《ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常:5~海をまたぐ結婚詐欺師!厳島神社が結ぶ、をんな達のえにし~人ヴァイオリニストの橫顔、その翳が隠す衝撃の真実》耳を澄ませて
結はふとじた疑問を口にした。
「あの、確か可奈子さんは自殺なさったと聞きましたが……」
亜沙子は頷く。
「彼は本気でアレックスと結婚できる、と信じていました。けど、それはかないませんでした。ある朝……彼の部屋から、他のが出てきたのを偶然に見てしまった可奈子はその日の夜……首を吊りました。もう、渡すお金もなくなっていて、それこそ完全に絶してしまったのでしょう。書もありました」
なんということだろう。
も心も捧げつくした挙げ句に、裏切られ、絶した彼。
結は思わず泣き出しそうになるのを必死でこらえた。
「私は……彼の書を読みました。私と進一君に宛てて、書かれていました」
「どんな容だったのですか?」
亜沙子は顔をあげ、結と新里の2人を等分に見つめて答える。
「ただ一言、アレックスに復讐しろ……と」
※※※※※※※※※
西島進一が住むマンションの屋上。
彼の住まいは角部屋で、幸いにも隣室は空き家だった。
周を人質に取った犯人が自宅マンションに戻り、部屋の中に立てこもったことは確認済みだ。救出のため編された特殊捜査班の部隊は既に該當マンションの屋上と、隣の空室に待機し、指揮の指示を待っている。
指揮……特殊捜査班隊長は部下達に無線を通して指示を出した。
「手袋を落としたら、カウントダウン3秒開始。電力會社への協力要請は済んでいる。犯人を決して刺激しないように。仕事は素早く、正確に」
「……狀況により、犯人の殺は?」
隊員の一人が発言する。
「絶対なし」
當たり前だ。和泉は聲に出さず、そう思った。
「確実に生かしたまま確保。多の怪我ぐらいなら許す」
和泉は特殊捜査班の隊長とその部下の遣り取りを耳にしながら、掌の拳銃の所在を確かめる。
防護服、いわゆるアサルトスーツにを包むのも、銃を手にするのも久しぶりだ。
それこそ刑事になってから初めてではないだろうか。
拳銃の攜行が許されるのは、犯人が銃を所持していることが確実である場合に限られる。テレビドラマのようにバンバン撃ち合うような真似は一切しない。
事件発生の一報をけた際の、幹部達の反応の鈍さにはかなり苛立たされた。
しかし、思いがけない助けがあった。
捜査1課特殊捜査班の隊長より、自分の部隊を出させてくれるという申し出があった。かつてその部隊での活に経験のある和泉も、救出作戦に參加したいと希したところ、了承してもらえたのである。
部隊を率いる上長と和泉が、舊知の仲だったおかげもあるだろう。
初任科を卒業して、短期間の番勤務を終えた後、和泉は特殊捜査班銃対策課に所屬していた。高い能力と明晰な頭脳を買われての大抜擢である。
しかし今は、そんな古い思い出に浸っている場合ではない。
周を救い出さなければ。
例え、腕か足の一本を失うとしても。
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