《【電子書籍化決定】人生ループ中の公爵令嬢は、自分を殺した婚約者と別れて契約結婚をすることにしました。》偽りの笑み
――それからしばらくして、アロナはエルエベ達の屋敷へ招待された。名家の令嬢を招待したティーパーティという名目であるが、実際は自分に釘を刺す為の場なのだろうと、アロナは思う。
これまでの人生でも、もちろんこういったことは何度もあった。一度目、アロナはエルエベ達に気にられようと努力し、二度目三度目にはとにかく殺されぬようにと警戒していた。
しかし四度目の今、アロナは意気揚々と參加の返事を送った。もう、自分は彼らの敵ではない。それを示すちょうど良い機會だと。
「お招きいただき、ありがとうございます」
「まぁアロナ。よく來てくれたわね」
本日の主催者であるエルエベは、誰よりも目立つ裝いをしていた。アロナはそのことをもちろん知っていたので、自はなるべく地味なドレスを選んだ。
「ティーパーティ開催のお祝いに、よろしければこちらをけ取っていただけませんか」
アロナが差し出したのは、繊細な細工が施された日傘だった。
エルエベは白いが自慢で、ことそれを維持する為の努力は欠かさなかった。晴れであろうと雨であろうと外出時には必ず帽子を被り、自の傍で侍に日傘を持たせていた。
「隣國で流行している、上質な生地を重ねて張っている日傘です」
「まぁ…とても素敵だわ」
イギルキア王國は壌土に恵まれた作の國であったが、ドレスや寶石などの裝飾品については、他國よりもいくらも時代に乗り遅れていた。
しかし仮にも王妹の娘であるエルエベが、堂々と自國以外の品ばかりにつけるわけにもいかない。しかし贈りという名目であれば、そんな気遣いは無用。
エルエべにとって、これ以上喜ばしいプレゼントはない。
アロナは、宿敵であるこの三姉妹のことについては、なんであろうと頭にこびりついているのだ。
「ありがとうアロナ。気遣いに謝するわ」
「とんでもないことでございます、エルエべ様」
ローラやククルを掌握することは、さほど難しくない。特にククルは的で、ルーファスのことになると見境がない。
裏を返せば、ルーファスにさえ手を出さなければなんの問題もないということになる。
しかしエルエベは違う。彼は狡猾で噓が上手く、腹のが見えづらい。三姉妹の中で最も早急に攻略するべき対象だ。
「フルバート公爵家のアロナ様だわ…あの群青の髪に瞳、とてもおしい」
「だけど父親のり人形だと聞いたわ。のない人形のようだと」
「冷たい印象ですものね。子供らしさがないわ」
やんごとなき生家のご令嬢といえど、結局はゴシップが大好き。むしろ平民のように自分達でやらなければならないことがない分、人の噂話しか楽しみがないのだろう。
アロナにとっては心底どうでもいいことであったが、貴族社會で生きていく為にも社は必須。特に、將來王子の妃という肩書を得るつもりのない彼にとっては、味方は一人でも多い方が良かった。
「こんにちは。アロナ・フルバートと申します。改めてお見知り置きくだされば栄です」
完璧なカーテシーとともに、アロナはにこりと微笑んでみせる。その瞬間、場にいた誰もが一瞬息を呑んだ。
全員が、彼の笑顔を初めて目撃したからだ。
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