《VRMMOで妖さん》13:申請しよう。
「あの、よろしいでしょうか?」
「お、どうした?」
「一旦區切って、白雪さんのスキルの使用許可を頂きに參りませんか?」
そうだ、々許可貰っておかないと。
【浮遊】が使えないからずっとレティさんに持って貰ってたし。
「そうだな。やる事は先に済ませておこう。
というか、唐突に言うって事はそろそろ上げっぱなしの腕が疲れてきたか?」
「はい、正直なところそろそろ腕が震えそうです」
本當にこんなでごめんなさい。
手の上で土下座しておく。
「いえ、責めている訳ではありませんのでお気になさらず。
私ももっと早く言えば良かったのですから」
「んじゃ早速役場に行こうか。あそこに見えてる建だからすぐ著くけど」
アヤメさんが指した先を見ると、一つだけ周囲から浮いた雰囲気の二階建ての大きな建があった。
役場というよりお屋敷っぽい。
「役場ってじじゃないね」
「あぁ、元々は最初にここの責任者として乗り込んだ第二王子が無理やり建てさせた屋敷なんだってさ。
急がせて作ってたらしいけど、その頃はまだ魔の出現を防ぐ結界が不完全でね。
運悪く王子の目の前に魔が湧いて、大怪我を負ったらしいんだ。
で、こんな危険な所に居られるかって言って完前に船に乗って帰っちまったと」
魔が出る未開の地が危険じゃないとでも思ってたのだろうか。
「バカ王子も帰ったし作らなくてもいいんじゃないかってじになったけど、
代わりに送り出されたのが平民に人気のある第四王だっていう連絡がって、大工のオッサンどもが無駄に張り切って到著までに屋敷を建てちゃった訳だ」
「海を越える連絡手段があるんだ」
「あぁ、とんでもなくお高くて貴重な魔道らしいよ。
で、いざ到著した王様は「こんな無駄に大きなを作る時間と資材があるなら、もっと皆の役に立つことをしなさい」って叱ったけど、もう出來ているは仕方がないと殆どの部分を公共施設として使う事にしたのさ」
そりゃ普通の神経してたら文句くらいは言うだろうな。
時間も人手も資材も全部足りないのを指揮する為に來たら、それらを盛大に無駄遣いされてるんだから。
自分を慕ってくれた善意の結果だったとしてもそこはちゃんと言わないと。
「まぁ役場のそんな設定はいいとして、そろそろ行こうか」
設定って言っちゃったよ。実際そうなんだけど。
「そうですね。では立ち上がりますので準備をどうぞ」
座った時と逆の流れで移の姿勢に移る。
お姉ちゃんがしゃがんで高さを合わせてこっちを見てるけど気にしない。
目は決して合わせない。めっちゃニコニコしてるもん。
レティさんが歩き出すと、自然なきで二人が前に出る。
左右にし離れて逆三角形の配置になった。
これは何か障害が出てきてもレティさんに急制をさせないための配置だろうか。
本當に頭の下がる思いだ。 勘違いじゃなければ。
たまにチラッと見られるけど、ほとんど人が居ないな。
殆どのプレイヤーは町の外に出ていってるんだろうか?
程なくして役場に著いた。
何かトラブルが起きたりも無く、平穏無事にたどり著けた。
私が揺れでし酔った以外は。
「うぅ……きもちわるい」
「大丈夫かい? もうし頑張って、早いとこ申請済ませちまおう。
役場には食堂もあるから、終わったらちと行儀は悪いが機の上で休みながら話そうか」
開放されている正面玄関から中にると、吹き抜けのエントランスホールになっていた。
正面に大きな階段があり、その手前に衝立とカウンターを置いてエリアを區切ってある。
手近なカウンターに向かい、レティさんが確認する。
「すみません、町中でのスキルの使用許可を頂きたいのですが。
申請はこちらの窓口でよろしいのでしょうか?」
クールで仕事ができそうなじの付さんだ。
名札に「ライサ」と書かれている。
「はい。こちらの用紙に名前及び、スキル名と用途をご記ください。
なお、スキル一種類に付き手數料として銅貨二枚を頂きます」
窓口が合っていることを確認してレティさんが手をカウンターの上に持っていく。
手から降りるとライサさんが驚いていた。人形か何かだと思っていたんだろうか。
「この子のスキルなんだけど、直筆じゃないとダメかな? 自分で書くのは難しそうだからさ」
「いえ、大丈夫です。私が代筆致しますのでまずお名前をどうぞ」
良かった。羽ペンだったから持てなくはないだろうけどまともな字が書ける気がしないよ。
「名前はシラユキ。白い雪って書くのかな?」
頷く。
「白雪様ですね。では続いて容をどうぞ」
「とりあえず移用に【浮遊】だよね。他に何があるかな?」
頷いて、何が必要だったか思い出していく。
「えっと、まずご飯代わりの【吸】かな?」
「ご飯代わりに【吸】? あぁ、そういや空腹の代わりにMPが減るんだっけ」
そういえば言ってなかったな。ていうか自分でも自分の能力ちゃんと見てないけど。
などと思っていたらライサさんが疑問に思ったらしい。
「……あの、失禮ですがどのようにして意思の疎通を行っているのでしょう?」
「あぁ、私はこの耳と【聴覚強化】を持ってるから。
この子の聲は小さくて普通だと殆ど聞こえないんだ」
とアヤメさんが言い終わった瞬間、高速かつらかにライサさんの手がいた。
「【聴覚強化】を取得しました。これで次回からはお一人で來られましても、私の所に來ていただければ応対が可能です」
!?
ありがたいんだけど凄い早さで取ったな……
というかNPCもメニューパネル使えるんだな。
「で、食事用に【吸】だったかな」
アヤメさんが話を元に戻した。
「食事用というのは?」
特を知らなければ當然の疑問だな。
空腹の代わりにMPが減る事と【吸】の事を説明する。
兎耳では無いからか、し大きな聲を出さないとちゃんと聞き取れないみたいだ。
「程。……しやってみせて頂いてもよろしいですか?」
指を差し出してくる。
いやお腹空いてないし。
ていうかまだ登録できてないからマズいんじゃ。
「そうでしたね。では、他に必要なスキルはございますか?」
なんだったんだ。
あと使いたいのは【召喚】か。
「【召喚】は…… うーん、使わなきゃいけない理由か……」
飛べるから移用にってのもおかしな話だしなぁ。
「【召喚】でしたら申請を頂かなくとも使用して頂けますよ。
ただし、周囲に迷がかかるようなを呼び出されますと衛兵から警告されますのでご注意下さい」
おぉ、良かった。
他はまた必要になったら來ようかな。
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