《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》プロローグ
橋口杏奈が実家の喫茶店を継いだのは、さまざまな事があった。
一番大きな理由は二年以上前から始まったコロナ渦だ。年老いた両親がコロナ脳達に嫌がらせされるのは、見ていられなかった。
コロナ脳とは、謀論者がよく使う言葉だ。コロナを過剰に怖がり、必要以上に対策する人達を指す。時には、マスクをしていない人や営業中の飲食店も嫌がらせのように取り締まる。基本的にコロナは風邪派・茶番派の謀論者とは真っ向反対の位置にいる人達だ。
杏奈は謀論は信じてないが、ネットウォッチング好きで謀論界隈の頭痛い會話をチェックするのが割と好きだった。我ながら可げのない格だと杏奈は思う。
なのでメイクやファッションもわかりやすく「子」を演じていた。髪はくるくると巻き、もネイルケアも完璧。カバンにはバンドエイド、綿棒、消毒、レースのハンカチなど子力の高いものの忍ばせている。近隣の地図や英會話のフレーズをまとめたノートもれている。
子力高い格好のおかげでやたらと人に道を聞かれるからだ。時には外國人にも聞かれるので、英語のフレーズをまとめた本は意外と役に立つ。
もっとも杏奈は元英語教師なので、英語はしできるわけだが、道で突然英語で話しかけられて答えられるほどの自信はない。英検やトイックなどの資格も持っていたが、実際話せるのは別問題だった。
そんな杏奈もアラフォーに片足をつっこんでいた。
いくら「子」のコスプレをしてもタイムリミットはある。
喫茶店の経営のかたわら、婚活パーティーに參加し、最近彼氏ができた。
星野三郎といいIT企業の社員だった。顔も悪くなく、なかなかのスペックだった。同じ貓好きという事もあり趣味もあった。杏奈の頭の中にある電卓が「OK!GO!GO!」と指令を出していたので、悪い條件の男ではないはずだった。この電卓はなかなかの高能で、損得勘定がとても上手かった。
三郎と食事をした楽しんだあと、ぶらぶらと夜の街を散歩している時だった。
杏奈は突然外國人に道を尋ねられ、シャラシャラとバタくさい英語で道案した。
笑顔で外國人は去っていき、我ながら良い事をしたと思ったらが、三郎はブスッと顔を顰めていた。
「なんか、杏奈って俺がいなくても大丈夫そう」
「は?」
「そんな英語できるなんて、別に俺がいなくてもいいっしょ」
三郎は、エリートらしく英會話教師室に熱心に通っていたが、一向に上達しない。杏奈のこの姿を見て、心が折れてしまったという。
「という事で別れよう、俺ら」
「は?」
この日から三郎と音信不通になった。
まさに「は?」としか言えない出來事だった。
しかし、今までも似たような理由でが上手くいっていない事を思い出した。いつも「杏奈は俺がいなくても生きていけるだろう?」と言われてフラれていた。
男ってどうしてこんなプライド高いんじゃ! その癖、ガラスのハート! 別にアンタのプライド折るために英語話したわけじゃないんですけど!
杏奈はそうびたくなるが、何もかも手遅れのような気がした。杏奈の格は男から好かれやすい「子」とはかけ離れていたのだった。
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
8 193【完結】処刑された聖女は死霊となって舞い戻る【書籍化】
完結!!『一言あらすじ』王子に処刑された聖女は気づいたら霊魂になっていたので、聖女の力も使って進化しながら死霊生活を満喫します!まずは人型になって喋りたい。 『ちゃんとしたあらすじ』 「聖女を詐稱し王子を誑かした偽聖女を死刑に処する!!」 元孤児でありながら聖女として王宮で暮らす主人公を疎ましく思った、王子とその愛人の子爵令嬢。 彼らは聖女の立場を奪い、罪をでっち上げて主人公を処刑してしまった。 聖女の結界がなくなり、魔物の侵攻を防ぐ術を失うとは知らずに……。 一方、処刑された聖女は、気が付いたら薄暗い洞窟にいた。 しかし、身體の感覚がない。そう、彼女は淡く光る半透明の球體――ヒトダマになっていた! 魔物の一種であり、霊魂だけの存在になった彼女は、持ち前の能天気さで生き抜いていく。 魔物はレベルを上げ進化條件を満たすと違う種族に進化することができる。 「とりあえず人型になって喋れるようになりたい!」 聖女は生まれ育った孤児院に戻るため、人型を目指すことを決意。 このままでは國が魔物に滅ぼされてしまう。王子や貴族はどうでもいいけど、家族は助けたい。 自分を処刑した王子には報いを、孤児院の家族には救いを與えるため、死霊となった聖女は舞い戻る! 一二三書房サーガフォレストより一、二巻。 コミックは一巻が発売中!
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8 74クリフエッジシリーズ第三部:「砲艦戦隊出撃せよ」
第1回HJネット小説大賞1次通過、第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作品の続編‼️ 銀河系ペルセウス腕にあるアルビオン王國は宿敵ゾンファ共和國により謀略を仕掛けられた。 新任の中尉であったクリフォードは敵の謀略により孤立した戦闘指揮所で見事に指揮を執り、二倍近い戦力の敵艦隊を撃破する。 この功績により殊勲十字勲章を受勲し、僅か六ヶ月で大尉に昇進した。 公私ともに充実した毎日を過ごしていたが、彼の知らぬところで様々な陰謀、謀略が行われようとしていた…… 平穏な時を過ごし、彼は少佐に昇進後、初めての指揮艦を手に入れた。それは“浮き砲臺”と揶揄される砲艦レディバード125號だった…… ゾンファは自由星系國家連合のヤシマに侵攻を開始した。 アルビオン王國はゾンファの野望を打ち砕くべく、艦隊を進発させる。その中にレディバードの姿もあった。 アルビオンとゾンファは覇権を競うべく、激しい艦隊戦を繰り広げる…… 登場人物(年齢はSE4517年7月1日時點) ・クリフォード・C・コリングウッド少佐:砲艦レディバード125號の艦長、23歳 ・バートラム・オーウェル大尉:同副長、31歳 ・マリカ・ヒュアード中尉:同戦術士兼情報士、25歳 ・ラッセル・ダルトン機関少尉:同機関長、48歳 ・ハワード・リンドグレーン大將:第3艦隊司令官、50歳 ・エルマー・マイヤーズ中佐:第4砲艦戦隊司令、33歳 ・グレン・サクストン大將:キャメロット防衛艦隊司令長官、53歳 ・アデル・ハース中將:同総參謀長、46歳 ・ジークフリード・エルフィンストーン大將:第9艦隊司令官、51歳 ・ウーサー・ノースブルック伯爵:財務卿、50歳 ・ヴィヴィアン:クリフォードの妻、21歳 ・リチャード・ジョン・コリングウッド男爵:クリフォードの父、46歳 (ゾンファ共和國) ・マオ・チーガイ上將:ジュンツェン方面軍司令長官、52歳 ・ティン・ユアン上將:ヤシマ方面軍司令長官、53歳 ・ティエン・シャオクアン:國家統一黨書記長、49歳 ・フー・シャオガン上將:元ジュンツェン方面軍司令長官、58歳 ・ホアン・ゴングゥル上將:ヤシマ解放艦隊司令官、53歳 ・フェイ・ツーロン準將:ジュンツェン防衛艦隊分艦隊司令 45歳 (ヤシマ) ・カズタダ・キムラ:キョクジツグループ會長、58歳 ・タロウ・サイトウ少將:ヤシマ防衛艦隊第二艦隊副司令官、45歳
8 118とある素人の完全駄作
限界まで中二病っぽく設定を盛った自分を、「とある科學の超電磁砲」の世界にぶっ込んでみた、それだけの超駄作小説。 P.S.白井黒子の出番が少ないです。黒子好きの人はご注意下さい。 主人公はCV:梶裕貴or高山みなみでお願いします。
8 126神様との賭けに勝ったので異世界で無雙したいと思います。
ある日の放課後。 突然足元に魔法陣が現れる。 そして、気付けば神様が異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。 もっとスキルが欲しいと欲をかいた悠斗は神様に賭けをしないかと提案した。 神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――― ※チートな主人公が異世界無雙する話です。小説家になろう、アルファポリスの方にも投稿しています。
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