《兄と妹とVRMMOゲームと》第三十四話 魔天樓を見上げて⑥
同時刻、ゲームにログインしたにも異変が起こっていた。
「ーーっ」
「!」
「くん!」
これからのことについて、有と花音とともに並んで話していたが、不意に苦しそうに頭を押さえる。
「ーーあ、ああ」
「の、くん、大丈夫? 顔悪いよ?」
頭を押さえるを見て、花音は不安そうに顔を青ざめた。
「お兄ちゃん。くん、大丈夫かな?」
「とにかく、し休ませるしかないな」
花音の戸いに、有は思案するように視線を巡らせる。
有はを休ませるために、花音とともに街の広場にあるベンチへと座る。
有達のギルド『キャスケット』がある、湖畔の街、マスカットの街並み自は、昨日とさほど変わらない。
今日も大勢の人で賑わい、プレイヤー達の行き來も激しかった。
モンスターの報や、昨日のカリリア跡のクエストについての噂、ダンジョンで手にれた武の自慢、あるいは現実での話を持ち込み、會話に花を咲かせている。
「妹よ。の調も落ち著いてきたし、そろそろギルドに向かうぞ」
「うん」
有が咄嗟にそう言って表を切り替えると、花音はぎこちなくそう応じる。
有と花音に支えられながら、かろうじて立ち上がったは街の雑踏をかき分けて、ギルドへと足を運ぶ。
「やあ」
「有、花音、それにくん」
「父さん、母さん!」
「お父さん、お母さん、お待たせ!」
「……おはようございます」
達がギルドにると、既に有の父親と有の母親が控えていた。
ギルドの奧では、奏良が準備を整えている。
アンティークな雑貨の數々と、有の母親の火の魔のスキルでらせている燈は、ギルドに幻想的な雰囲気を醸し出していた。
「わーい! 久しぶりにみんなで、王都『アルティス』に行けるよ!」
ギルドメンバーが全員揃っていることを確認すると、花音は嬉しそうにはにかんだ。
息を整えたは居住まいを正して、真剣な表で尋ねる。
「今回は、全員で行くんだな」
「ああ。ギルドの管理は、スポットナビゲーターに任せている。『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドに赴くとなれば、それ相応の準備が必要だからな」
意表を突かれたの言葉に、有はきっぱりと答えた。
『どうも』
有の言葉に反応して、目の前にナビゲーターのペンギンが現れた。
赤いリボンを付けていること以外は通常のペンギンの風貌と変わらない、そのスポットナビゲーターはぺこりと頭を下げる。
『創世のアクリア』のポイントを消費することで、スポットナビゲーターにギルドの管理を任せることができた。
今回、有はカリリア跡の攻略達で得たポイントの一部を、ギルド管理の費用に回している。
「、奏良、父さん、母さん、妹よ、行くぞ! 王都、『アルティス』へ!」
「ああ」
「うん!」
有の決意表明に、と花音が嬉しそうに言う。
達が転送アイテムを掲げた有の傍に立つと、地面にうっすらと円の模様が刻まれる。
達が気づいた時には視界が切り替わり、王都、『アルティス』の城下町の門前にいた。
『転送アイテム』は一度だけだが、街などへの移を可能するアイテムだ。
ただし、ダンジョンなどは一度、訪れてからではないと行くことはできない。
王都、『アルティス』の城下町。
そこは、達のギルドがある湖畔の街、マスカットより、はるかに大きな都だった。
煉瓦造りの建が並び、中央の大通りを馬車が進んでいく。
は視線を向けた先には、警備が牽かれた厳格な門としき白亜の塔が見渡せる。
王都にそびえる白亜の塔ーーそれが『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドホームだった。
「訪れるのは、久しぶりだな。まあ、梨としては、『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドホームに訪れたけれどな」
がそうつぶやいた矢先、『アルティス』の城下町は突如、歓喜と熱狂の渦に包まれた。
いかめしいプレイヤー達の行進の後、『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドマスターである紘が姿を見せると割れんばかりの歓聲が上がる。
「公式リニューアル後も、『アルティメット・ハーヴェスト』が帰還すると、この騒ぎになっているんだな」
來た早々に熱烈なパレードに遭遇して、は呆気に取られたように首を傾げた。
は梨としての記憶を思い出しながら、これから赴くことになる『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドに関して思考しようとする。
だが、その前に、はさらにとんでもないものを目の當たりにした。
「急著陸します!!」
「なっーー」
が俯こうとした瞬間、空からいが降ってきた。
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