《異世界から日本に帰ってきたけど、やっぱりダンジョンにりたい! えっ、18歳未満は止だって? だったらひとまずは、魔法學院に通ってパーティーメンバーを育しようか》84 八校戦前夜祭
ついに開幕した八校戦、の前に……
魔法學院の生徒會室では、2週間後に迫った八校戦に向けて全國各地の魔法學院の出場選手の分析に追われている。
各校で行われた模擬戦のデータは生徒會役員のみ閲覧が許可されているので、トーナメント上位に進出した生徒の戦い方や武の扱い、能力の特などを資料としてまとめて自校の生徒の試合に生かそうという目的で、忙しい合間に分析を進めているのであった。
「やはり筑波の第4魔法學院に編した留學生の3人が目を引くな」
「會長の目にもそのように映りますか。さすがですね」
「副會長、君に褒められると自分が恥ずかしくなるからやめてもらえないか。僕は全學年トーナメント1回戦負けで、君は優勝者なんだからね」
生徒會長も2年生としては魔法部門でトップクラスの実力を持っているのだが、鈴と比較すると見劣りするのは否めない事実であった。その點を會長は自的に述べている。彼としても、魔法使いとしての鈴の力が明らかに上だと認めざるを得ないのであった。
「會長、私はパーティー仲間に恵まれているだけです。あの人たちがいなかったら、未だにありふれた一人の魔法使いにすぎません」
「この點を議論するのは別の機會にしておこう。それよりも第4魔法學院の留學生が先だ。彼たちについて副會長の意見を聞きたいな」
鈴は畫面で繰り広げられる一方的な戦いのシーンをじっと眺めている。今再生されているのは第4魔法學院の全學年トーナメントの決勝戦で、留學生が相手にしているのは3年生の學年トーナメント優勝者だ。試合はもちろん留學生が一方的に押して3年生が懸命に耐えている展開だが、ものの2分で勝敗がついた。
「私は近接戦闘の専門ではありませんが、それなりの腕があると思います」
「本校の特待生と比較してどう思う?」
「あの二人を何かの比較の対象にするのは無謀ですね。私の目から見ても、一どこまで強いのか果てが見えませんから」
「そうだろうと思ったよ。君の意見を聞いて僕も安心できた。何しろあの特待生の二人が編してこなかったら、この留學生の三人はうちに學する予定だったからね」
海外からの留學生三人は、聡史たちから1か月遅れて第4魔法學院に編した。仮に聡史たちが異世界から戻ってくるのがもうし遅かったら、留學生はこの魔法學院へ學する予定でけれ準備が進められていた。
ところが聡史と桜というあまりに強大な戦力を得たために、一箇所の魔法學院に大きな戦力が集中するのを避けようという意見が政府で上がった結果、留學生は當初の予定を変更して茨城県筑波にある第4魔法學院でのけれが決まったという経緯があった。
「それでは留學生の対処は特待生と副會長に任せようか。留學生のうちの二人はどうやら魔法戦が得意なようだからね」
「勝ち負けは時の運ですが、私なりにベストを盡くします」
こうして生徒會では、八校戦に備えて対戦相手の報収集を進めていくのであった。
◇◇◇◇◇
10月にったある日午前中の実技実習の時間、八校戦に出場が決定したブルーホライズンの実技向上のために、聡史による厳しい訓練が実施されている。
「真! まだ左手の使い方が甘いぞ!」
「はい、師匠!」
両手に握る細剣を再び持ち直して、真は懸命に聡史に打ち掛かっていく。二刀流を目指して修業を始めた真は未だその道半ばではあるが、剣スキルがレベルアップして3ランクになり、最近になってついに〔二刀流ランク1〕のスキルを得たため、以前よりはだいぶ様になってきている。
その橫では、ほのかが短剣と小盾を手にして形をなぞったきを繰り返していく。丹念に形を繰り返しながら、自分のきを確かめているのだった。これまで時間をかけて基本を固めてきたほのかも、次第に新たな戦い方がにつきつつある。
絵と渚は明日香ちゃんとカレンを相手にして槍の腕を磨いている最中で、何度も撥ね飛ばされながら懸命に格上の二人に食い下がっている。
ブルーホライズンはこのところ聡史に率いられてダンジョンの5階層に挑んでいた。全員のレベルが15を超えており、千里に至ってはそろそろ20に手が屆くところまできている。八校戦に向けて、仕上がりは順調であった。
そして、最後の一人である晴といえば……
「ほらほら、隙だらけだとあっという間に攻撃されますよ」
「ゲホッ!」
桜のきに合わせて、晴は手にする盾を懸命に向けてガードしようとするが、桜のきが速すぎて盾を振り向けるのが間に合わなくなる。そのたびに好き放題に拳を叩き込まれて、晴は地面に転がされていくのであった。
「気合いだぁぁぁ!」
スキルを用いて歯を食い縛って起き上がる晴。ダメージをけているのは明らかだが、それでもなお桜に向かっていく意思を失ってはいない。
「フフフ、明日香ちゃんでもここまでしぶとくなかったですからねぇ~。晴ちゃんがどこまでびていくか楽しみですよ」
晴のドを桜も認めているようだ。どんなにボロボロにされても再び立ち上がっていく晴の姿に桜が心しているのであった。気合とで困難を打開しようとする脳筋の心理は、桜が最も理解している。桜と晴の相は、聡史が考える以上にピッタリとマッチしているようだ。
こうして八校戦に向けて、各々が厳しい訓練を続けている……
いや、違った!
一人だけあくまでもマイペースで訓練している人がいる。
「桜ちゃん、試合なんか早く負けて、大阪の食べ歩きを楽しみましょうよ~」
「最初から負ける気で出場するなぁぁぁぁ!」
「他に楽しみがないんですから、ご褒があってもいいじゃないですか~」
「ご褒というのは、試合に勝ったらもらえるものです! 參加しただけでご褒がもらえるなんて、明日香ちゃんは考えが甘すぎです!」
「ええ~…… それじゃあ、1回だけ勝ちますから」
「1回といわずに、全部勝ちなさいぃぃぃ!」
約1名、八校戦の意義をまったく理解していない人がいるものの、ブルーホライズンを含めて聡史たちの仕上がりは順調であった。
◇◇◇◇◇
大阪府に設置されている第5魔法學院は、奈良県との県境にある葛城山の大阪側の麓に出來上がった葛城ダンジョンに隣接して建設されている。
5年前に一度、葛城ダンジョンから大量の魔が溢れて周辺住民が1萬人近く命を落とすという悲劇が発生したことをけて、山の麓から付近を流れる石川に達する広範囲が居住止地區に指定されており、約20平方キロメートルに及ぶ區域に魔法學院と自衛隊の駐屯地およびその付帯施設が設けられている。大山ダンジョンにある魔法學院に比べて、3倍以上の広大な敷地がこの地にはあるのだ。
この広大な施設を利用して、毎年この地で八校戦が開催されている。千人収容可能なスタンドが設置された屋外演習場が8箇所と同様の屋演習場が5箇所もあって、最初から全國の魔法學院の生徒が集まることを念頭に設計されているのが第5魔法學院である。
いよいよ翌日から八校戦が開始されるとあって、この日は朝から各校の生徒が続々と貸し切りバスを連ねて來校してくる。どの學院の生徒も『今年こそは優勝を!』とに誓ってこの地に足を踏みれているのであった。
ちなみに大山にある魔法學院は、公式には『第~』という名稱は付けられていないのだが、八校戦に限っては他校との區別をするために便宜上第1魔法學院と呼ばれている。
◇◇◇◇◇
そしてその頃、魔法學院の生徒たちは新幹線でちょうど新大阪の駅に到著していた。引率の教員も含めて総勢120人にも及ぶ大きな集団だ。その中に混ざって聡史たちもホームへと降りてくる。
「まったく明日香ちゃんは遠足と勘違いしているんじゃないですか? 新幹線の中でお菓子をずっと食べていましたよね」
「へぇぇぇ! 桜ちゃんは駅弁3つとおにぎり2個とハンバーガーセットを食べていましたよね。それから、食後のデザートと稱して冷凍ミカンを5つペロリと平らげましたっけ!」
「旅の恥はかき捨てといいますからね」
「桜ちゃんは日頃から恥ずかしい存在なんですから、私の近くに寄らないでください! 隣の席でどれだけ恥ずかしかったか…」
「なにぉぉぉぉ! 明日香ちゃんがどれだけ恥ずかしいか自覚がないんですか? そんなにブクブク太って!」
「なんですってぇぇぇぇぇ! 誰がブクブクで、風船が今にも弾けそうだっていうんですかぁぁぁぁ!」
「弾けそうなのは、明日香ちゃんのスカートのホックですよ」
「そういえば朝と比べると、ちょっと苦しいんですよね。お晝は控えめにしていきましょう!」
「恥ずかしいとかブクブクとかどうでもいいから、前を向いて歩けぇぇ! 俺たちだけ置き去りにされているだろうかぁぁぁ!」
聡史が溜まりかねてホームで大聲を出して突っ込んでいる。桜と明日香ちゃんが立ち止まってどうでもいい話をしている間に、彼らを置いて學院生たちは改札に向かう階段を降りているのであった。
何とか集団に追いついた聡史たちは、駅のロータリーで待っている観バスに乗り込んでいく。バスが出発すると、高速道路を走行して大阪市を通り抜けていく。
「桜ちゃん、桜ちゃん! 大阪の街は賑やかで楽しそうですよ! お店の看板がとっても華やかです」
「私も初めて大阪に來ましたけど、上から見たじではずいぶん賑やかな雰囲気ですね」
「なんだか食べ歩きがとっても楽しみになってきましたよ~」
街並みを見下ろす明日香ちゃんの目は、今にもけそうなを湛えている。桜から教えてもらった魅のご當地スイーツの數々が、明日香ちゃんの心を捉えて離さないのであった。
聡史たちを乗せたバスは大阪の市を抜けて、さらに府の南部へと向かって走行していく。
「あれっ? なんだか賑やかな地區を通り過ぎてしまいましたよ。桜ちゃん、一どこに向かうんでしょうか?」
「それはダンジョンがある場所ですから、山の方向に決まってますよ」
「ええぇぇぇぇ! 私の食べ歩きはどこに行っちゃうんですかぁぁぁ!」
「季節は秋ですから、山の中に行けば栗拾いくらいはできるんじゃないですか」
「栗を拾ってどうするんですかぁぁぁぁ! 私が期待しているのは、賑やかな街の中で味しいデザートを食べることなんですぅぅぅ!」
「それは殘念でしたねぇ。街中に出るには相當距離がありますから、難しいかもしれないですね」
「ヤル気がなくなりました。もう帰りたいです」
「明日香ちゃん、本當にいいんですか? 今日の夜には、參加生徒全員が集まったパーティーが開かれますよ。きっと味しいデザートが……」
「いやだなぁ~、桜ちゃん、帰るなんて言っていませんから! さあ、楽しいパーティーが待っていますよぉぉぉ!」
パーティーと聞いて、急にやる気を出す明日香ちゃんであった。現金すぎるだろう!
◇◇◇◇◇
第5魔法學院に到著した一行は、あまりの規模の大きさに々驚きながらも、案に従って割り當てられた部屋へと向かう。
部屋割りは、桜と明日香ちゃん、鈴とカレン、という組み合わせとなっており、聡史には一人部屋が割り振られている。
「これだけ広いと明日香ちゃんは絶対に迷子になりますから、私から離れないでください」
「はい、パーティーに出損ねると困りますから、絶対に桜ちゃんから離れません」
八校戦の目的はパーティーじゃないんだけど…… こんな桜のボヤキなど、明日香ちゃんに通用するはずはない。絶対にない! 今ここで斷言しておく。
夕方の6時から、參加者全員が大ホールに集まって歓迎レセプションが開催される。はじめのうちは偉い人のスピーチが続いてやや退屈なセレモニーであった。
だが桜と明日香ちゃんのきは立食パーティーを計算し盡くしたものであった。最も料理が並ぶテーブル近くに陣取っては、上に並ぶ料理のメニューに目をらせている。
「桜ちゃん、あの辺がデザートエリアですよ」
「ふむふむ、明日香ちゃんはまずはデザートの確保ですか?」
「もちろんです! 料理は後回しにしてでも、何はなくともデザートを確保しますから!」
力強く言い切る明日香ちゃん、対する桜はどのようにお目當ての料理を大量に確保するか思案を巡らせているのであった。
「それでは、第3回八校戦の功を祈念してカンパーイ!」
「「「「「「「カンパーイ!」」」」」」
祝辭が終わると、ホスト役である第5魔法學院の生徒會長の音頭で、全員がグラスを手にして乾杯をする。すでにその時には桜と明日香ちゃんは料理とデザートに突撃している。
桜は無駄に高い能力をフルに発揮してテーブルに取り付くと、皿の上に次々と大盛りの料理を載せては、片っ端からアイテムボックスに放り込んでいく。
明日香ちゃんはズラリと並ぶデザートに目をキラキラさせながら、全ての種類を確保することに功していた。
「桜ちゃん、いいじにデザートがいっぱいになりましたよ~」
「明日香ちゃんは、甘いものだけじゃなくって栄養も考えて食べるんですよ」
子供かっ! というツッコミなど聞こえないで、桜から面倒を見てもらっている明日香ちゃんは、天上の至福を味わいながらデザートを口にしている。対する桜は山盛りの皿をペロリと平らげると、新たな料理を目掛けてテーブルにダッシュしていく。両者とも機械のような正確さで同様の行を繰り返していくのであった。
もちろん桜がダッシュして大量の料理を確保しても、なおかつテーブルには次々に新たな料理が運ばれていく。慌てなくとも參加者全員に行き渡るだけの量は確保されているのであった。
ひたすらテーブルの料理を狙うハンターのような行をする桜と明日香ちゃんとはやや離れた場所に、聡史、鈴、カレンそしてブルーホライズンのメンバーは固まって會話をしながら大人しく料理を口にしている。
會場には和やかな空気が流れて、上級生たちの間では、顔見知りを探しては他校の生徒との流が始まる。これからトーナメントを戦うライバルであっても、戦いを通して仲良くなった他校の生徒と健闘を誓う様子が、そこら中で行われているのであった。
そして、聡史の元にも……
「失禮するわ。あなたが噂に聞く第1魔法學院の特待生かしら?」
飲みがったグラスを手にして聡史に話し掛けてきたのは、明るい金髪にブルーの瞳をした子であった。彼の背後にはプラチナの髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ子と、シルバーの髪に淡い紫の瞳をした子が付いてきている。
「どういう噂が出回っているかは知らないが、第1魔法學院の特待生であるのは事実だ。楢崎聡史という」
「やっぱり正解だったわね。あなたが立っているだけで、周囲の雰囲気が普通じゃないからすぐにわかったわ。ああ、失禮! 私はアメリカから第4魔法學院に學したマーガレット=ヒルダ=オースチンよ。マギーと呼んでね」
自己紹介をしたマギーに続いて、殘りの2名の子生徒が聡史の前に並ぶ。
「はじめまして。私はフランスからの留學生、フィオレーヌ=ド=ローゼンタールと申します。フィオと呼んでいただけたら嬉しいですわ」
明るいアメリカンという雰囲気がピッタリくるマギーとは打って変わって、落ち著いた貴族的な雰囲気のフィオであった。そして最後に……
「どうも、マリア=ブロビッチですぅ。セルビア人ですぅ」
最後の一人は、もしかしたらこの三人の中で明日香ちゃん的な立ち位置にある人かもしれない。
聡史に続いて、鈴とカレンが自己紹介を終える。
「やはりあなた方が私たちの最大のライバルとなりそうね。トーナメントを楽しみにしているわ」
「どうか、お手らかに頼む」
聡史とマギーが握手をわして、マギー達三人は自校の生徒が集まっている場所に去っていくのであった。
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