《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第10話 子會(議)Ⅰ③
「子? 會議?」
「そだよ」
「の?」
麻妃(マッキ)は、僕に、耳打ちの姿勢のまま、うん、と首を縦に振った。
「何のために?」
「‥‥暖斗(はると)くん。こんな、『ドキッ! オンナばかりの空中戦艦♡』なんだからお察ししてよ」
「‥‥ん? ‥‥‥‥あっ!? ‥‥わかったよ」
「そうそう。聞いちゃあだめなヤツだぜ?」
麻妃にたしなめれてやっと、なんだけど、僕にもわかった。
そういえば、逢初(あいぞめ)さんがこの前、「下著が不足」とか、ポロッと言ってたような。
そうか。予期せぬ長期滯在になったから、の回り品で足りなくなるとかもあるのか? 洗濯のローテがキツい、とか。あと、シャンプー足りない、とか、子的に必要なあれこれが。
あれ、そういえば、僕の洗濯って、どうなってるんだろう? もちろん自分でやってるんだけど、MK後癥で寢込んでる時って?
逢初さんが戻ってきて、元いた席に座る。
僕は取りあえず食事を終わらす事に注力した。お呼びでないなら、さっさとゴハンを終わらせて立ち去るに限る。
ただでさえ折越さんに話しかけられて、変な空気になってんだから!
と、そこへ、乗員の子達がどんどん食堂へってきた。紅葉ヶ丘さん以外全員だ。
あ~。時間になったか。逃げ遅れた。
子さんが前に立って、場を仕切る。
「仲谷さんはどうする? あ、インカム‥‥お皿を洗いながら‥‥‥おけ。紅葉ヶ丘學生も聞いてるね? 食事まだの人は食べながらでいいからね。あとは‥‥‥」
――――僕と目が合う。
「あ、咲見くんいたんですね。そっか。じゃあ、後で呼ぶ予定だったけど、こっちの話題からいこうか」
僕には全然狀況がわからない。麻妃と、席に戻った逢初さんが解説してくれた。
「今から始まるのは、子會(議)って名付けた、この戦艦にいるの子オンリーのミーティングよ。この艦を運営してくにあたって、問題とかを話し合ってるの。子だけでね。第1回は、暖斗くん醫務室で寢てた時」
「まあ、暖斗くんも含める時は『全會議』ってなるなあ。子だけでやる會議なんで、何を話し合ってるかはさっき言った通り。『お察し』してくれ」
なるほど。僕の知らない間、というか醫務室で寢てたんだからしょうがないか。
食堂を見渡すと、大同じ中學で固まって座っていた。司會役の子さんが前に立ち、渚さんが傍らで座っている。この場にいない2人はインカムで參加か。
「じゃあ、第2回子會(議)を始めます」
おー、始まった。何話すんだろ?
「えっとね。ちょうど咲見くんがいるからね。最後に取っておいた大問題にいきなり行っゃちゃうよ」
子さんは、MCみたいなそぶりで話し始めた。堂にった話し方だ。
で、なんだろう。大問題って。食料があと3日分しか無いとか? 海軍本部から重大な伝達があったかな?
あ、まさか!? 僕のBot戦が不甲斐ないとかか?
「‥‥‥‥この戦艦の名前がちょっとアレなんで、テンションが上がらないって意見が出ています」
はい!?
椅子からすべり落ちそうになった。みな口々にしゃべり出す。
「だよね~。『ウルツサハリ=オッチギン』だもんね」
「‥‥‥‥なにそれ食べれるの? (笑)」
「隨伴艦のあの、『アジャ=ガンボ』ってのよりはマシだけど」
「同意かしら。もっと他にあったでしょう?」
「ありえないでしょ? 『私今度、ウルツサハリ=オッチギンに乗ります』、って友達に言えなかったもん」
「そ、そだよ」
「変更一択っス」
「櫻(さくら)の言うとおり~」
「あ~、一応説明させて、みんな」
子さんが場を仕切る。ちょっと困った表だ。
「あのね。一応。むかしね。絋國海軍を近代的にする時に、大変お世話になった軍事顧問、多大なご盡力をいただいた、所謂お雇い外國人の方がいらっしゃったのね」
へ~~。そうなんだ。そんな人がいたと。
「その恩を忘れない様に、伝統的に絋國艦艇にはその方の母國、大陸中央の言葉を付けてるのよ。だから、‥‥あんまりその、語が‥‥、絋國語の的覚にそぐわないかもだけど、その方とその國への敬意は忘れないで」
うんうん、そうでしょう。僕は名前なんて気にしてないし。――まあ、もっと強そうなヤツがあった気がするけど。――このままでいいんじゃない?
さらに子さんは。
「あと、『ウルツサハリ=オッチギン』の、『オッチギン』は『末っ子』って意味なんです。ウルツサハリシリーズの、最終3番艦、って意味なのです!」
うん。――――正直その説明はって來ない。誰にも刺さらないと思う。うん。
結局、全然話がまとまらなくなった。食堂には、ガヤガヤと子達の放課後トークのような喧噪だけが響いていたよ。
どうするのかな? てか、僕、この場にいる意味ある? って考えはじめた頃。
子さんが、傍らの渚さんと頷きあってから、意を決したように発言した。
「いいわ!! ――――正直私達も、この艦名には含む所がありました。みんなから艦名案を募りましょう!! 渚學生、書記を!」
ざわざわ、わいわいしていた食堂が一瞬靜かになって、その後は萬雷の拍手になった。
いや、変えるんか~い。
僕は心の中で靜かにツッコんだ。
※「でもやっぱ。名前って大事よね?」と思う そこのアナタ!!
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【書籍化】白の平民魔法使い【第十部前編更新開始】
魔法使い。 それは魔法を駆使して戦い、守り、救う超越者。 だが、魔法使いの世界は才能が物を言う。長く続く魔法の歴史は才能ある一族だけを拾い上げ、今では魔法使いは貴族のみとなった。 ここマナリル國でもそれが常識。 マナリル國有數の教育機関であるベラルタ魔法學院には今年も優秀な魔法使いの卵が集まっている。 そう、一人を除いては。 一際目を引く素樸な少年。 煌びやかな世界とは無縁の田舎者。 そこにいたのは學院唯一の平民だった。 "魔法使いになりたい" 魔法になりきれない魔法の使い手による夢を葉える物語が今始まる。 ※この度KADOKAWA様から書籍化する事となりました!11月13日発売です! ♢ 第五部完結しました! 第一部『色の無い魔法使い』完結。 第二部『二人の平民』完結。 第三部『初雪のフォークロア』完結。 第四部『天泣の雷光』完結。 第五部『忘卻のオプタティオ』完結 第六部『灰姫はここにいる』完結。 第七部『氷解のミュトロギア』完結。 第八部『翡翠色のエフティヒア』完結。 第九部『呪われた魔法使いとお姫様』完結。 第十部前編『星生のトロイメライ』更新準備中……。 第十部後編『???』 王道ファンタジー、だと思います。
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