今日はしナーバス。

明日、みんなで海に行くと決まったから、私は電車を使って姪浜に赴いた。

新しい水著を買うためだったのだけど。……私はそこで見てしまった。

天ヶ瀬くんと若菜が、ふたりで楽しげに歩いているのを。

カフェにっていくのを。

デート、かしら。

分かっている。

あのふたりは馴染。

いつも一緒にいる。天ヶ瀬くんはなにかあったら「若菜、若菜」だし。

若菜は若菜で、なにかあったら「佑ちゃん、佑ちゃん」って言うの。

両想いなのが、丸分かりじゃない。

そんなこと、ずっと分かっている。知っている。気付いている。

だけどそれでも私の気持ちは変わらない。天ヶ瀬くんのほうばかり向いている。

いつかは、いつかはこの私のほうを向いてほしいって、してほしいって思っている。

だけど、やっぱり、天ヶ瀬くんは、若菜のほうが……。

悲しいのは、私は若菜のことも大事だということ。

彼はとても明るくて、純粋で、心優しい子。私にとって大事な友達。

だから若菜になら、天ヶ瀬くんを取られても、耐えられる――

耐えられるだろうか。

いまこうして、日記を書きながら震えている私が。

彼と若菜がキスをしていると想像するだけで、泣けてくるほど絶している私が。

今日は、もう寢よう。

自分をめる気にもならない……。