《パドックの下はパクチーがいっぱい/子大の競馬サークルの先輩が殺された?著ぐるみの中で?先生、どうする? 競馬ファン必見、妖怪ファン必見のライト・ラブリー・ミステリー》プロローグ 四
「ところであなた、あそこで何をしてたんです?」
刑事に何度聞かれようとも、応えることはできない。
それが己のに極めて不利になることはわかっている。
それでも、事の経緯を説明し、なぜ白骨死を発見したかなど、言えるはずもない。
応えなければ、刑事達の頭に、犯人は犯行現場に戻ってくるというジンクスが浮かぶ。
しかし、信じてもらえないことをいくら聲高に説明しても、狀況は悪くなるばかり。
「話せないのです」
「なぜ、です?」
「わかりません」
などというやり取りを続ければ続けるほど、己が首を絞める。
「あなた、大學の先生ですよね」
「そうです。講師をしています」
「大學の裏山に登る、そんな授業があるそうですな」
と刑事は仕込んできた報をチラと見せる。
「つまり、あの山には何度も行ったご経験があるってことですよね」
「そうです」
「あの仏さん。今、確認中ですが、あなたの教え子だったようですな」
「はあ」
「彼と、裏山に登る。特別おかしなことでもなかったわけだ」
「違います。授業で行ったのは一度きりですし、いえ、彼が講していた授業では、という意味です。それに」
「それに、なんです?」
「彼が卒業してから、結局、雨やなにやで、一度もその授業はやっていません」
兵庫県警の警察署の一室で刑事の尋問をけていた。
逮捕されたわけではないが、重要參考人として留め置かれている。
「それでは、もう一度お聞きします。死の発見當時の狀況を」
「もう何度も」
「ええ、なんども同じことをお聞かせ願うのは刑事の習ですので」
パンツのゴムが緩くて気持ちが悪い。
しかし、もうそんなことを気にしている場合ではない。
これで三度目の、肝心なところは伏せた説明をしながら、どうすればこの危機をやり過ごすことができるか、考えに考えた。
ただ、疲れ果てている。
しかも眠い。
焦點が定まらぬ思考が空回りするばかりで、妙案が浮かぶわけでもない。
こうやっていつしか、導尋問に掛かるんだろうな、などとつまらないことだけが頭の中を巡る。
「で、私は待ちました。誰かが來てくれるのを」
「守衛が見つけてくれるまで、あそこにずっといた。そうですな?」
「そうです」
「ずいぶんと気長すぎる行ですな」
「待つしかなかった。何度、言わせるんです」
確かに、刑事が言うように、白骨死を見つけた時の恐怖や驚きに照らせば、フェンスのドアの向こうで何時間も蹲っていたのは奇異に映るだろう。
しかも時折雨が降る中を。
しかし、それしかできなかったのだ。
あらゆる電子機は放電していて連絡のしようもない。
フェンスはどう探しても乗り越えられるようなところはない。
が昇り、気づいてくれる時まで、濡れたを丸めて座り込んでいるしかなかったのだ。
「いい加減、自分のしたことを認めたらいかがです?」
ついに來た。
罪を認めろと。
「あなたの話は辻褄が合いません。というより、隠されていること、抜けているところが多すぎて全貌が一向に摑めませんな」
「……」
「ここで何泊もするのは、気がすすまれないでしょう」
「當然だ」
「なら、すべて話されたらいかがです?」
「……」
「それにあなた、半年前、競馬場で起きたあの事件にも関係されているんでしょう。あれもまさに、あなた、現場におられた。そしてあれも、あなたの教え子」
「いい加減にしてくれ……」
テイマーリュカリュカちゃんの冒険日記
2021.05.17より、しばらく月・水・金の週三回更新となります。ごめんなさい。 基本一人プレイ用のVR型RPGを始めることになった女の子のお話です。 相変わらずストーリー重視ではありますが、よりゲームらしい部分も表現できればと考えております。 他作品に出演しているキャラと同じ名前のキャラクターが登場しますが、作品自體は獨立していますのでお気軽にお楽しみください。 モチベーションアップのためにも感想や評価などを頂けると嬉しいです。
8 185【書籍化/コミカライズ決定】婚約破棄された無表情令嬢が幸せになるまで〜勤務先の天然たらし騎士団長様がとろっとろに甘やかして溺愛してくるのですが!?〜
★書籍化★コミカライズ★決定しました! ありがとうございます! 「セリス、お前との婚約を破棄したい。その冷たい目に耐えられないんだ」 『絶対記憶能力』を持つセリスは昔から表情が乏しいせいで、美しいアイスブルーの瞳は冷たく見られがちだった。 そんな伯爵令嬢セリス・シュトラールは、ある日婚約者のギルバートに婚約の破棄を告げられる。挙句、義妹のアーチェスを新たな婚約者として迎え入れるという。 その結果、體裁が悪いからとセリスは実家の伯爵家を追い出され、第四騎士団──通稱『騎士団の墓場』の寄宿舎で下働きをすることになった。 第四騎士団は他の騎士団で問題を起こしたものの集まりで、その中でも騎士団長ジェド・ジルベスターは『冷酷殘忍』だと有名らしいのだが。 「私は自分の目で見たものしか信じませんわ」 ──セリスは偏見を持たない女性だった。 だというのに、ギルバートの思惑により、セリスは悪い噂を流されてしまう。しかし騎士団長のジェドも『自分の目で見たものしか信じない質』らしく……? そんな二人が惹かれ合うのは必然で、ジェドが天然たらしと世話好きを発動して、セリスを貓可愛がりするのが日常化し──。 「照れてるのか? 可愛い奴」「!?」 「ほら、あーんしてやるから口開けな」「……っ!?」 団員ともすぐに打ち明け、楽しい日々を過ごすセリス。時折記憶力が良過ぎることを指摘されながらも、數少ない特技だとあっけらかんに言うが、それは類稀なる才能だった。 一方で婚約破棄をしたギルバートのアーチェスへの態度は、どんどん冷たくなっていき……? 無表情だが心優しいセリスを、天然たらしの世話好きの騎士団長──ジェドがとろとろと甘やかしていく溺愛の物語である。 ◇◇◇ 短編は日間総合ランキング1位 連載版は日間総合ランキング3位 ありがとうございます! 短編版は六話の途中辺りまでになりますが、それまでも加筆がありますので、良ければ冒頭からお読みください。 ※爵位に関して作品獨自のものがあります。ご都合主義もありますのでゆるい気持ちでご覧ください。 ザマァありますが、基本は甘々だったりほのぼのです。 ★レーベル様や発売日に関しては開示許可がで次第ご報告させていただきます。
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