《高収悪夢治療バイト・未経験者歓迎》第16話 遭遇
増川と2人きりの會話も続かなくなり、眠くなってきたときだった。増川は隣で腕を組み目を閉じていたので、見て見ぬふりをしようかとも考えたが凜太は増川を起こした。
勤務は今日で2日目、メインの業務容は一度聞いたら忘れようと思っても忘れられない。それゆえ、馬場も増川も改めてもう一度説明することは無かった。
軽い挨拶をわしてから、馬場は一言「今日も頼むよ」とだけ言った。凜太を裝置の中へう馬場は他にも言わず、やることは分かってるだろといった様子だった。
今日も白からきつい香水の匂いを漂わせていて、短く生やしたあご髭をりながら裝置を作していた。
凜太もそれに対して何も言わず、既に慣れてしまったかのように裝置の中にった。一週間後にまたやめるか聞くと約束した以上、それまでは1人の従業員として給料に見合う働きをする。
ただ心の中で今から起こることはすべて夢、これが終われば帰ってゲームして寢られる……しの辛抱だ。そう繰り返し唱えていた……。
昨日と同じく馬場の「おやすみなさい」を聞くと凜太は夢の中に落ちた……
行きついた景はまた住宅街だった。ここではどのくらいの恐怖を目にすることになるのか。
昨日よりも背が高いマンションは周囲になくて、緑は多い。けれど雰囲気は自分が暮らす街と変わらず住居のデザインや道のも同じ。きっと日本ならどこにでもある場所だ。
昨日と違うのは空が曇っていなくて照り付ける太のが世界を明るく包んでいるということ。
やや田舎に見えるのはここが都から離れた鹿児島という土地だからだろうか。凜太は訪れたことが無い場所だった。
「草部君いける?」
「はい。大丈夫です」
「今日も問題なくこれたみたいだね」
「問題があるときもあるんですか?」
「いや聞いたことないけど新人だから一応ね」
まずはこの夢の中にいる患者を探す。今回の場合は保育士の。増川と歩く住宅街は昨日経験しているにも関わらず、より不気味にじた。
濃い空気はこんなに濃かったかと思うし、逐一小さな咳が出てしまうほど吸い込みづらい。
「今回は探すのは簡単だね。保育園だか稚園に患者さんはいるはず。見つけたらまず草部君が聲かけてみてよ。俺は周りの安全を確認するから」
「えっと何て言ってあげればいいんですか」
「特に決まり文句があるわけじゃないけど。テンプレは大丈夫です、ここは夢ですってじかな。とにかく安心させてあげること」
聞くところによると、恐怖の対象は園児ということで凜太は油斷していた。幽霊でも現実ではありえない形相をしていても所詮小さな園児。昨日見たの幽霊よりは怖くないはず。仮に襲われたとしても返り討ちにできる。
――數分歩くと、聞こえてきた子供の聲。楽し気な聲で何人もいるらしい聲だった。追いかけっこやちゃんばらでもしているのか、土を蹴る足音も聞こえる。大きくなったり小さくなったり。
通りの角にペンキでカラフルに塗られた柵と絵本のタイトルで描かれる風の保育園の文字。
そこで柵越しに目にしたのが腐った園児達だった。
平和の守護者(書籍版タイトル:創世のエブリオット・シード)
時は2010年。 第二次世界大戦末期に現れた『ES能力者』により、“本來”の歴史から大きく道を外れた世界。“本來”の世界から、異なる世界に変わってしまった世界。 人でありながら、人ならざる者とも呼ばれる『ES能力者』は、徐々にその數を増やしつつあった。世界各國で『ES能力者』の発掘、育成、保有が行われ、軍事バランスを大きく変動させていく。 そんな中、『空を飛びたい』と願う以外は普通の、一人の少年がいた。 だが、中學校生活も終わりに差し掛かった頃、國民の義務である『ES適性検査』を受けたことで“普通”の道から外れることとなる。 夢を追いかけ、様々な人々と出會い、時には笑い、時には爭う。 これは、“本來”は普通の世界で普通の人生を歩むはずだった少年――河原崎博孝の、普通ではなくなってしまった世界での道を歩む物語。 ※現実の歴史を辿っていたら、途中で現実とは異なる世界観へと変貌した現代ファンタジーです。ギャグとシリアスを半々ぐらいで描いていければと思います。 ※2015/5/30 訓練校編終了 2015/5/31 正規部隊編開始 2016/11/21 本編完結 ※「創世のエブリオット・シード 平和の守護者」というタイトルで書籍化いたしました。2015年2月28日より1巻が発売中です。 本編完結いたしました。 ご感想やご指摘、レビューや評価をいただきましてありがとうございました。
8 158傭兵少女と壊れた世界
人の文明はゆるやかに衰退した。 夜風に混じって結晶が飛ぶようになった世界。街が消え、國が飲み込まれ、生き殘った人々は失われた技術にしがみつき、わずかな資源をめぐって爭い合う。 そんな世界を巡回する移動都市で少女は暮らす。銃の腕を磨きながら、身よりのない子供たちとギリギリの生活を送る。大きな不満はないが充足感もない。しいて言うならば用意される飯が不味いこと。 少女は大人になりたいと願った。過酷な世界で少しでも自分らしく生きるために、ひたすら銃を練習した。必要なのは力と知識。生き殘りたければ強くなれ。いつか大人になった時、街を出て、自由に生きる傭兵を目指すのだ。 しかし、街を守るはずの大人に裏切られた少女は船から落とされてしまう。さぁこれからどうしよう。唐突に放り出された外の世界。されど少女はしたたかであった。たとえ亡者のような人間に追われても、巨大なミミズに捕まっても、大國の兵士に襲われても……。 世の中はくそったれだ、と愚癡をこぼしながら傭兵少女は銃を握る。 ○ 物語の進行にあわせつつ、週二話を目安に更新します。基本的に週末です。更新が遅れたら叱ってください。
8 111シグナル・オブ・デッド
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8 54やっと封印が解けた大魔神は、正體を隠さずに凡人たちに力の差を見せつけます ~目覚めた世界はザコしかいない~
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