結論から言うと呪魂摘出はできなかった。

たぶん魂という分野がゲームでは意思に相當するからだと思う。

つまるところ、モンスターであればAIが擔當している分野でプレイヤーは生の人間が擔當しているからでしょうね。

だから魂を引き抜くという行為ができなかった、あるいはレベル不足が原因かもしれないけど……それを確かめるのも面倒なのよね。

あぁ、プレイヤーが抵抗したという可能もあるのかしら。

本人がんで魂を摘出されて、私がキメラみたいなものを作ってそこに憑依させる形にしたらあるいは新しい種族特とかを得ることができるとか？

まぁ英雄さんとかに試した限り、魂に味も食もないからどうでもいいことね。

食べられるのなら率先してやったけど、食材にならないなら無視してもいい分類。

ちなみに試したのはオークベースのぽっちゃりしたお兄さんだった。

オークとわかったのは単純にドロップアイテムがオークだったから。

豚みたいな味なんでしょうね……食べるのがちょっと楽しみではある。

三枚といわれるタイプの、と脂が層になっているものだったから角煮とかにしたらおいしいんじゃないかしら。

元がプレイヤーという事もあって忌避する人は多いと思うし、私もちょっと思うところはある。

けれど現実でもめったに出會えないような上質なおだったから食の方が勝ってしまっているのよね……困ったことに。

これでレアリティが最底辺だというのだから、レベルの高いモンスターやプレイヤーからドロップするおはどれほどなのかという期待も高まるものだわ。

それと猿に引率してもらって狼も3匹配下に加えた。

狼のレベルは２、これで私の死者呪転による使役モンスターの限界を迎えたことになる。

數の暴力で押しつぶす、という戦略がネクロマンサーの本領なんだけどレベルが低いうちは難しいわね。

今イベントに參加している人の多くはレベル５～８といったところ。

たかがレベル２のモンスターが5いたところでさっくり返り討ちにして終わりだろうから、囮にして私が暗殺まがいの方法で倒すという方法をとっているのだけど……本當にプレイヤーがいないわこの辺り。

南の戦地區に行っても今のレベルと5の囮じゃすぐにリスポンすることになるから、今はここでじっくりと待つしかないわね。

デスペナの殘り時間はゲームで殘り3時間ちょっと。

それが解ければ私は晴れて自由のとなり、下がっているであろうステータスも元通り。

稱號も相まってレベルも上がりやすくなるからレベル５まではすぐに上がるはず。

そうなればイベントの適正レベルに到達するし、使役できるモンスターの數もかなり増える。

多は楽になるかもしれないけど、今死ぬと追加のペナルティで無駄な時間を使うことになる。

本當ならログアウトしてじっくり待つのも手なんだけど、私がログアウトしている間使役モンスターがどうなるのかわからない以上ね……。

それに町に戻るのも、町からここに戻ってくるのも一苦労となれば3時間くらいは普通に遊ぶのもありなのよ。

イベントフィールドには猿みたいな、通常フィールドにいないモンスターが多數出現しているから珍しいアイテムとかもいっぱい手にる可能が高い。

ドロップアイテムを狙うためだけにモンスターと戦うのもいっきょうではあるんだけど、どうしたものかしらね……プレイヤーがいれば積極的に襲いに行くけど本當にここ人來ないのよ。

だってあちらこちらにマンドラゴラが群生してるから即死の可能があるし、ゾンビとかスライムみたいな心臓のないプレイヤーはたどり著く前に狩られるんでしょうね。

あの草原で狙い撃ちしてた貓娘さんとか、聖水溜まりに。

そういうのを潛り抜けてたどり著いたとしても旨味のない狩場だから、東に來る人はいない……のかな？

それでも弱小プレイヤーの私はここに引きこもるのが安全策なのよね……いざとなったら狼にマンドラゴラ引き抜かせて同士討ちを狙うというのもありだし、それでけたペナルティもリアル時間でログアウトしてデスペナ解除を待つよりも短い。

オークプレイヤーがおを落とすなら他のプレイヤーだって食料アイテムを落とす可能があるんだから、ここでそういうのを稼いでおきたいのよ。

ちなみに鬼のお兄さんが落としたのは鬼の尖角というアイテムだった。

要するに角よ、多分武とか作れるけれど大きさ的にナイフにもならないから末狀にして鉄に混ぜ込んだりするか、數をそろえて作るかの二択。

あるいは錬金で薬にするのかもしれない。

薬にできるという事は漢方薬としての効果があるという事だから、薬膳料理なんかにも使えるかもしれないけれど、あれって結構匿の高い料理だから私は作り方知らないのよね。

つまり寶の持ち腐れ。

でもこのアイテムをしがっているプレイヤーもいるかもしれないからトレードに使えると考えると悪くない。

私に不要でも他の人には必要だったり、その逆のパターンもある。

なら狩って損はないのよ。

リスクとリターンが釣り合っている、というよりはリターンの方が大きいともいえるからガンガン行かないとね！