《VRMMOで妖さん》33:中斷しよう。
反対側に著いては結晶を量産することを繰り返す。
他の事もやってみようかと思ったけど、余剰分を結晶にしておけば後で訓練に集中できるから貯蔵を優先することにした。
黙々と吸い続けていたらメッセージの屆く音がした。お姉ちゃんからだ。
『町に戻ってきたよ。今どこかな?』
昨日と全く同じメッセージだ。コピペか?
うわ、もう十九時だよ。二時間以上やってたのか。
噴水広場で合流して、屋臺で何か食べようと返信しておいた。
それじゃ切り上げて戻るとしよう。
裏門は閉まってるし、通り抜けたらジョージさんに警告されそうなので大人しく來た道を戻……れない。ドアが閉まってた。
むぅ、仕方ない。怒られたら素直に謝ろう。流石にいきなり攻撃はされないよね?
裏門へ向かって飛んで行き上を通り抜けようとした瞬間、見えない壁にぶつかった。うん、多分ぶつかったんだと思う。
一瞬で痛みもじる暇が無かったけど、顔がひしゃげるような覚があったし。
なにより今、噴水広場に居るしね。
結界か何かが張ってあったんだろうか?
まぁらかくけ止めてくれるような優しい壁は張らないよね。
あれ、見られてたらかなり恥ずかしいなぁ。
あっ、一応ライサさんに中斷の報告しに行かないと。黙って消えるのもよろしくないだろう。
「何をやってんだよお前は……」
役場にった瞬間、呆れ顔のジョージさんに聲をかけられた。見られてた!?
「えっと、見てました?」
「最後だけな。結界に何かがぶつかったから確認しに行ったら、お前さんが消えていく所だったよ」
うあー。
「呼びゃあドアくらい開けてやるのによ」
その手があった。
「突っ込んだ理由もお見通しですか……」
「やっぱりか。言っとくが俺が聲かけた後に閉めた訳じゃねぇぞ? 最初から閉まって……」
ジョージさんが突然言葉を切って、ニヤリとした笑顔になった。
これは悪戯を思いついたって顔だ。凄い嫌な予がするぞ。
「おーい、ライサー! お前がドア閉めて帰ったせいで嬢ちゃんが死んだらしいぞー!?」
ちょっ!? 何を言い出すんだ!?そんな事言ったらまた……
うわぁ!突いた手を支點にした前転でカウンター飛び越えてダッシュでこっち來た! なんだあのき!?
「申し訳ございませんでしたぁーっ!!」
ライサさんが見事なスライディング土下座を披する。
やめて!皆こっち見ないで!!
ジョージさんは腹抱えて笑ってんじゃないよ!!
くそぅ、仕事を増やされた仕返しか。覚えてろ。
必死に説得するも頭を上げてくれない。ここで水をぶちまけるわけにもいかないぞ。
っていうかそろそろお姉ちゃん達も広場に來る頃だろう。
こうなったら最終手段。
「私は大丈夫ですからーっ! 気にしないでくださーい!! また來まーーす!!!」
逃げるが勝ちだ。問題の先送りとも言う。
土下座するライサさんと笑い転げるジョージさんを殘し全力で飛び去った。
ふー、やれやれ。
明日顔を出すのが気まずいけどしょうがない。あ、お姉ちゃん達居た。
なんか三人でパネル見ててこっちに気づいてないな。
「おかえりー。待たせちゃったかな。 何見てるの?」
「あ、雪ちゃんだ。ただいまー」
「戻りました」
「あー、ただいま。なぁ、一何をやらかしたんだ?」
「え?」
「いや、暇つぶしに掲示板の雑談スレ開いてみたんだよ。
そしたらなんか今しがた「妖さん」が役場で土下座されて逃げ出したって話が書き込まれててさ」
なっ!?
「これ白雪だろ?」
「あー…… うん。いくら言っても立ってくれないし時間も無いから諦めて逃げてきた」
そういえばシステムのとこに掲示板とかあったな。
忘れてて覗いてすらいないや。
「何があったら土下座されるような事態になるんだよ……」
「あれ今日三回目の土下座なんだよね…… 一回目は別の人だけど」
「濃すぎる一日を過ごしてるなぁ」
「何があったって?」
「なんか今日一日で三回も土下座されてるらしい」
「なんで!?」
「いや知らんけど」
「えーと、端的に言うと殺されて、翅もがれて、退路を斷たれて死ぬ羽目になったかな」
「町の中で酷い目に遭い過ぎだろ。 殺されて一回、翅をもがれて一回、死ぬ原因を作られて一回だとさ」
「そんな、雪ちゃんを殺すだなんて! 誰にやられたの!?」
お姉ちゃん、言えた立場じゃないぞ。
「お前が言うな。まぁ私も気になるな、誰なんだ?」
「王様」
「はっ!?」
「王様」
「あー…… 喜べミヤコ、犯人が解ったぞ」
「誰なの!? やっつけてやるんだから!」
「頑張れ。王様だそうだ」
「えっ。 えっ? えー……?」
「どうした、ほれ行ってこい。役場の二階に住んでる筈だぞ」
「無理だよぅ……」
お姉ちゃんがしょぼくれた。まぁそりゃ無理だよね。
「というか、王様に土下座されたのですか…… 凄い験ですね」
「そうか、ちゃんと謝って貰えたんだよね。とっちめなくていいんだ」
「日和ったな」
「うるさいよぅ」
「ちなみに後の二回は最初に役場行った時の付のお姉さんだね。こっちも両方事故みたいなものだから怒るような事じゃないよ」
「あの人か。ってかなんでそんな役場にり浸ってるんだ? それよりもなんで二日目で王様に會うような事になってるんだよ」
「図書室で本読んだり、中庭で登録してないスキルの練習したりしてた。今日は殆ど役場に居たよ。
王様はなんか々あって役場にを納品することになって、その話を詰めるからって呼ばれた」
「へぇ、役場の中庭ってスキル使用可能區域なんだ。知らなかった。
でもなんでその流れで死んだんだ?」
「最初のお姉ちゃんと同じじ。飛び付きでに叩きつけられて、多分その後に抱きしめられたと思う」
「あー。そりゃますますミヤコには責められんわ」
お姉ちゃんの「え、何で?」という問いにアヤメさんが一通り説明した。
「ミヤコも同じ様な事やったじゃん」って言われてしょんぼりしてる。
「そろそろご飯食べに行こうか。お腹空いちゃったよ」
「そうですね。何にしましょう?」
「行ってから決めればいいんじゃないか?」
私は分けて貰うだけだからなー。
外であった事などを聞きながら中央広場へと向かった。
【書籍化】雑草聖女の逃亡~出自を馬鹿にされ殺されかけたので隣國に亡命します~【コミカライズ】
★2022.7.19 書籍化・コミカライズが決まりました★ 【短めのあらすじ】平民の孤児出身という事で能力は高いが馬鹿にされてきた聖女が、討伐遠征の最中により強い能力を持つ貴族出身の聖女に疎まれて殺されかけ、討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國の魔術師)に助けられて夫婦を偽裝して亡命するお話。 【長めのあらすじ】高い治癒能力から第二王子の有力な妃候補と目されているマイアは平民の孤児という出自から陰口を叩かれてきた。また、貴族のマナーや言葉遣いがなかなか身につかないマイアに対する第二王子の視線は冷たい。そんな彼女の狀況は、毎年恒例の魔蟲の遠征討伐に參加中に、より強い治癒能力を持つ大貴族出身の聖女ティアラが現れたことで一変する。第二王子に戀するティアラに疎まれ、彼女の信奉者によって殺されかけたマイアは討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國出身の魔術師で諜報員)に助けられ、彼の祖國である隣國への亡命を決意する。平民出身雑草聖女と身體強化魔術の使い手で物理で戦う魔術師の青年が夫婦と偽り旅をする中でゆっくりと距離を詰めていくお話。舞臺は魔力の源たる月から放たれる魔素により、巨大な蟲が跋扈する中世的な異世界です。
8 195【書籍化】『ライフで受けてライフで毆る』これぞ私の必勝法
「Infinite Creation」 株式會社トライアングルが手掛ける、最新のVRMMOである。 無限の創造性という謡い文句に違わず、プレイヤーたちを待ち受けるのはもう一つの世界。 この自由度の高いオープンワールドで、主人公「桐谷深雪(PNユキ)」は、ある突飛な遊び方を思いついた。 『すべてライフで受けちゃえば、ゲーム上手くなくてもなんとかなるんじゃない?』 配信者デビューしたユキが、賑やかなコメント欄と共にマイペースにゲームを楽しんでいくほんわかストーリー。今ここに始まる。 何をどう間違ったのか。ただいま聖女として歩く災害爆進中!! 20220312 いつのまにか、いいねとやらが実裝されていたので開放してみました。 (2020/07/15 ジャンル別 日間/週間 一位 総合評価10000 本當にありがとうございます) (2020/08/03 総合評価20000 大感謝です) (2020/09/10 総合評価30000 感謝の極みっ) (2022/03/24 皆様のお陰で、書籍化が決まりました) (2022/03/29 総合40000屆きましたっ)
8 73シャドウアクティビティ
高校生の仙道 新 (せんどう あらた)は、普通の人間とは少し違う。そう!彼は特殊な能力を持ったエスパーなのだ。 2068年現在世界各地で特殊な能力を持つものがいる。 特殊な能力を持つものをエスパーといい、能力を持たないものをノーマルと言う。 仙道は、學校からの帰り道怪しい人物により不思議な能力を使われ捕らえられてしまい、死のゲーム(シャドウアクティビティ)に參加しなくてはいけなくなってしまった。 このゲームから抜け出すには人を殺めるしかないという。 捕らえられてしまった、仙道の前には鎖で繋がれて身動きのできない女子高生がいた。 このゲームのディーラーと、名乗る怪しい仮面を被った男はまずこのゲームに參加するには目の前の女子を24時間以內に殺さなければならないと言う。 もしも、出來なければ仙道と女子高生が二人が死んでしまうという。 果たして仙道はどういった行動を取るのだろう エスパーやノーマルたちの死のゲームが始まる
8 111ガチャって召喚士!~神引きからはじめる異世界ハーレム紀行~
ソシャゲ廃人と化し、ダメな生活を送っていた押上 優斗(おしがみ ゆうと)。 あるときいつも通りソシャゲをやって寢落ちしていたら異世界に飛ばされてしまっていた。 そこではダンジョンで魔物を倒すことで生活の糧を得るのだが、どうやら召喚獣とその加護が大事らしい。 異世界からの転生者は初回だけ十連召喚の儀、通稱無料十連ガチャを回すことができるというのだが……優斗が引いた召喚はこの世界に二つとないとんでもないものだった! ※アルファポリス、小説家になろうにも同時掲載中
8 149異世界で美少女吸血鬼になったので”魅了”で女の子を墮とし、國を滅ぼします ~洗脳と吸血に変えられていく乙女たち~
”魅了”、それは相手に魔力を流し込み、強制的に虜にする力。 酷いいじめを受けていた女子高校生の千草は、地獄のような世界に別れを告げるため、衝動的に自殺した。しかし瀕死の吸血鬼と出會い、命を分け合うことで生き延びる。人外となった千草は、吸血鬼の力を使って出會った少女たちを魅了し、虜にし、血を吸うことで同じ半吸血鬼に変えていく。 何も持たず、全てを奪われてきた少女は、吸血鬼として異世界に生まれ変わり、ただ欲望のままに王國の全てを手に入れていくのだった。 異世界を舞臺にした、吸血少女によるエロティックゴアファンタジー。 ※出て來る男キャラはほぼ全員が凄慘に死にます、女キャラはほぼ全員が墮ちます
8 125彼女が俺を好きすぎてヤバい
魔術を學ぶ學校に通う俺、月城翼には彼女がいる。彼女こと瀬野遙は、なんというか、その。ちょっと、いやかなりヤバい奴だった。ヤンデレとかメンヘラとか、そういうのではなくだな……。 (「小説家になろう」に投稿しているものと同じ內容です)
8 188