《兄と妹とVRMMOゲームと》第三十五話 魔天樓を見上げて⑦
空から落ちてきたの姿に、は大きく目を見開いた。
ーーこのまま落ちたら、彼はどうなる?
しかし、の戸いも裏腹に、は空中で姿勢を変え、狙い澄ましたようにの前に著地する。
冗談のような高さからの落下にも関わらず、の顔にはつゆほどの揺も浮かべていない。
城下町を行きう人々の中で、そこだけ空気が違っていた。
「著地、何とか功しました!」
空から舞い降りてきたのは、ツインテールを揺らしたいだった。
小さくも整った顔立ちに、薄い彩のワンピースにを包んでいる。
見た目は、どこにでもいるような普通のだった。
だが、彼の頭上に生えたアンテナのような不可思議なものを前にして、は確かな違和を覚える。
「ではでは、ニコットはこのまま、風の監視を続行します」
「監視……?」
無邪気に嗤うーーニコットの発言を聞いて、は嫌な予がした。
しかし、の驚愕には気づかずに、ニコットは淡々と一方的な要求を告げる。
「はい。契約に従い、風の監視と羅様へのシンクロを継続していきます」
「意味が分からない。それに何で、俺のことを知っているんだ?」
「ニコットは指令を続行します」
答えになっていない返答に、はため息をつきたくなるのを堪える。
そのタイミングで、奏良は用心深くつぶやいた。
「機械人形型のNPCだな」
「NPC? 彼が?」
の疑問に、腕を組んだ奏良は不愉快そうに有に目配りする。
有はそれに応えるように、インターフェースを作して、機械人形型のNPC報を表示させた。
「よ。彼は自律型AIを持つNPCだ。所屬を判明できないようにロックがかかっているが、ギルドによって管理されている。恐らく、の特殊スキルを狙うギルドが差し向けた刺客のような存在だと考えるべきだろう」
「刺客か……」
有から、暗に尾行されていたと言われて、は悔しそうに言葉を呑み込む。
「ねえ、ニコットちゃん。シンクロってどういうこと?」
「お答えできない容と判斷します」
花音の問いを、ニコットは即座にけ流した。
敵対的な雰囲気を持っているわけではないが、友好的な雰囲気というわけではない。
ニコットはただ自然に隙もなく、立っている。
「なら、ニコットよ。パレードの最中で申し訳ないが、詳しい話を聞かせてもらう必要があるな」
「梨に、危害を加えさせない」
有と奏良は宣言すると、己の武を構えて前に出た。
その瞬間、ニコットの表がく強張る。
「敵意確認。これより、臨戦態勢にります」
それを火蓋として、數本のダガーを構えたニコットは、達から大きく距離を取った。
達も遅れて、それぞれの武を構える。
達とニコットによる、隠しようもない戦意と敵意。
一即発の空気はーー
「『レギオン』の機械人形。王都『アルティス』で騒ぎを起こすのはやめてもらおうか」
達の背後から聲をかけてきた紘によって、一瞬にして霧散した。
「『アルティメット・ハーヴェスト』のギルドマスター、椎音紘と接。指令は続行不可能と判斷しました。ニコットはこれより、退卻します」
「なっ!」
達が聲をかける間もなく、ニコットは転送アイテムを掲げるとその場から姿を消していった。
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