクラスメートの男子が私と可奈子を、お姫様と侍だなんてからかったことがあるんです。さらに可奈子には荒れが酷い時期があって、病原菌なんてあだ名をつけられたこともありました。どんなに深く傷ついたことでしょう……」
そう話す亜沙子のは今も、とても綺麗だ。
不公平だな、なんて結は思った。
そして心から可奈子に同を覚えた。
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