《迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奧地で宿屋を開きます~》24
その査定を聞くとアイズさんがニヤって笑って魔が置かれた臺の上に片手を突いてマイクさんに威圧を飛ばした。
「おいおい、そりゃ無いだろうマイク。今のウチは冒険者がわんさか集まってきてるんだぜ?ポーションもバカ売れ、裝備や魔道もバカ売れ、そんな中こいつは高級過ぎず安過ぎず、ちょうど需要が多い部類だ。もうちっと値段は上げろや」
楽しそうにニヤニヤ笑うアイズさん……を、無視してくるっとこちらをマイクさんが見てくるからちょっとびっくりした。
「と、このように査定値段に不満を抱いて異議を申す冒険者も居ます。ですが確かに私たちの査定値段が完璧!と言うわけではありません。言いがかりであれば『では、買取しません』と言い切るのも結構ですが今回のようにちゃんとした理論を語るのであれば相手の言い分を聞きましょう」
「買取所がねーからってそんな安値付けてんのか?とか、なんでそんな安いんだよ!もっと上げろや!的な文句を言うバカの話はよく聞くぜ」
なるほどなるほど。
拠があるのならば、値上げ要求を聞くこともあると。
つまりその拠…今回は冒険者増加か。それらを知っていなければどちらも渉テーブルに著けないと言うことか。
報収集大事ってことがよくわかった。
「今回はアイズさんの言い分は正論です。この素材は高騰すると予測ができます。ですがこれが市場に持ち帰られるのは1ヶ月後。1ヶ月後の市場の予測は流石に出來ません」
「と、なると値上げは無しですか…?」
「いいえ、今回は値上げして70萬で買い取りましょう」
「まじか、隨分上げたな」
「ここで値下げしたり、アイズさんの意見を無視して変なしにした場合アイズさんの気分は悪くなるでしょう。そうすると移中の護送に何らかの支障が出るかもしれません」
「俺はそんな二流じゃねーけど、まあ確かに不満を覚えて手を抜くバカは居るな」
「固定場所のように文句があるなら買い取れません。と言った事が現段階では出來ないのです。つまり私たちの立場の方が弱いので、今回は値上げして相手の気分を持ち上げて買取りつつ……代わりに23階ではこちらが強気で行きましょう」
「なるほど!」
「ま、そうなるわな」
つまりだ。相場などの報、現狀の立場、相手のやる気など時と場合と相手により査定が変するのか!
うん!ややこしい!
はあ、とため息をついてガックリとうなだれる。
「正直、難しいですよね。私としては全部持ち帰って査定の方が楽だったんですが……査定値段で売店のと々換も可能にしてしまったのでどうしても現地で査定を出さない訳には行きませんからね。
はい、アイズさん70萬の査定用紙です。これをギルドに出せばお金が貰えますから」
「おう、サンキュな」
嬉しそうに査定用紙を貰うと、頑張れよと笑ってアイズさんは宿の中へと戻って行った。
「とりあえず場數ですよマリィ。これはいつでも読んでいいですから。そろそろ食事の時間ですね」
「……はい」
キッついなあ。ため息をつきつつ、めるように背中をぽんぽんと叩かれて私とマイクさんは宿の中へと戻って行った。
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