初の生産回にしてほぼ生産の最終回。

戦闘メインだからしょうがないですね…

さてさて戻って來ました、研究室。ようやく【錬金】に手を出せる。いやぁ、長かった。リアルの時間なら一日遅れだけど、こっちでは四日も遅れているのだ。【錬金】の能力(スキル)を最初に選んだプレイヤーの中で私が最もレベルが低いんじゃないか？そう思うと悲しくなるな。

他人は他人、私は私。どうにもならない事もあったのだから仕方がないと割りきろう。それではレッツ錬金！

まずは最も簡単なヤル草を使ったポーションの作から始めようか。先ずはヤル草をペースト狀になるまで丁寧に磨り潰す。それにしずつ水を加えてゆっくりとばして行く。水は當然、森で採取してきたものだ。下水じゃないぞ。

バシャバシャにならない位になったら蒸留し、常溫でゆっくりと冷やすのが【調合】での作り方だ。しかし、【錬金】の場合は異なる。ペースト狀にするまでは同じだが、【錬金】では薬効分とそれ以外を魔を用いて出し、それを水と混ぜることで回復薬を製するのである。そうやって出來た回復薬がこれだ。

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初級回復薬　品質：可　レア度：C(普通級)

最も効果の低い回復薬。一分かけて力の10%を癒す。

飲んでも掛けても効果がある。

※不死(アンデッド)系種族(レイス)が使用するとダメージを負います。注意してください。

錬金屑　品質：屑　レア度：C(普通級)

錬金を用いた後に出るゴミ。薬の分はほぼ殘っていない。

使用法は特にないが、畑のやしにはなるだろう。

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あっさりと完。小瓶にっているが、これは研究室に數えきれない數の空き瓶があったので使わせて貰った。モノは使ってこそだからな。

それにしても、この回復薬は初期裝備と一緒に配られたそれと全く同じだ。それは私が取り立てて不用ないし用だったからではない。こういう仕様なのだ。

【調合】と【錬金】ではそれぞれに長所と短所がある。まず前者は気よく丁寧に作業すれば素材の力を最大限引き出せるのだが、手順が複雑かつしの失敗で製品の品質が大きく変してしまう。リアルな用さと集中力を要するらしい。

逆に後者は手順の簡単さが長所だ。短所は【調合】を使いこなす人の製品と比べると一段劣るになってしまうことだな。作れない訳ではないが、良いを作るにはレベルを上げる他にないらしい。

高能な高級薬を作れるかもしれない【調合】とお手軽に量産品を作れる【錬金】。さらに【調合】が進化した能力(スキル)でなければ作れない薬もあれば、【錬金】でしか出來ない技能もある。きちんと住み分けされているのだ。

あと、もう一つの錬金屑は薬草の搾り滓だな。畑のやし、と言われても畑を持つ事なんて無いだろうし、私の場合はインベントリのやしだな。

では、品質をしでも上げられればいいなぁ、と思いつつ作業を再開しよう。手持ちのヤル草は使いきってやろうか。

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【薬學】レベルが上昇しました。

【錬金】レベルが上昇しました。

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はい、ひたすら錬金し続けました。【薬學】と【錬金】のレベルが両方とも3まで上がったよ。

品質は一個だけ『良』のものが出來た。回復量は10%が12%になっただけでそこまで高能という訳ではないが。

しかし、ここまでは私にとっては経験値稼ぎのための行為に過ぎない。説明文にあったように、回復薬は私に何の恩恵ももたらさないからな。むしろ、この3レベルまで上がった事にこそ意味がある。

「ここからは毒の錬金だ」

そう。ドル草とマピ草を調合出來るのが3レベルからなのだ。さらに5レベルまで上がれば腐るほどある鼠の前歯も使えるようになる。気合いをれてやろう。

先ずはドル草をヤル草と同じようにペースト狀にする。こちらは水を加えず、そのままで磨り潰していくのがポイントだ。

次にヤル草だが、こっちは乾燥させる事で効果が増すらしい。しかし、乾燥させる方法が現狀無いので、苦の策として【火魔】で出した火球(ファイアボール)を用いて遠火で炙っていく。火が點かないように注意しながらなので結構神経を使ったな。

乾燥させるとし力を加えただけでボロボロと崩れる位に脆くなった。それをさらに磨り潰してきめ細かいサラサラのへと変える。それをドル草のペーストに加えた後、ムラが出來ないようにしっかりと混ぜ合わせる。

ここまでが錬金までの下準備だ。あとはこれを出するだけ。そして空き瓶にれれば…完だ。

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弱毒薬　品質：可　レア度：C(普通級)

弱い毒を持った毒薬。短剣や矢に塗って使うのが一般的。

10秒毎に1%のスリップダメージが一分間継続する。

稀に10秒間の麻痺が発生する事がある。

錬金屑　品質：屑　レア度：C(普通級)

錬金を用いた後に出るゴミ。毒の分はほぼ殘っていない。

使用法は特にないが、畑のやしにはなるだろう。

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うーん、微妙！ボス戦とかで使うならアリ？普通の戦闘だと麻痺するのをお祈りするしか無いのか。このままだと使えないただの毒々しい紫のでしかないな。

あと、地味に錬金屑の説明文が変わってるな。一文字だけだけど。妙な所が細かいな、このゲーム。

毒薬の能は期待外れだったが、続けよう。毒薬を作り続けてやる。急ぐ理由は他でもない、鼠の前歯を使えるようになるためだ！目指せレベル5！

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【魔力制】レベルが上昇しました。

【火魔】レベルが上昇しました。

【薬學】レベルが上昇しました。

【錬金】レベルが上昇しました。

新たに乾燥と合の呪文を習得しました。

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はい、レベル5になりました。なったんだけどさ、ちょっと言わせてしい。ここで乾燥がでるのかよ！

さっきまで苦労してやってたのに…。【魔力制】と【火魔】のレベルが上がる位に頑張ったのに…。いい経験だったと思って忘れよう、うん。

それと合か。何々…同じアイテムを融合させて、品質を向上させる、ね。面白いな。

私が持っている中で腐るほどあるのは鼠の前歯と皮だ。次點で魔石、かな。これらを合して品質を上げるのはアリだな。薬草と毒草、更に回復薬と毒薬を合してみるのもいいだろう。やれる事が増えるとやりたいことも増えて困るな。うれしい悲鳴だ。

何はともあれ、レベル5になったのだから最初の予定通りに鼠の前歯を使った毒薬の作を開始しよう。さて、上手くいくだろうか？

まずは鼠の前歯を乾燥させて磨り潰す。おお、【錬金】の乾燥は楽だな。それに早いし、とても便利だ。これもマピ草のように脆くなっているので、サラサラになるまでは早い。になった所で前歯を使う工程は終わりだ。

次はドル草とマピ草で作った弱毒薬の出番。これにになった前歯を投し、しっかりと混ぜ合わせる。すると、味が強くなって濃い紫へと変した。ここで余計な分を出すると…完だ。

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毒薬　品質：劣　レア度：R(希級)

様々な毒素を合わせた毒薬。短剣や矢に塗って使うのが一般的。

10秒間に2%のスリップダメージが一分間継続する。

高確率で5秒間の麻痺が発生する。

出のダメージ量が微増する。

※矢に塗る場合は使用回數十回。

一気に服用させた場合、各効果は三倍。

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わーお、品質が『劣』でこれか。耐の無い相手なら凄く有用な毒だな、これ。ただ、私のような不死(アンデッド)系の魔は【狀態異常無効】のせいで意味がないし、そうでなくとも何らかの耐を持つ魔は登場するハズなので壊れ能ではないのだろう。

鼠の前歯の効果は出ダメージにボーナスなのか。確かに鼠は病気を介するし、噛まれれば化膿して破傷風にもなりやすい。それをゲーム的には出に落とし込んだのか。

あとこの注意書ってどうなんだろ。効果が三倍はぶっ壊れ能臭いよ？毒はダメージ量が6%か効果時間三分、麻痺は15秒、出は増加ってのは魅力的だ。けど、全部飲ませるって狀況があり得ないでしょ。だってこの薬、真っ黒なだけじゃなくてすごい刺激臭がするんだぞ。素直に仕込み武とか毒矢として使えって事だろう。私、弓矢を使えないんだけど。

では次だ。今度は合を試してみよう。使う素材は…鼠の皮にするか。大量にあるのでしでも減らしておきたいからな。

合を使うには、素材を一ヶ所に集めればいいのか。簡単だな。まずは二枚で…

「合。…あれ？」

おや？失敗だと？何故だ？手順に従ったはずだが…？

こういう時こそ、先人の知恵を借りるべきだ。『錬金の基礎』を読み返してみよう。合に関する記述が無かった気がしたが、読み飛ばしてしまったのかもしれないからな。

…あった。なるほど、合に失敗した理由は數が足りなかったからか。上質なものへと変えるのはそう簡単ではない、ということか。

なら三枚…失敗。四枚は…これもダメ。ああ、もう面倒だ！一気に十枚つぎ込んでしまえ！

お、おおお？鼠の皮がったかと思えば、一枚の大きな皮へと変わっているじゃないか。早速【鑑定】してみよう。

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鼠の大皮　品質：可　レア度：C(普通級)

鼠の大きな皮。

大きいので用途は多いが、素材としては好まれない。

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アイテム名が変わって品質も上がったのか。それでも敬遠されるのか…。じゃあお前は鼠の皮が原料の服を著れるのか、と問われれば著れないと言うだろうし、仕方がないか。

じゃあ次だ。今度は魔石を使ってみよう。鼠の素材に比べればないが、足りなくなれば蛞蝓狩りをすればいいのだ。

ではこちらも最初から十個使ってみよう。レベルもだが、このゲームは十進數が基本っぽいからな。

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魔石　品質：劣　レア度：C(普通級)

魔ので生される石。

周囲の魔力を吸収・蓄積する。

吸収効率は品質に、最大魔力量はレア度に比例する。

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おお、こっちは品質が上がったな。素直な変化だ。

そしてやっぱり十個が丁度みたいだな。あれから鼠の皮を五枚から九枚まで試してみたが全部失敗だったし、魔石も同じだった。これからどうなるのかはわからないが、合は基本的に十個だと覚えておこう。

十個と言えば、実は初級回復薬と毒薬は両方とも十個以上あるんだが…試してみるか？うん、試してみよう！

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【魔力制】レベルが上昇しました。

【薬學】レベルが上昇しました。

【錬金】レベルが上昇しました。

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おっ、レベルアップか。早いな。難しい事をガンガンやってるから當然か。そしてこちらが合して完した回復薬と毒薬だ。

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中級回復薬　品質：劣　レア度：C(普通級)

そこそこの効果を持つ回復薬。一分かけて力の18%を癒す。

飲んでも掛けても効果がある。

※不死(アンデッド)系種族(レイス)なので使用するとダメージを負います。注意してください。

毒薬　品質：可　レア度：R(希級)

様々な毒素を合わせた毒薬。矢に塗って使うのが一般的。

10秒間に3%のスリップダメージが一分間継続する。

高確率で7秒間の麻痺が発生する。

出のダメージ量が増加する。

※矢に塗る場合は使用回數十回。

一気に服用させた場合、各効果は三倍。

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はい、結論から言っていい？回復薬はコスパが合わない！アイテムとしての各は上がったよ？中級になったよ？けどさ、回復量が見合わないし品質『劣』って何だよ。

毒薬の方は…まあ、及第點？十個使っての強化に見合ってる…のか？人によって評価が分かれそうな能だ。いざというときの奧の手になりそうでならない気がするな。

うわっ、もうこんな時間か！集中して作業してたら時間を忘れていたな。いかんいかん。明日は早目に出社しないといけないから、ログアウトして晩飯と風呂を済ませたら寢なければ。じゃあいつも通りにランプを點けたまま、私は私室の椅子の上でログアウトするとしよう。

では、おやすみなさい。

尚、【錬金】はイザームにとってかなり重要な能力となる模様

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名前(ネーム)：イザーム

種族(レイス)：く骸骨(スケルトン) Lv8

職業(ジョブ)：見習い魔師 Lv8

稱號(タイトル)：理の探求者

稱號を得し者

異端なる者

下剋上

神算鬼謀

能力(スキル)：殘りSP 112

【杖】Lv10

【魔力制】 Lv12 up!

【土魔】 Lv7

【水魔】 Lv7

【火魔】 Lv8 up!

【風魔】 Lv7

【闇魔】 Lv9

【無魔】 Lv8

【召喚】 Lv7

【付與】 Lv4

【魔方陣】 Lv6

【死霊魔】 Lv4

【呪】 Lv3

【罠魔】 Lv4

【考古學】 Lv6

【言語學】 Lv4

【薬學】 Lv6 up!

【錬金】 Lv6 up!

【鑑定】 Lv7

【暗視】 Lv-

【隠】 Lv8

【忍び足】 Lv7

【奇襲】 Lv5

【狀態異常無効】 Lv-

【屬脆弱】 Lv7

【打撃脆弱】 Lv10

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