私がマジックバッグを作れることは公に公開された。

それと同時に、準備が整い次第迷宮地下にギルド出張所と言う名の宿屋をオープンすることも公開された。

私がいなければ、宿屋は開けない。

奧地の素材はとても希でマジックバッグをしがるような富裕層なら誰もがしがるものだ。だから堂々と報を公開して正攻法での勧を封じ、また素材の融通約束と引き換えに非正攻法での拐などを企む人達の封じ込めを頼んだ、らしい。

ギルマスがげんなりしながらも各地で渉を続けてる中。私はついにメイン空間ーーーー宿屋の観を整えていた。

「ここにも棚がしいですね」

「了解です！」

建築家と実際に宿屋の経営をしている二人のアドバイスをけながら、メイン空間の改造作業を進めていく。

壁もベッドも棚も椅子も機もカウンターも、全てが収納魔法でそれっぽく作れたので経費は大幅に削減できた。

それでも扉とか、食とか、布団とか、タオルにシーツとたくさんのを買い揃える必要はあったけれどギルドと提攜を結んでいる商會が大のを用意してくれた。

今後は食材など消耗品から備品なども商會が一手に引きけてくれることになった。

毎日著実に進んでいく宿屋。

それにウキウキしているとーーーーついに『銀の華』が迷宮から帰還した。

ソワソワソワソワ。

ハキポを飲んで、空間拡張しながらギルマスの部屋に消えていった『銀の華』が出てくるのを待つ。

わかりやすい私に他の職員がくすくす笑っていたけれど、そんなの気にする余裕も無かった。

そして一時間ほどして、ギルマスを先頭に『銀の華』のメンバーが出てきた。

一同は事務所を通り過ぎて、待合室に出るとそこで『銀の華』の結果報告を待っていた知人の冒険者たちの前に行く。

そしてギルマスは片腕を大きくあげた。

「『銀の華』は無事昇級任務を達した！ここにAランクパーティの新たな誕生を宣言する！！！」

「「「「おおおおおお」」」」

瞬間、怒號と聞き間違えるような大きな歓聲と拍手の音。私もうんうんと頷いて一生懸命拍手をした。

「マリィ！」

「あいさっ！」

ギルマスに呼ばれてギルマスの前に行くとーーーー私は空間からキンキンに冷えたエールのった大きな樽をふたつ。それから帰還してから慌てて買いに行ったつまみと木製のコップを何個もデデーンと出す。

これらは全てギルマスのポケットマネーだ。