《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第4話 右手Ⅰ②
目が覚めた。あれ、確か、僕は‥‥‥‥?
僕は周りを見渡した。オレンジの照明、ほのかに暗い。醫務室だ。時間は? ‥‥21時? えっと、Botと戦ったのが15時くらいで、醫務室に來たのが夕方なじだったけど、もう夜か。
あ、逢初(あいぞめ)さんは?
逢初さんは、僕の居るベッドの隅に首をあずけて寢ていた。
「あ、起きた? 咲(さき)見(み)くん、あれからあのまま寢ちゃったんだよ」
あれ、というのは、彼から、スプーンでミルクを飲んだことだよね。そうか、あのまま寢落ちしたのか。
「逢初さんは夕食は?」
「いただきましたよ。そのあと、ここに戻って來て、レポートとか仕上げようかなあ、とか思ったんだけど、わたしも寢落ちしちゃた」
彼は、にまっ と笑った。
「お腹空いてない? あと、の調子はどう?」
あ、そうだった。そもそも首から下がかないからここに運ばれてんだよね。えっと。
「ちょっと痛いけど、しかせるみたいだよ。あとゴハンは‥‥正直寢起きでよく分からないや。それよりも‥‥‥‥」
「‥‥なに?」
ちょっと恥ずかしかったけど、彼に介助してもらって、トイレに行った。あ、もちろん口までだよ? 介助されたのは。歯を磨いて、それからし話をした。
「しけるようになって良かったよ。あの、逢初さん、これからどうなってくの?」
「しっかり栄養補給して、しっかり休息をとれば、どんどん元通りになってくばずだよ。で、そうなって來たら、離食(ミキサー)ね」
「‥‥冗談でしょ?」
「いえいえ。いつまでもミルクだけって訳にもいかないでしょ? だから、の回復に合わせて、普通の食事に戻していくんだよ。あ、前掛け作ろうか。咲見くん専用の。きっと上手く食べれなくて、パイロットスーツを汚しちゃうと思うから」
彼はくすくす笑った。何か反論したかったが、このかないで、上手く食べる自信は無かった。
話していたら、だんだんお腹が空いてきた。彼に言うと、ほらやっぱり、と言ってまたあのミルクを用意してくれた。まさが、日付が変わらないに、再びコレをやる事になるとは!!
ふたりで知恵を絞っておいたから。
二回目のスプーンマラソンはし楽になってた。
前回よりベッドの背板を起こす。そして僕の右側についた彼が、僕の背中に手を回して左肩あたりに手を添える。そのまま肘で僕の首あたりをけるんだ。
こうするとが開くから僕はスプーンをけれやすい。ほ瓶で飲もうとした時とコツは同じだ。後はミルクをれた容を、なるべく顔の近くに設置する。逢初さんの負擔減だね。
――――ただひとつ問題なのは、この姿勢だと逢初さんの顔とが近い、近すぎること。辛うじてぶつかってないけどギリギリの距離だ。彼は「このほうが。わたしが楽だから」と言っていた。醫療の現場では、患者さんと接する時にどうしても近くなる事もあるから、――――と。
逢初さんのまつの本數を把握してしましそうで。あと、おでこの曲線がものすごく綺麗だ。そのカーブが始まってから前髪の生え際が來る事を知った。子って、何か男子と本的に骨格が違う、――のかな?
「ね、逢初さん、軍艦に、なんでほ瓶なんてあるのかな、醫務室(ここ)の備品?」
「いえいえ、わたしの発案だよ。おしゃぶりのところだけ、艦のCAD/CAMで作ってもらったの」
「へえ」
「七道さんは、『戦闘配備中に!?』って、驚いてたよ」
「だろうねえ」
逢初さんは、溫かいタオルで僕の顔や首筋を拭いてくれた。今日はお風呂にれないだろうから、と。
「あの、逢初さん」
ひとつ弁明しておきたかった。
「さっきね、僕がほ瓶でミルク飲もうとした時に、君の顔を見ていたのは、あの、変な意味がある訳じゃなくて。やることが無かった‥‥というか」
「わかってるよ」
そう言ってから、靜かに続けた。
「だって授の時って、赤ちゃんはお母さんの顔を見ているものだから」
え!? 今、なんて!?
「赤ちゃん扱いしないでよ。ほ瓶で飲んでないし。14才だよ? 僕は」
その言葉に、彼は、うれしそうに反応した。
「そうかなあ。ふふ。なくとも、わたしのの中では、咲見くんは赤ちゃんだったよ?」
「‥‥‥‥はい?」
彼は、また頬を赤らめた。
「あっ!! 違う! 言いまちがえましたっ!! わたしの腕の中では。です!」
だよね。逢初さんて天然か。しかし、リアクションしにくい変な空気になっちゃった。
「じゃ、じゃあ、ミルク冷めちゃうし、そろそろ再開を」
「ハイ! いち にの さん」
そう言いながら彼が、右手のスプーンを僕の口にばしてきた。え、このタイミングで? この空気で?
「う、うん」
とりあえず、返事はしといたけど。
「じゃないからね。腕だから」
「!!‥‥ぶほっ」
危うくもう一度、制服ののリボンをガン見するところだった。罠か!? ワザと言ってるのかこの娘(こ)。
逢初依から繰り出されるパワーワード。その天然に僕は戦慄した。
※ぜって~ワザとだろ!? と思ったそこのアナタ!!
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