《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》46話 よく晴れた休日

杏奈は、事件を解決してから初めての休日を迎えた。

カフェは不定期定休だったが、やはり事件の事があって気が張っていたので、1日だけ休みをとってリフレッシュしようと考えた。

といっても置狀態になったカフェの2階を掃除したり、新しいメニューを考えたり、午前中は半分仕事しているようなものだったが。

最近は、謀論マニアの小雪のアドバイスをけ、オーガニック料理を出しても良いと考えていた。

々とアイディアをノートに書き、野菜のパウンドケーキを作っても良いかと考えていた。材料も日本産や無農薬にこだわってみても良いだろう。オーガニック食品については、藤也や小雪が詳しそうなので、今度詳しく聞いてみよう。

『ちょっと、杏奈。せっかくの休みなのに家にずっといるの?』

「さっきカフェの掃除して來たわよ」

『仕事じゃん! っていうか、私は運不足よ。ちょっと近所を散歩したいんだけど』

「そうねぇ。ちょっと歩きましょうか」

という事で杏奈は、ノートを閉じてミャーと外に出かける事にした。

先にミャーを歩かせて、杏奈はゆっくりと近所を歩く。

今日は休日という事もあり、今日の杏奈の格好は子力が低い。スニーカーにジャージ生地のズボンにシャツ。メイクもほとんどせず、ボサボサ頭をかくす帽子をかぶっていた。

杏奈のアパートから住宅街にったところ、書店の糸原に聲をかけられた。ミャーも杏奈に合わせて前方の方に止まる。

今日も糸原は、芝犬のゴローを連れていた。前と違って杏奈の顔を見ても顔を伏せる事はなかった。

「糸原さん、こんにちは」

「おぉ、杏奈ちゃんか。今日は休みかい?」

「ええ。ゴローは元気?」

糸原によると、ゴローは事件の後から人間に対して態度がらかくなってきたそうだ。

「不思議だな。この町から逃げていた貓達も戻って來たし」

「それは不思議ね」

杏奈も糸原の言葉に頷く。

確かに事件の後、町の貓が戻ってきた。不思議な事だが、ミャーによるとしは人間達も自分達の罪深さを反省したからではないか?と推測していた。

ただ、別に神様と人間が完全に和解したわけでは無いので、何かあったら貓達も今回みたいに反抗すんじゃないか?という話だった。引き続き、ミャーも藤也も人間に神様を知って貰えるようの活して行くという話だった。

「それにしても今日はいい天気だな」

糸原は、青く澄んだ春の空を見上げる。

「そうねぇ。あんな事件があると、空が晴れてるだけでも嬉しくなっちゃうよね」

「あぁ、杏奈ちゃん。悟ってるなー。でも本當、人が死ぬのも貓が死ぬのも寂しいな」

「そうね」

しみじみと糸原と語ってしまった。

糸原の書店は、來月末に完全の閉店するとう。その前にお世話になった作家を呼び、ちょっとしたイベントもするから杏奈も遊びに來てしいとわれた。

「糸原さんの店が無くなるなんて寂しくなるわね」

「まあ、それは仕方ない。何にでも時があるよ」

「そうね」

そんな會話をして、糸原と別れた。

『糸原さんの事は他人事じゃ無いのよねぇ。日本のキリスト教も人が減ってるから、近い將來、日本で教會が無くなるとも言われてる。100年後にはクリスチャン人口がゼロになるという計算も出てるのよ』

「そうなんだ。寂しいわね……」

『でも神様は、日本人の救いを願ってるわ。救うを獨占しないよう頑張らなきゃね』

意外と明るくなってきたミャーの聲を聞きながら、杏奈も深く頷いた。

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