《『創造神始めました』ご注文をどうぞ。魔王軍で異世界侵略と若干狂気持ち彼ですね?5番にオーダーりまーす!”舊題俺だけの世界を作って異世界を侵略しよう!”》鬼の目にも涙

PV數がかなりないので、タイトルとあらすじの変更、最初の數話を改稿する事を考えています。容は変わりませんのでご容赦下さい。

「人間が追い回されてるな。」

「ねえ…。これってもしかして地獄じゃない?」

そう言えば生きパックに地獄ってあったな。

言われてみれば確かに地獄っぽい。

「久満子ちゃんの言う通りかも。」

「でしょ?でも可哀そうだね。あの人達は何して地獄に來ちゃった人なんだろう…」

「ちょっと聞いてみよっか?」

「お願い。」

(ダイよ。)

(神様ですか。どうしました?)

(あの人間達は何で追い回されているのか聞いてみてくれ。)

(わかりました。)

ダイは赤く格の良い鬼に話しかけ始める。

「やあ。俺は魔王ダイ。その人間達は何で追いかけられてるんだい?」

グェッヘッヘと鬼は笑って答えた。

「アイツらは寢る前に歯を磨かない。だからだ。」

噓やろ?ばっちぃ…

続けて青い鬼のいる方を指さして…

「向こうの青い奴に追いかけられてる人間達、お風呂の中でおしっこした。重罪だ。」

そりゃ重罪だ。

更に黃い鬼の方を向いて続ける。

「黃い奴に追いかけられている人間、大犯罪者だ。凄く悪い奴。」

「い…いったい、彼らは何をしたんだい?」

ダイが恐る恐る聞くと赤い鬼はこう答えた。

「アイツらは合コンでの子にゲロをかけた。調子に乗って飲み過ぎだ。大犯罪者だ。」

確かにそれは戦犯ものだ。大犯罪者だ。

「お前らもここにいる。さては悪い奴だな?」

「俺らはそんなに悪い奴じゃないと思うけど…。」

ダイが答える。

「鬼は相手の魂を見る。罪を暴き立てるのだ。お前らを見てやるぞ!」

魔王軍一同は「どうぞ、悪い事なんてしないし。」と答えた。

「ダイ。お前良い奴。全く悪い事してない。」

「それはどうも。」

ダイは頭を下げる。

それは噓だろ。最初に男だけぶっ殺してたじゃん。

鬼基準では男ぶっ殺すのは悪くないって事?

「そっちの吸鬼のは……。可哀そうな奴。いつも怯えてる。何かあれば相談に來い。」

きっとサリリに怯えてるんだろう。可哀そうな奴。ジャンヌは涙目だ。

「魔法の恰好した奴。お前は……。」

鬼はピタリと言葉を止める。

どうしたんだ?

「お、お、お…おま、え……怖い。見た事、ない。こんなに魂真っ黒な奴見た事ない!」

鬼は後ずさりながらも言葉を絞り出す。

「地獄でも無理。魂浄化できない程、黒い。悪魔の王よりもさら……」

グシャッと何かが潰れる音がした。

サリリが巨大なハンマーでもって赤い鬼を叩き潰していたのだ。

ハンマーをどけると赤いシミだけが地面に殘っている。

恐らく凄まじい衝撃でが殆ど殘らなかったのだろう。

「ほらほら!ここは敵地ですよ。敵とまったりお話しちゃダーメ!」

その場に居た全員が無言だった。ジャンヌなんて怯えた顔で頭を両手で抑えながら涙を流している。

ちょっと可い。

鬼たちはサリリに気が付いたのか、パニックを起こし逃げてしまった。

「あれ?皆どうしたの?おーい。鬼さんこちら!」

サリリは鬼たちに話しかけるが、話しかけられた彼らは悲鳴をあげ更に勢いを増して逃げた。

え?サリリって魂そんな真っ黒なの!?

怖すぎるだろ!

今後のサリリの見方が変わりそうだ。

でもおっぱい要員は外せない。非常に悩ましいところだ…。

「魔法って凄いんだね!」

久満子ちゃん…。想がまさかのそれ?

もっと言う事あるでしょ。

ここに居ても仕方ないと思ったのか、ダイが指揮を取り鬼たちが逃げた方向へと混軍の歩を進めさせる。

ダイ、頼りになるなぁ…。

先程の事は皆なかったことにしたいようだ。さっきの話題には一切れず、魔法ってやっぱ凄いよね。とかサリリさんは甘いものが好きなんですよね?可いですね。とか言ってる。

怖いからご機嫌取りに走ったなこいつら…。

ちなみに久満子ちゃんとこのシロクマコンビは、サリリから一定の距離を保ち絶対に近づかないようにしている。

よっぽど怖かったんだろう。可哀そうに…。

賑やかに會話しながら歩いていると、鬼たちの逃げた方向から立派な服を著たの丈10mくらいの大きな鬼が、混軍に向かって歩いてきた。頭上には閻魔大王と表示されている。

流石は地獄。地獄と言えば閻魔大王だしな。

「悪い魔法が居ると聞いて退治にやってきた。」

閻魔大王が話しかけてきた。

悪い鬼を退治しに桃太郎がやってきたんじゃなくて、悪い魔法を退治しに鬼がやってきたわけだ。

「悪い魔法なんて居ないわ!魔法は皆の願いを葉える為にいるのよ!」

「はっはっは。お前のように大量殺戮する悪い奴が何を言う!」

「そんな事しないわよ。魔法の威力がちょっと強いだけ!」

サリリの魔法なんて原規模だろ…。

頼むから威力の調整ミスしないで下さい。

「悪魔の王より悪い魔法よ!俺が裁いてやる。」

「ふん!逆に私がアンタなんて捌いちゃうんだから!」

それって魚とかさばく時に使う字だよね?

閻魔大王を捌くの?

俺達が見ているディスプレイは、微妙なニュアンスまで汲み取って字幕にしてくれるようだ。

「そーれぃ!」

巨大ハンマーを持っているとは思えない速度…というかスロー再生してくれないと見えない速度。

閻魔大王がピンボールのように弾き飛ばされては、それを拾う様に高速で移してハンマーを次々と叩きつけるサリリ。

工事現場とかでガガガガって音する機械あるじゃん?掘削機って言うんだっけ?あれを大音量にしたような音が連続であちこちから鳴り響いてる。

「近接戦闘も出來たんだ…。」

「魔法ってこういうのも必要技能なのかな?」

多分違うと思う。

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