《指風鈴連続殺人事件 ~するカナリアと獄の日記帳~》2001年7月30日(月)
朝からテレビを點けたが、やっているのは昨日行われたらしい參議院選挙の話題ばかりだった。若菜の事件のことは、なかなか報道されない。
それでも気強くテレビを睨んでいると、しだけ事件の話題が報じられた。
まず、若菜の死因は撲殺。
なにかいもので後頭部を毆られたのが死因だという。
また右手の人差し指は、電気ノコギリで切斷されたものらしい。
ただし、その兇も電気ノコギリも見つかってはおらず、犯人が持ち帰ったものと推測されている。あの地下室は警察がさんざん探したが、兇は見つからなかったそうだ。
指風鈴を吊るした糸からは指紋は出ず。拭き取られた形跡があった。また地下室に足跡がないか調べ回ったが、これについても、事件後あまりにも多くの人間が出りしてしまったため、消えてしまっている。
要するに若菜殺しについては、現狀、ほとんどなんの手がかりもないってわけだ。……ちくしょう。
それから昨日考えた鍵の問題だが、ニュースでやっていたので學校に行くまでもなく分かってしまった。そして謎はますます深まった。
なぜなら、
『地下室の鍵はふだん施錠されており、この鍵はM高校の理事長が管理しているそうですが、事件當日も鍵は常に理事長室にあったそうです。理事長は事件當日、鍵が部屋にあることを確認の上、終日部屋で仕事をしており、なぜあのドアが事件當日開いていたのか、まったく分からないと回答しております』
テレビのレポーターが、そんなことを言ったからだ。
俺は、頭の中が真っ白になった。理事長が鍵を管理している?
だったら、どうしてあのドアは開いていたんだよ? 理事長が噓をついている? バカな、そんなことをする意味はなにもない……。
分からない……。
分からない……。
パニックになりかけたころ、テレビのレポーターはさらに凄まじいことを口にした。
『これまでにお伝えしています通り、M高校の地下室では、これまでになんと、3回も死が発見されております。今回の事件で通算4度目の死棄事件ということで――』
3回?
あの地下室で、3回も死が発見……?
ちょっと待ってほしい。やっぱり意味が分からない。俺は激しく混した。
結論から言おう。
それは事実だった。
今日俺は、學校に行くことを中止し、図書館に赴いて、今日までに報道された、事件について記されたすべての新聞記事に目を通したのだ。
その結果、あの地下室では、これまで3回もの死棄事件が発生していたことが分かったのだ。
21年前(1980年)
岡部子(16歳) 當時、M高校1年生だった子生徒。地下室で斬殺死として発見。
14年前(1987年)
北條凜(23歳) 當時、M高校の新任教師だった。地下室で撲殺死として発見。
7年前(1994年)
三段坂夏(17歳) 當時、M高校2年生だった子生徒。地下室で絞殺死として発見。
どういうことだ。
綺麗に、7年に1回、が殺されている。
それもM高校の関係者だけ、見事なまでに……。
この延長に、若菜もいたってことか?
だとしたら、これは本當にただの殺人事件なのか?
なにか異常者の犯行? もしくは、あの病院の呪いか祟り……。
俺はここにきて、若菜を殺された怒り以上に、なにか得の知れない恐怖をじ始めていた。
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