《【書籍化】初の人との晴れの日に令嬢は裏切りを知る〜拗らせ公爵はを乞う〜》敵を知る
なぜ彼がここに!?
どうしてメイドの格好をして執事のアーレンドの後ろで頭を下げているのか……。
「おかえりなさいませ旦那様。結婚式はつつがなく執り行われましたか?すぐに南部に向かった後ハネムーンに行かれるとのことでしたが……?」
飄々としたアーレンドはし楽しそうで、おそらく一度彼に會ったアーレンドは雰囲気が変わっても一発でティツィアーノ=サルヴィリオと見抜いた事だろう。
「ちょっと問題が起きた。で、後ろにいる彼たちは?」
「サルヴィリオ家から來られた奧様の専屬侍の方々でございます。」
「初めまして。リタと、……アンノと申します。よろしくお願いします。」
彼の目的は分からないが、本來ならすぐこちらの屋敷に帰ってくるはずでは無かったので、心焦っている事だろう。
「……そうか。よろしく頼む。君たちはゆっくり休んでいてくれ。アーレンド、話がある。」
余計な事を言わないように端的に言い、リリアンとウォルアン、部下と執事を連れ、執務室に向かった。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「どういうことだ!?なぜ彼が我が家のメイド服を著て屋敷にいるんだ!!」
彼の特殊能力をサルヴィリオ家から聞いていた為、執務室に結界を張った上でんだ。
「どうもこうも、こちらが伺いたいものです。なぜ花嫁となられる方が、『奧様の侍として來ました。』と言って來られたのか……。…………何をやらかしたんですか?」
「え!?あの方ティツィアーノ様なんですか?ご挨拶に伺った時はヴェールを被っていらしたし……。全然分かりませんでした……。」
ウォルアンが驚き、リリアンも目を丸くしている。
「お兄様……、あの……ごめんなさい。」
目を真っ赤にして、泣き腫らした妹が震えながら言った。
「リリアン、もういいから。」
そうめても妹は泣き止まない。
自分のせいでティツィアーノが結婚を辭めて、出ていったと思っているのだから。
――――――半日前。
焦がれた彼を自分のものにできると浮かれていた。
馬鹿な王子が婚約破棄をしてくれたおかげで、むことすら許されなかった彼から結婚を了承する手紙が屆いた時は、これほど生きてきて良かったと思った事は無かった。
それなのに、陛下とアホ王子と新郎控室にいる時にドアからノック音がし、式が始まるのかと浮かれて立ち上がったところに冷水を浴びせられた。
何が起きたか分からなかった。
「兄上……ティツィアーノ様が、出て行かれました……。」
そうり口で説明する真っ青なウォルアンの後ろで、更に青くなったリリアンがいた。
慌てて彼のいた新婦の控室に向かうと、本當にもぬけの殻だった。
彼の著てきたであろう服はクローゼットにかけられたままで、鏡臺のメイク道も置きっぱなしだった。
「……なぜ……??」
頭が機能を停止し、なぜ彼が出ていったのか答えを弾き出せなかった。
「お、お兄様……。私がいけないの……。お兄様を取られると思って……『貴方はお兄様の一番じゃない。』って。……私の事もお兄様は大切にしているって言いたかったの……。」
普段気の強いリリアンが泣く事などほとんど見た事がない。
自分の発言がもたらした事実にショックを隠せず真っ青になって泣いている。
「………それで、…彼は何て……言って、出て行ったんだ……?」
「……『する方とお幸せになって下さい。私も、する人の為に今後の人生を歩みます。』と。それから、『お互い幸せになりましょう。』とも……。」
思わず壁に拳を叩きつけた。
隣の部屋が丸見えになる程に壁は崩れたが、気にもしていられなかった。
「『私もする人の為に……?お互い幸せに……。』?つまり、……彼は他のする男の元へ行ったと言う事か……。」
自分に人がいると勘違いされただけなら、まだ取り返しがつくものの、彼には既に心からしていた相手がいたという事だ。
頭にが昇る中、隣で不愉快極まりない聲が聞こえた。
「まさか、あの野ザル……、まだ俺様の事を……?」
そう言ったクズ王子のぐらを思わず摑み、近衛兵に投げつけた。
「さっさと城に帰して、頭の中を宮廷醫に診させろ。」
無禮じゃないかと喚き散らす王子の事は無視をして、さっさと連れて行かせる。
あんなクズに彼が惹かれるとは思わない。
それでも……自分が知ることのない二人の十年間に彼のはあのゴミが手にれていたのだろうか。
いや、婚約破棄の件では、未練のかけらもじないほどの扱いだったと報告をけている。
むしろ、クズすぎて他の男に惹かれてもおかしくない。
となると、彼の想い人はサルヴィリオ家の騎士団の誰かだろうか。
まだ、彼を取り戻すことはできるだろうか。
後ろに控える副のセルシオに指示を出す。
「今すぐ彼を追いかけろ。私はシルヴィアと上から探……。いや、まだ療養中だったな。一旦屋敷に戻る!」
「ハッ。」
軽く返事をしたセルシオに用意は任せ、彼が出て行った開けっぱなしになった窓を見た。
彼を必ず取り戻すと心に決め、翼馬を休ませることなく屋敷に急いだ。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「――――彼の目的はなんだと思う?」
「分かりません。」
「理解致しかねます。」
「なんでしょうか……。」
「うっ……うっ。お兄様ごめんなさい。」
リリアンはもうそれしか言えないが、この部屋から出すと彼に謝りに行きかねない。
それで彼が逃げてしまっては元も子もないので、しばらく自分のそばに置くことにした。
「旦那様はどのようにお考えですか?」
こちらは手をこまねいていると言うのに、我が家の執事は実に楽しそうに聞いてきた。
「私にだって分からん。とりあえず彼をしばらく泳がすが、絶対に逃げられる事のないよう屋敷の警備を強化する。その間に彼の目的を突き止めろ。彼に誤解を説明したところで彼に思い人がいるならなんの解決にもならない。相手の考えを知ることが戦に勝つ最低限の條件だ。……リリアン、お前にしか出來ない事がある。出來るか?」
リリアンの前に膝を突き、彼と視線の高さを合わせていった。
泣いていたのをピタリと止め、一瞬こちらをじっと見た後拳を握り締め、力強く頷いた。
「わたくしに出來ることならなんでもやります!!」
――――さぁ、始めよう。
彼がここから逃げられないように。
彼の全てを私のものにするために。
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