《パドックの下はパクチーがいっぱい/子大の競馬サークルの先輩が殺された?著ぐるみの中で?先生、どうする? 競馬ファン必見、妖怪ファン必見のライト・ラブリー・ミステリー》39 ここじゃダメ。お待ちになって。
建築法規の授業。代打授業である。
ずいぶん出席者はない。わずか五人。
講者名簿にもこの五人だけ。
授業立に必要な學生數の下限である。
出席者の中に、メイメイがいた。
今日は一緒に帰る約束がある。
初めての授業で、勝手が摑めない。
ミリッサは常に學生たちを楽しませることに工夫を凝らしてきた。
ちょっとしたことだ。
できるだけ早く學生の名を覚えること。これは最優先。
學生たちの名前を呼び捨てにすること。つまり、呼び捨てにして反発の出ない関係を作ること。
教科書の解説ではなく、半分以上は、ミリッサ自が経験してきたリアルなことを織りぜること。
全く違う話題を振って、學生たちを覚醒させること。例えば、人を好きになるとは、などなど。
今日も、最初の話題はこれだ。
「就活の面接がうまくいく方法を教えよう。僕が面接だと思って、君が思うベストな表を作ってみて」
さすがに、正解の表を作る學生はいない。
というより、素直にやってみた學生はメイメイだけだった。
「違うよ。こうするんだ」
やって見せても、白けたムードが漂う。
しかし、ミリッサには慣れた空気。これを超えていくのが授業の醍醐味。
「瞬きがポイントだ」
最初から慕ってくる學生はいない。
こちらから近づいていかねば。
「ゆっくり瞬きをする。これが何を意味するか。わかるかな」
考えてみようとするのはメイメイのみ。
「こういうことだよ。私はあなたと一緒にいて、落ち著いて、心穏やかにいますよ、ということが伝わる。ひいては、あなたが好きだから、とね。誰だって、部下にする相手を選ぶとき、突っ張ってる人や敵意を持っている人は選ばないだろ。面接って、人事部の人だけがすると思ってない? 違うんだよ。いろんな部所から參加している。自分の部下になる人を選ぶってこと」
という合だ。
メイメイが、盛んにゆっくり瞬きを繰り返している。
そう、その調子。
こんな話を織りぜながら、學生たちはいつしか親しみを持ってくれるようになる。
その結果、勉強にもがることになる。
いやいや授業をけるより、先生を好きになった方がいいに決まっている。
最優秀授業の稱號を大學からいただいたミリッサのプライドだった。
もちろん、このやり方を馬鹿にする教授陣もいる。
嫌がらせもける。
大學教育の何たるかをわかっていないと、批判されているのも知っている。
気にしていない。
悔しかったら、學生に、一緒に帰ろうと言ってもらったら?
と、思っていた。
授業が終わるとすぐにメイメイが教壇のところに來て、手持ち無沙汰にしている。
その態度が他の學生への牽制になる。
今日は、先生は私のもの、というわけだ。
「おい、機と椅子をきちんと並べ直せ」
「ええっ、これって私たちがしたんじゃないし」
「この教室を使うのは、今日、俺たちが最後。片づけるのは最後に教室を使った學生の役目」
「へえーい」
メイメイはいつになくうきうきしていて、見ていて気持ちがいい。
話とは。
言われなくても予想はつく。
ハルニナのあの中途半端な話の続きをしてくれるはずだ。
俺が殺されかけた理由を。
PHとか、マニフェストとか、カニとかルアリアンとか。
ミリッサは期待が顔に出ないようにしようと思った。
駅までの帰り道、果たして、メイメイは喋りづめだった。
二人だけで帰るって初めてですよね。
いつもハルニナと一緒だけど、今日は彼もいないし。
先日の話、訳が分からなかったでしょ。
でも、ハルニナを悪く思わないでね。
先生が好きなのよ。
私もね。
あんまりストレートにけ取られると困るけど。
でね、私がなぜ競馬サークルにったかっていうと。
競馬に興味があってってことじゃないのよ。
どちらかというと、あんまり興味ない。
だって、結局、あてもんだもん。
別の理由があるのよ。
知りたい?
実はね。
先生とできるだけ一緒にいたいから。
ちょい待ち。
誤解しないで。
仕事だから。
訳が分からない?
そうよね。
というような話を、授業容をああしてほしい、というような話の間に挾んでいく。
先生、こっち向いて。
どう?
ウインクじゃないよ。
瞬き。
こんなじ?
もうちょっと待って。
ここじゃダメ。
お待ちになって。
駅を通り過ぎたところに、お宮さんがあるでしょ。
そこなら。
商店街の中のお宮さんじゃないですよ。
向こう側。ずっと海側。
そこなら。
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